発達障害と、きちんと向き合うこと
私の父は、この前に知人(札幌在住)から相談をこんな受けました。
東京の私立大学に通う一人息子がいるのだが、突然大学から連絡があって、息子が入学してから満足に大学に通っていないという知らせを受けました。
どういうことかと思い、慌てて東京に向かうと、借りていた部屋はゴミや物があふれかえって散らかり放題、大学にはこの1年間全く通っておらず、趣味の吹奏楽サークルも人間関係のトラブルから中断。ほとんど部屋の中に引きこもっていたことがわかりました。
知人は、ただサボってるんだ と呆れ顔だったそうです。
父はすかさず結論を述べました。「発達障害のADHD・注意欠陥多動性障害の疑いが高い。すぐに医師の診断を受けた方がよい。知能指数が通常だと日本は障害があることを認めたがらないが、それは間違いである」と指摘しました。
札幌で医師の診察を受けさせると、息子さんはやはりADHDで、アスペルガー症候群(自閉スペクトラム症)の診断も下りました。息子さんはこの診断に納得して、安心した様子でした。
もちろん診断を受けて終わりではなく、大学生活に向けて生活を立て直すこともしました。時間割を組み立てる履修登録やノートの取り方、レポートの書き方及び提出期限をきちんと守ることを意識して、息子さんは新たな一歩を踏み出しました。
続いては、アメリカに留学中の娘がいるSさんから相談を受けました。
留学先から退学処分を受けて帰国したと聞き、先ほどの方と同じように助言すると、Sさんの娘さんもADHDでした。娘さんはその診断にショックを受けましたが、自分と向き合うことを決意して、ADHDの本を片手に、勉強を始めました。
やっぱり親と子がお互い、発達障害ときちんと向き合うことで一歩が始まるのではないでしょうか。