2022年1月12日(水)『社長も投票で決めた会社をやってみた』著者、社会活動家、武井浩三氏に伺うティール組織とは?🌍ゲストを深堀り共和国🌏グローバル共和国 18 

ゲスト:武井浩三さん、モデレーター:加藤マミさん、サブモデレーター:まさ抹茶さん、松田映子さん、議事録:沼尻淑子 MAX163/ 92名

【今までの事業の成り立ち】
2007年にダイヤモンドメディアを起業。上司部下がいない、給料は自分で決める組織を作った。
2008年にティール組織と言われるようになり、2017年ホワイト企業大賞受賞。知識ではなく感覚、
どういう関係でいたいか。音楽をやっていた感覚に似ている、やれと言われてやるものではない。
2006年ITアパレルメディア会社を起業して1年で倒産。1000万円の借金を背負い、この先どうなるんだろうという不安だった。起業は会社の事務手続きで出来るが、続けていく、成り立たせるというのが難しい。倒産当時は鬱、人の目を見て話せない、などあった。何が上手くいくのか、何が正解かをずっと探していた時に横浜で製造業をしている父に相談したら「お客様、仲間がいて、お前には社会的責任がある」と怒られた。その後事業を買ってくれる会社を見つけて事業売却、1000万円で売って借金を返せた。
その経験が新しい経営の仕方に繋がってきている。
会社は仲間、お客様、取引先、地球、全てが幸せであるべき。
人口は2004年から減少していて成功がすべてではない。会社は器でしかない。
関わる人みんながプラスであるように基本的には平等な関係性。同じような立場で成功や幸せを応援する関係を作れないか、と思案。会社、上司、部下いらないな、とかみんなで給料を話し合いで決めた。
また会社の全ての情報共有をしたお金、PL、PS、給料、業務など。ITを使えば情報共有可能。社長と同じように考えろ、というなら社長と同じだけの情報と権限が必要。意思決定、これをやりたいと思った人が出来る仕組みを作った。

【解放性をテーマに】
一つの仕事だけでなく1人が様々な仕事を扱えるように。会社の外で働いてもいい、週3しか働かない人もいる、会社経営をやっている人もいる。繋がりの元は、こういう事業をやろうよ、というもので会社経営に共感する人の集まり。誰が偉い、とか人間関係の関係として関係ないし肩書きも自由。自分を社長と呼ぶ人は全くいなかった。世の中いろんな人がいる中で、やりたいようにやるが成り立てばいい。いろんな人がいて、人間だもの、でいいんじゃないか。ビジネスモデルも大きな要因、収益構造、経営安定。何をするか、どういう組織の形でやるかはセット。組織の形は生物の進化と一緒で外的要因に左右される。
インターネット環境がないと出来ない。ティールとは青緑。レッド、アンバー、オレンジ、グリーン、ティールと組織階層がなっている。フレデリックラルー『ティール組織』で言っている。マズローの5段階欲求と一緒。マズローは晩年に6段階目の自己超越があると言っている。自分とか他人とかどうでもよくて、いい社会を作っていこうよ、という領域、それがティール組織。グローバル共和国と一緒。
経営者、労働者ではなく、仲間でしかない。意見が食い違うことが悪いわけではない、人間の数だけ意見がある。ティール組織の前提として正解がない。

【理念はいらない】
理念を掲げてない。12年理念を作らなかった。社長が社員をコントロールするための理念になってしまっている。理念浸透という言葉は理念洗脳ではないか、と思う。これどう思う?あなたはどう思う?というのを集めるしかない。事業計画も変わっていく。期限あるプロジェクトは逆算が必要だけど。
ネット環境が整えば、ティール組織は可能。メッセンジャーグループ、LINEグループでやり取り、あれがティール組織。組織の形は、情報の流れが先にあってその後に形が出来てくる。以前は小学校の連絡網のようにトップで物事を決めておかないと情報が流せない。
今では例えばラインで情報を流すと、最初に物事を決めなくても、みんなで話しているうちに段々決まっていく。誰かが夜飲みにいこうよ、と投げかけると人、場所、時間が決まる。“何かをやりたい“という想いを投げかけることから始まる。先にゴールを決められない。
ヒエラルキーの仕組みはインターネットがない時代は効率良い伝達の仕組みだった。共同体は人間関係で成り立ち情報で繋がっている。情報のやり取りの形が変わったら仕組みも変わる。難しく考えずにやればいい。在宅ワークをしていると副業の感覚がなくなる。複数の仕事をしているとどれかが本業ではなく、自分が生きていくのが本業。会社が強くて個人的が弱い、という所から抜け出せる。収入源を分散させる。
収入源が3つ以上になると、組織よりも個人が強くなる。

【ユーモの事業について】
地域通貨プラットフォームシステム。
9つ生まれている(飯能市、兵庫豊岡市、長崎壱岐島、京都、北海道ニセコなど)
地域創生を含んでいる。また地域電力を誰でも簡単に販売できるシステム、13ヶ所展開。契約する人はふるさと納税をするように電気代で地域を応援できる。
株主も含めたティール組織で代表3人、鎌倉投信創業者もいる。会社自体を応援する非営利株式会社。
会社は資本市場だと、どこまで行っても株主の会社。実務をしている人より株主が偉くなっている。
株主もひっくるめていろんな立場から支え合う。株主にリターンを渡さない、時価総額を会社につけていない、出資金額の分しか議決権を持てない。2億9千万円集まっていて株主300人、一番議決権を持っている人でも10%。みんなでお金を出してみんなで働く。ユーモの加盟店300、中には株主さんになってくれている所もある。法的にも会社をみんなのものにしたいのでコミュニティカンパニーと言っている。

【質問タイム】
ひろみさん:とても共感しました。既存の会社の形はもう合わなくなってきていると感じている。
まさ抹茶さん:穏やかなのは人生の中で変わっていったのでしょうか?
武井さん:喧嘩は悪いことだとは思っていない。昔は血気盛んだったと思う。世の中の見え方が変わっていった。
まさ抹茶さん:ティールとホラクラシーについてお聞きしたい。
武井さん:ティールの先は、ターコイズ、インディゴがある。ホラクラシーは具体的なやり方の話。ホラクラシー憲法。自然(じねん)経営、はあり方。情報の透明性、流動性、解明性。どういう関係性でいたいかの前提がある。being,having,doing.
ココエリさん:武井さんの想いが素晴らしいと思う。“半返し“と言われていたのが残っている。これから日本も絶対良くなっていくと思って、グローバル共和国に参加させてもらっている。
ゆきねさん:今回のお話を聞いて内容がよくわかりました。次回ぜひこの続きをよろしくお願いします。

【最後に武井さんから一言】
グローバル共和国はティール組織、できる人が出来ることをやる。関わりたい距離感で関わる。選択肢があることが豊かさだと思う。いろんな考え方が共存出来るといいと思って活動している。

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