2024年6月26日(水)GRアワー深掘り🌏祝ご結婚!全盲の旅写真家大平啓朗氏おーちゃんに伺う夫婦で目指す世界100都市ハネムーン 128

ゲスト:大平啓朗さん、モデレーター:加藤まみさん、サブモデレーター:坂上良恵さん、小林妙高さん、議事録:沼尻淑子

【全盲になってからの出来事】
20年前、24歳で目が見えなくなった。見えなくなってしまって親に申し訳ない気持ちがあった。毎日友達が集まってくれて、死ぬ前にこんなに友達がいるんだということを知ることが出来て嬉しかった。見えない人は世の中にいる、俺もどうにかなるって思った。1回クリアしたテレビゲームをもう1回やる。音の出る道具や白い杖、点字や法律も学んだ。やり方が違うのに目を使わなくても出来る。レベルアップしていった。単独歩行、白い杖1本でどこまででも行きたかった。親に申し訳ない気持ちもあったので、弱音は吐く気もなかったし吐けなかった。小学生の頃からフィルムカメラをしていて暗室で白黒写真を焼いていた。写真カメラ小僧で旅も始めた。見えなくて写真を撮るのが珍しいと、新聞メディアに取り上げられた。困っているのは障害者ではなくて、どう接していいかわからない目が見えている方。これは出来ないだろう、生活も暗いんじゃないだろうか?と思っている。視覚障害者のことを知ってもらって友達になってもらえればいいと思った。

【全国行脚の旅について】
2009年に北海道から沖縄を練り歩く旅に出た。手取り足取りのお金をかけてホテルに泊まるのではなく、47都道府県のルールとして人の家に泊まることを決めた。野宿することなく、様々な施設に行ったり、夏休みキャンプに参加させてもらったり約70ヶ所泊めさせてもらった。当時ネットブックを持ち歩いていてインターネットは出来た。佐賀県ではここは菊が有名なので写真のことを言ったら観光協会が引っ掛かるんじゃないか?と思った。迷惑をかけたらアウトだと思い、まずは団体に声をかけて、「こちらの障害団体はどういう状況ですか?」と聞いて、会って話をするうちに「それなら僕の家に泊まります?」と言われた。そして、宮崎で交流会をしましょう、となって、その交流会に来た人たちが「佐賀県に友達がいます」とか、「大学の友達がいるから紹介します」とか言ってくれた。当時はミクシィとホームページしかない時代でどういう風にしたらみんなが受け入れてくれるんだろう?と考えた。お金がない、というのを最初に決めてしまった。魅力的で面白いと乗ってくれる人もいた。見えないけれど写真を撮りたいと思いを伝えた。写真好きで北海道出身が良かったのかもしれない。

【スケッチブックが繋げてくれた出会い】
こんな旅始めて大丈夫なんだろうか?とも思った。宮崎で出会ったやまちゃんがスケッチブックの寄せ書きにこう書いてくれた。“気がついたら夜が明けていた。旅をする方も楽しい、迎い入れる方も楽しい“と書いてくれた。スケッチブックには述べ1,000人が寄せ書きを書いてくれた。写真や趣味が合えば共通の話題で盛り上がる。お友達が増える。繋がりが出来た。子どもに会わせたいというのがあった。ネットの僕のブログを見て、「もう佐賀は通り過ぎちゃいましたか?」とダイレクトメールが来た。「佐賀に戻ります」と書いた。実は昨日おーちゃんが来る前に家族会議が開かれて、全盲の人がくるんだけど、と話したら、何やってるの?となってみんなドキドキだった。みんな会えばわかるから、と言って次の泊まり先の人にパスをする。いろんな人と出会った。置いてけぼり0を目指している。みんなと参加する、選べることが大事。心のゆとりも出てくれば、世の中プリプリならないんじゃないかと思う。例えば方言のニュアンスが違ったりみんなちょっとずつ違いがある。宗教やどこの国で生まれたとかいろんな違いがある。1人で人は生きていない、補いあっていけばいい。見えないので遅いこと、苦手なことはある。暗い所で何かをやるのは一番早いと思う。社会での標準は遅いかもしれない。方法が違うかもしれない。それも、あぁなるほどと思ってくれば障害ではない。知ってもらうことが大事だと思っている。

【ノルウェーにオーロラを観に行った旅について】
2022年にノルウェーに星空満点の船上でオーロラを観に行こうとなった。オーロラって体で感じたら、どんな会話ができるんだろ?と思った。オーロラを観に行く話をしたら、みんなにおーちゃん実はちょっとは見えているんじゃない?と言われた。現地集合、現地解散だった。オーロラを観てから9カ国24都市、スペインまで行ってきた。帰りはカンボジアにも行ってきた。スイスやドイツでは友達の所にホームステイをして、フランスではホテル泊まりをして大学でも授業をさせてもらった。アフリカのモロッコのホテルに泊まった時はミントチノメと言われてわからなかったが、出されたものを飲んだらミントティーなんだとわかった。モロッコはdocomoが通じないということもわかった。

【奥様との出会いについて】
おととし、約50日間回って昨年2023年6月10日の大阪講演の懇親会で今の奥さんと初めて話しをした。奥さんは愛知出身でやることがカッコよかった。大阪でお世話になって、ご飯を作ってくれたし、シャキシャキ動いてくれた。考え方も電話で聞いていた。やると決めたことは実践し、やりきる。治療院を経営、トップでやっている。二度目に会ったときにプロポーズをした。22歳の息子さんがいて、息子さんにも挨拶をした。奥さんは10代で目が見えなくなった。体調、スケジュールもあるので行ったり来たりしながら沢山の国を周ろうとなった。奥さんは100カ国周ろうと言ったが現実的に100タウンにしようとなった。海外旅行では人、歴史文化、食べ物 の3つことを大事にしている。目が見えないと景色文化には限界があるので人に会いに行く旅にしている。新婚旅行では全盲2人でオーストラリア、ニュージーランドを周った。前々からの準備ではなく、飛行機を取ったのが2週間前で2日前にホテルを取った。泊まったスタイルは、シドニーでホテル、ブリスベンでシェアハウス、メルボルンでホームステイ、ニュージーランドはホテル的ドミトリー、間借りしている人が沢山いるような所に泊まった。ホテルでゆっくりする時もあればシェアハウスもした。7個のタウンに行ってきた。出会いが大好きで再会、合流、いろんな出会いをしたいと思っている。配信、動画も出来る。あなたの届けたい手紙を海外に持っていく企画をしている。例えばアメリカのナントカ州に知り合いがいるので持っていく。繋いで頂く。届け役で世界と繋がっちゃおう計画。

【リスナーからの感想】
坂上良恵さん:国の魅力は風景もあると思うけれど、人の魅力だと思う、さすがおーちゃんわかっていると思いました。楽しく聞かせて頂きました。ありがとうございます。
加藤まみさん:先日、おーちゃんの結婚式で司会を務めさせて頂きました。100都市ハッピートラベルハネムーン、実現するべくお繋ぎ出来たらと思います。
おーちゃん:講演を聞きに来た方からは、全盲でもほんとに出来るんだ。やっていいんだな、と元気になったと言われた。視覚障害、ご両親や家族は見えないからと色々なことが難しくなってしまう。1人で旅を出来るようになると一緒に行くのを含めて世界ハッピー計画になる。楽しむことがみんなと繋がれるシンプルなことなのかなと思う。シンプルに楽しむことを大事に。してあげなきゃ、困っていると決めつけず、困っていることありますか?と聞いてみてください。人間として助けてもらうこと、見える見えない関係なく相手に聞く。障害者はサポートしてもらうプロ。
小林妙高さん:全く関わりのない人、関わることが怖いという人もいる。関わっていこうよ、と伝えていっている。クラブハウスでグローバルに伝えてくれているのも大事だと思う。
おーちゃん:聞いてくださるありがたさ。思いやりが思い合いに。言ってくれてありがとう、言わせてくれてありがとう。
みっちゃん:すごく素敵なパーティーを開いてもらいました。
おーちゃん:結婚披露パーティー、ここを繋がりとしてもらえれば
かおたん:この間はお疲れ様でした。結婚式で余興総監督を任命された。楽しかったです。また会いたいです。

【最後に一言】
コロナが明けてみんな動けるようになった。模索している状態。素敵なみっちゃんと旅に、次に繋がるようにしていければ。

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