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ダグラス・マクレガー(1)

2020年12月12日CNN:(2,556 文字)
難民や移民を見下し、陰謀論を広めて物議を醸した国防総省上級顧問ダグラス・マクレガーが、12月2日、トランプ大統領により、ウェストポイント陸軍士官学校(https://westpoint.edu)の諮問委員会メンバーに指名された

マクレガー元陸軍大佐は、他のメンバーとともに、ウェストポイントの諮問委員会に席を置くことになる
同委員会は、士気と規律、カリキュラム、教育、物理的設備、財政、教育方法などの調査を実施する
年に数回開催され、陸軍士官学校について大統領に独自のアドバイスと勧告を行う

マクレガーの任命は、通常3年の任期で上院の承認を必要としない
しかし、ウェストポイントが学内や組織内の人種差別に取り組んでいる時期に行われたことが問題となっている

就任以来、マクレガーは「大都市」に「権利を持つ」「下層階級」が集中し、社会の脅威になっていると主張しており、1700年代後半の米国ではアフリカ人奴隷より、白人、主にアイルランド人「奴隷」の方が多かったと主張している
 CNNのKFileは以前、マクレガーのマイノリティに対する見解の一部を紹介したが、その中には、イスラム教徒の難民は「最終的に欧州をイスラム国家にすることを目的として」欧州にやってきた「歓迎されない侵略者」だという主張も含まれている

その他に、米国とメキシコの国境には戒厳令を敷き、必要なら「人を撃つ(shoot peopl)」べきであると繰り返し主張している
米国のイスラエル支援は「イスラエル・ロビー」の資金によるものだとし、米国が第二次世界大戦へ関与したことの正当性にも疑問を呈している

2020年夏、黒人の卒業生グループがウエストポイント軍事大学に組織的人種差別の問題に対処するよう要求する公開書簡を書き、学校教育長はグループの申し立てに対応して調査を開始することを明らかにした

https://www.armytimes.com/news/your-army/2020/09/03/west-point-superintendent-says-hes-taking-action-on-racism-highlighted-by-nine-recent-cadets/

ウェストポイント黒人同窓会組織Do More Together の共同創設者であるメアリー・トービン元陸軍少佐は、この夏、卒業生を代表して講演を行った
CNNのインタビューで、彼女は、ウェストポイントの諮問委員会へのマクレガーの任命は、一般的に、「指導者たちの性格」の象徴として士官学校の、特に多様性と包括性に関する方針に、影響を与えうるという

「これ(マクレガーの任命)はウェストポイントの訪問者委員会全体にとって何を意味するのでしょうか?
士官学校にとって何を意味するのでしょうか?
イスラム系移民、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック系の士官候補生にどういうメッセージになりますか?
マクレガーを任命することは、彼らにとって何を意味するでしょうか?」

「人種的平等と進歩を明らかに信じず、支持もしない指導者を任命することは、そこにいる士官候補生一人ひとりに、我々は変わらない、人種差別と不公平を容認する、と伝えることになります
ウェストポイントは文字通り世界の誠実なリーダーを輩出していることを考えると、そのようなこと(マクレガーの任命)は必要ありません」とトビンは言います

民主党のタミー・ダックワース上院議員(陸軍州兵の退役軍人)は、マクレガー氏の起用を非難している
「人種差別や偏見は、ウェストポイントや我が国の軍隊のどこにも存在する余地は無く、ダグラス・マクレガーのような人物にもその場所は無い」

ウェストポイントの広報担当者は、任命に関する質問をホワイトハウスと議会に問い合わせている
ホワイトハウスはコメントを控えた
CNNはマクレガーにコメントを求めたが、回答は得られなかった

彼がウェストポイントの諮問委員会に任命されたというニュース以来、CNNのKFileは、マクレガーの偏見と陰謀に満ちた言葉の数々を発見している
2013年のラジオ出演では、「大都市圏」に集中する「権利を持つ」「下層民」は脅威であると語っている
「彼らは権利があると感じている
シカゴ、フィラデルフィア、ニューヨーク、ワシントン、ボルチモア、セントルイス、デトロイト、ニューオリンズ、サンフランシスコ、ロサンゼルスなどの大都市で、フードスタンプ(低所得者向けの配給食糧)がなくなり、無料サービスが終わり、暖房費が支払えなくなると、これらの場所に住む下層階級の人々は、非常に暴力的になる可能性があると私は考えている」

2019年4月にラジオ番組「Conservative Commandos」では、リベラルな大富豪ジョージ・ソロスは、アメリカ文化を破壊する目的で、アメリカに入ってくる外国人をバスで送迎するための資金を提供していたという陰謀を広めている

「最大の問題は、ジョージ・ソロスのような、熱心なマルクス主義者のネットワークです。
彼らは、米国と西ヨーロッパの破壊を、地球を彼らが考えるこのグローバル社会実現に必要だと見なしている」
「もし、このような外国人をたくさん送り込むことができれば、すぐにアメリカ国内のアメリカ人はあまりいなくなるだろう
もちろん、『まあ、みんなアメリカ人になるさ』という大嘘もある
『時間が解決する』というものだ
今、その証拠はあまり見当たらない
実際はその反対だ
米国に敵対し、我々の価値観に敵対し、我々の生活様式に敵対する外国文化のハードコアポイントが国中に形成されている」
「そして今、ソロスのような人々が、米国に流入した人々を全米に急速に移動させるためのバスや輸送機関に資金を提供していることが分かっている」

2019年に出演したラジオ番組で、マクレガーは、1700年代後半にはアメリカにはアフリカ人奴隷よりも多くの白人「奴隷」がいたと主張し、このまやかしの神話はインターネット上で拡散している

「1700年代後半には、白人奴隷(そのほとんどは、ご指摘のようにアイルランド人)、つまり年季奉公人の数が、アフリカ人奴隷の数を上回っていた」とマクレガーは言うのである
(終わり)

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参考:

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じゅん
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