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歴代弱小世代と言われたチームが常勝チームとなった理由(中学生)
小学生は地域のサッカークラブのして「クラブ史上最高のゴールキーパー」の称号をいただいた僕。(過去記事参照)
僕が入学した中学校のサッカー部は当時、都大会常連校だった。
入学した当時の3年生は区立ながら都大会ベスト16までのし上がった。
次の世代も強く、都大会ベスト32。僕も予備登録メンバー入りをしていた大会だった。最後は慶應義塾に惜敗。試合前にロッカールームで顧問が「お前ら。慶應に頭で勝てねぇなら、どこで勝つんだ!」と喝を入れていたをよく覚えている。
そんな強い先輩たちをみて育った。
入学、入部まもない時期、
サッカー初めての子がGKをやりたいと立候補した。
僕がGKやるとしたらこの学年はGK2人。
GKはチームで唯一無二のポジションのため希望者が2以上いれば必ず被り、高確率でどちらかが正GK、第2GKで優劣がついてしまう。
そこで小学生時代に「クラブ史上最高のゴールキーパー」の称号を持った僕は、
「ゴールキーパーを辞める」
そう選択をした。
同世代で競いたくなかった。
競うと暗黙の了解みたいなのができるのがいやだった。
そう思っての決断だった。
指揮官から見ると僕はボックスでプレーするのが上手いらしく、
ボランチに抜擢された。
僕らは例年にないくらい人数が少なかった。
転校して入ってきた人を数えてもmax13人(転校生は途中で転校していったから12人の期間が長い)
内訳はサッカー初めてが2人、幼稚園以来が1人、小学生途中で辞めてたけどまたやりたくなった子1 人、僕と同じクラブチームだった子6人(僕含む)
他のクラブチーム1人、他クラブチーム1人、地方からの転校生1人。
内訳見てもちょっと戦力的に怪しい感じがプンプンするが、自分も含め経験者も経験者でなかなか弱小の集まりだった。笑
入部しておよそ2年後。
先輩の代が終わってしまい、とうとう僕らの世代になった。
指揮官である顧問は僕らの2世代前から主顧問を務めている先生。
サッカーのプレーは未経験。だけど、誰よりもサッカーが大好きな先生だった。
先輩の代までは
サッカー大好き指揮官×タレント世代
であったのが、
サッカー大好き指揮官×弱小世代
となった。
先に弱小世代の結論を述べると、このチームは強かった。
新人戦を除けば、どの大会も区内トップ3
都大会はあと1つ手前で逃してしまったものの、そこまで勝ち続けられるチームになっていたのだ。(よくブロック大会で終わってた)
なぜ強かったか?
指揮官のマネジメントが良かった。(振り返ればの話)
今サッカーを俯瞰的に見るようになった僕が振り返ると、
本当によくサッカーのことを勉強されている指揮官だった。
サッカーのプレー経験がないのに強いチームが作れるんだもん。
いくら選手として実績ある人が監督になっても弱いチームってたくさんあるから、感覚だけでは強いチームは作れないんだね。
(僕の高校生時代のサッカー部がそうだった。次回、高校生の話書きます)
指揮官が何をしていたかというと、まず僕ら12.3人に「どうなっていきたいか?」という問いを投げた。
僕らは言ったそうだ。
「勝ちたい」
「上手くならなくてもいいのか?」
「勝ちたい」
「上手くなりたい」ではなく「勝ちたい」
「勝てるチーム」になるためにまずは選手の僕らが現在地を知らなければ理想の「勝てるチーム」にはなれない。
けど現在地を認識するのは容易だった。
明らかに1つ、2つ先輩のチームを2年間に渡ってみて、一緒に練習して、肌でレベルの差を感じ続けていたから。笑
それでも指揮官は練習を通して「下手くそ〜」「何がしたいんだ?」「○○○〜💢」などなど、気を抜いたそぶりを見せれば選手にフィードバックを促すような、人間性を育てるような、謙虚さを育てるような、、、
なんか表現しにくいけど。悪気があって言っている雰囲気ではなかった。
それぞれが現在地を認識できるようにフィードバックかけるような声かけだった。
いいプレーをしたらしたで、めちゃくちゃ褒めてくれて、喜んでくれた。
これ怒るのも、褒めるのも、喜ぶのも上っ面じゃないんですよね〜。
本当にマジで。
ガキの僕らに真っ向から向き合っているんです。
多分。
んで僕らに「勝ちたい」と、その言葉を受け取った指揮官が僕ら弱小チームを勝たせるためにとったマネジメントは、「走り勝つサッカー」
勝つための手段だ
内容は色々あるが、
「球際で負けない」
「走り負けない」
「気持ちで負けない」
精神論混じりだったがいわゆる現代でいう「負けないサッカー」だ。
僕らが中学3年生になったときの特徴は以下。
前線2トップは50m走6.7秒と6.6秒の快速。
最終ライン2センターは絶対に競り負けない2人
中盤のアンカーとして僕
左SBとGKは中学からサッカーを始めた子
FW(6.7秒)は幼稚園以来。
基本システムは4-4-2
最終ラインはスイーパーあり。
FWとCBが目立つチーム
僕はオフェンスに参加したかったが、指揮官がなるべく同学年を全員使う、という方針で指揮をとっていたので、チームのバランスを取る上で僕はアンカーとなった。そして中盤の底で縦横無尽に走り回った。
マイボールになれば方向がどこであろうと相手の最終ラインの裏へポンッ!
中体連でこの快速FW2人がいると、よほど僕らのチームをリサーチしていないと対応できない。
快速FW2人は僕らの唯一の得点源であった。
ディフェンス面では攻められても最終ラインには絶対に跳ね返す2人がいる。
裏抜かれてもキャプテンがいる。
中盤で回されてもフィルターの僕がいる。
共通認識
おれらは弱小
絶対気持ちで負けない
絶対球際で負けない
をベースにもとにチームの最大の特徴を活かして戦った。
(173cm 6.7秒)● ●(6.6秒 2年)
(足元技術チームNo. 1のパサー) ●
(Mr.クリエイティブ)● ●(アタッカー 2年)
(中盤のフィルター 僕)●
(クリロナ大好き) ● (競り負けないCB)● (無回転FK SB)●
( 裏取られてもキャプテンがいる) ●
(レフティーGK)●
サッカーは集団競技。
選手各々の向く方向が違ければ、チームは1つにならず強くなれない。
「僕らは弱小」
弱小だからやるべきことが明確にだった。
指揮官が僕らに真っ向から向き合いつつ、適切に接した。
締めるところは締める。
褒めるところは全力で褒める。
喜びは素直に喜ぶ。
そんなメリハリがある指揮官だからこそ、僕ら選手には共通認識すべきことが見えやすかった。
真っ向から向き合ってくれたその指揮官は選手を扱うのが上手い。
ただの中体連の指導者ではないくらいの熱量がある。
指揮官の熱量でただの中学生の僕らをプロ意識に持ち上げるのだ。
試合中の僕の体感としては、もうそこはプロの舞台。
指揮官の熱量がそんな気持ちにさせてくれる。
だからみんな気持ちが乗ってくるし、戦えた。
その指揮官だったからこそ、
歴代弱小と言われた僕らは
常勝チームになれた
現状ー理想ーto do
理想を描き(勝てるチーム)ー現状を知り(弱小)ー勝つために何をすべきか考え行動する。
まさにコーチングですね
コーチングが選手を同じ方向を向かせ、チームを1つにした
そんな風に思っています