絶対にスマホ仮想キーボードを使いたくない男が物理キーボードで快適になる
「スマホ仮想キーボード」とは、いわゆる「標準のキーボード」である。たぶん、ほとんどの人は、この標準キーボードの呼び名など考えたことはないだろう。
そもそもなんで仮想キーボード使いたくないの?逆張りなの?死ぬの?
きっかけは非常に些細な気が付きだった。ある日、感じたのだ「あれ。。。なんか右手の親指を曲げるとき引っかかる・・?」そう、スマホでメッセージ書くときに右手親指に負荷がかかりすぎているのだ。
ちなみに、ぼくのスマホはNokia 8V 5G。こいつ、かなりデカい [1]。なので、片手持ちをすると指への負担は大きいのだ。
じゃあ、両手持ちにしたらいいじゃん?と思ったそこのあなた。いい線いってる!
[1] 「スマホ、でかいね、どこの?」と1か月に1回くらいは質問される。
デスクワーク時にスマホを手に取る動作めんどんじゃ
ぼくの仕事はデスクワークだ。そして、基本的にはキーボードとマウスで作業する。基本的にラップトップのキーボードを使ったりはしない。
「体の姿勢」、けっこう世間でも言われてる話題である。ぼくは元々スポーツをやっているので、けっこう気にしている。デスクワークしてるそこのあなた、ラップトップを直使いしてるなら、要注意ですぞ。確実に姿勢を悪くする [2]。
この前提で考えると、いちいちスマホを手に取る動作がめんどうくさくて適わない。できることならば、体の動きを最小限にとどめたい。
て、いうか、そもそもスマホでメッセージ打つ時も姿勢が崩れる。なので、ぼくは姿勢を維持しながらスマホを使いたい、そういう生き物なのだ。
[2] あくまで長時間のデスクワークの場合。頻繁に移動するビジネスマンとかは別の話。
じゃあ、使わなきゃいいじゃん。スマホ
そうもいかないのだ。ぼくは陰キャラ情報系アジア人にしてはかなりおしゃべり好き。なので友だちに会ったり、デートへ出かけるのも好きな陰キャである。ちな、ぼくはフランスに住んでいる。
友好度を一定に保つためには、なるべく頻繁にメッセージ返事しなければならない。なので、陰キャにしてはそれなりの高頻度でスマホでメッセージ書きが必須。数値にすると、およそ20分に1回以上は誰かしろに返事している。
メッセージアプリをPCにインストールしたらいんじゃね?
これも考えた。しかし、2つの理由で却下した。
PCにインストールしたくない、絶対に。
通知で集中力を邪魔されたくない。
特に1つ目の理由の方が大きい。まず、ぼくが日常的に利用するメッセージアプリを紹介しよう。WhatsApp, WeChat, Lineの3つ。このうち、WeChatとLineを、セキュリティ的な意味で、ほとんど信頼してない。Lineは理解に苦しむ情報漏洩を何度もやらかす運営組織、WeChatはお察しの通り中国。LineをPCに入れたらバックドアになりかねないし、WeChatなんて入れたらどんな情報を吸い取られるかわかったものではない [3]。
2つめの理由。がんばれば通知を工夫できるのだろうが、そんなとこにがんばりたくない。と、いうか3つもアプリ入れて起動し続けるだけでCPUとRAMを無駄に消費するじゃん。Web版は間違えてブラウザ閉じるミスが多いので却下した [4]。
[3] この議論でいくと「じゃあ、スマホに入れてもヤバいじゃん」という話になる。それは仕方がない、と割り切っている。個人的にはLineもWeChatもスマホ版はそれなりに信頼できるだろう、と思っている。スマホ版はLineもWeChatも、億を超えるユーザー数が毎日テストしてくれているようなものだ。
[4] それは「お前がやらかしてるだけだろ」と思うかもしれない。その通りだ。しかし、人間そんなものだろうと思う。
最終的解決策
これ。タブレット的なケースとBluetoothキーボードの組み合わせ。ツメの部分にスマホ横置きもできる優れもの。
最終的に必要だった要件
いろいろ試行錯誤しながら、自分で見出した結論は次の通りだった。けっこうたくさんの想定外な要件があって、自分でも驚いた。
机の上に5秒で展開できること。スマホ画面は自立すること。
どこでも手軽に利用できること。自立スタンドは必須。出かけるとき、バスの中や電車の中など。
スマホスタンドとキーボードをひとまとめにできること。
キーボードのタッチがそれなりにまともなこと。
タッチパッドは必須。
この要件番号、おぼえておいてな。この後の試行錯誤で紹介するゾ。
Try-1: Chromebook or Windows PCと連携機能
そもそもChromebookにもWindows PCにもBluetoothを介してスマホと連携する機能がある。この機能の1つに「スマホに来たメッセージをChromebookかWindows PCで返信できる」がある。
この機能はけっこう便利だ。しかし、運用すると、欠点が露呈してきた。
そもそも返信できないアプリがある。
返信エラーの頻度が高い(とくにLine!お前やぞ!)
メッセージが長いときに見切れる(とくにLine!お前やぞ!)
画像を表示できない。
補足しておくと、Android 13以降では「アプリストリーミング」機能がある。これを使えば、上記の問題はすべて解決する(と思う。たぶん。)
でも、いまのところ、ぼくのスマホをAndroid 13へアップグレードできないので除外。
ただ、このスマホ連携機能はそれなりに便利。いまだにときどき使っている。アイディアとしては素晴らしいけど、設計の詰めが甘い。そんな感じの機能だ。
しかし、致命的な要件ミスがあった。要件ナンバー (2)「どこでも手軽に利用」を満たせない。バスや電車の中でいちいちChromebookやノートPC出すの?アホじゃん [5]。なので、却下。
[5] 「スマホの仮想キーボードつかったらいんじゃん・・いいかげん」と思うかもしれない。でも、これはそういうゲームなのだ。仮想キーボードをできる限り使わないゲームだと思ってもらえばいい。
Try-2: スマホ用タブレット的ケース
ぼくはいったん、PCやChromebook連携をあきらめた。
そこで、アマゾンでこんな商品を見つける。
これはすごい!これで要件 1,2,3をすべて満たせる!ここで要件 1, 2, 3の重要性を強調しておこう。
まず、要件 1 「5秒で机の上に展開」。ぼくの個人的信条に「めんどうくさい運用は継続しない」がある。5秒は個人的にめんどうくさいラインだと感じている。
要件 2。これは日本の大都市だと感じづらいかもしれない。ぼくの住むフランスの地域はそれなりに田舎だ。ヨーロッパの田舎というのは、基本的に移動距離が長い [6]。そして、電車やバスで座れることが多々ある。なので、座って移動距離が長いときには、ぜひキーボード展開したいものだ。
要件 3。ぼくの個人的信条に「まとまっていない物は、忘れる or 無くす」がある。つまり、スマホスタンドとキーボードが別々になっていると、忘れる or 無くす。
[6] 交通手段は「都市間交通」と見なされることがある。
この商品はすばらしいアイディア・・・なんだが、キーボードがクソすぎる。誤認識の頻度が半端ない。10分に1回程度は「何も打ってないのに文字が連打される」とか「キー反応が3秒くらい遅れる」がある。
おそらくキーボードの品質的な問題だろう。ちな、このキーボード、秋葉原のジャンク通りの店で100円投げ売りされていた。
Try-3: スマホ用タブレット的ケース + そこらへんにあったBluetoothキーボード
ぼくの家にBluetoothキーボードが転がっていた。エレコムのTK FBP102。たしか、1社の職場で先輩が辞めるときにくれたやつだ。あれ、もう10年くらい前なのな。物持ち良いね。
さすがエレコム!キータッチは素晴らしい。そして、クソみたいな誤認識はない。このあたり、品質差を観察できる。
しかし、このキーボードは残念なことに別の問題を発生させた。
「要件 3: スタンドとキーボードをひとまとめにできること。」を満たせない。
なにぶん古いキーボード。厚みがかなりある。スマホケースに収まりきらないのだ。
そして、運用と共に新しい要件が発生した。要件 5: 「タッチパッド」である。
これ、ぼくは完全に想定外だった。たかだかメッセージを書くだけなんだが、タッチパッドが必要な場面がものすごく頻繁にあると気が付いた。
ケース 1 絵文字
ぼくは絵文字を多用する。日本ではおじさんメッセージとかバカにされてるらしい。けど、ぼくの環境ではいたって標準量。
で、絵文字選択時って、キーボードだけでは「できなくはないが、かなり困難」。はっきりいって、タッチで選んだ方が早い。
絵文字を打つたびに姿勢を変えてスマホタッチするの???なんだかなぁ。そもそも当初の目的からズレてるよね。
ケース 2 別アプリを開く
これ自慢だが、ぼくは日常的に4言語メッセージを打っている。日本語(Line), 英語(WhatsApp), フランス語(WhatsApp), 英語+中国語(WeChat)。
ぼくの言語能力は、フランス語と中国語のメッセージに、頻繁に辞書を必要とする。
辞書アプリを開いて、そして、操作する。この作業ってスマホタッチが必須なのだ。
この操作手順はたとえば・・・「メッセージ書いてるときに、さくっとブラウザでURLを調べてメッセージで共有したい」みたいな場面かもしれない。
Try-4: スマホ用タブレット的ケース + 折り畳み式タッチパッド付
そしてたどり着いた解: タッチパッド付折り畳みキーボード。AliExpressで22€だった。
この折り畳みキーボードをスマホスタンドと組み合わせるのじゃ・・・ほれこの通り!!!
これで要件 1-5をすべて満たせた。1週間程度の運用しているが、特にこれといった不満を感じていない。
まとめ
最終回にたどり着くまでにかかった時間: およそ5か月
最終回にたどり着くまでにかかった費用: およそ5千円, 日本円ベースで。
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