閑話(19) ドローン教室①
2月某日。
取引先のKさんに誘われて、小学校でボランティアをしました。
好奇心だけは、人一倍旺盛な私。
「ドローン教室?! 面白そう! 参加します」と即決。
ドキドキワクワク、と同時に、上手にちゃんと出来るかな?と不安も抱えて、いざ出陣!
ドローン教室という名目ではありますが、主たる目的は「考える」こと。
子ども達に決まった答えを与えるのではなく、自分達で考えて答えを出せるよう、上手に導いていくのがボランティアの役割だそうです。
…む、難しそう。
プログラミング、というと難しそうですが、飛行ルートを考えてきちんと距離を測って入力すれば、ドローンは飛んでくれます。
が、風で流されたり、また、旧型のドローンだと真っ直ぐ浮上しなかっり、思い通りに飛ばなかったりすることもあるので、微調整は必要とのこと。
…む、難しそう…。
午前と午後に分かれ、2クラスの生徒さん達が参加します。
体育館に行き、跳び箱の上にフラフープをセットします。
高低差のある2つのフラフープを潜り抜け、旋回してゴール。
今の時代は、跳び箱は運びやすいように台車に乗せてあるんですね。
昔は、二人一組になって、一段ずつ運んだような…。
それに、体育館に暖房が入ってる…!暖かいっ!
昔では考えられない。なんて素敵 笑
子どもたちが整列して入場してきます。
ま…眩しいっ。
皆、キラキラした瞳で、生命力に溢れていて眩しい。
若いって素晴らしい!
どうか、楽しい思い出いっぱい作ってくれますように。
自己紹介の後は座学開始です。
プログラミングの練習として、子ども達が指示を出して、私にある動作をさせます。
簡単な動作ですが、その動作を言葉で指示して、自分の思い通りに動かすのは至難の業。
細かく正確な指示(プログラミング)が必要です。
子ども達が曖昧な指示を出したら、私は、あえてアホなフリして、とんちんかんな動作をしてみます。
(皆、ごめんね。事前の説明会で「意地悪になって!」と言われてのダ 笑)
最初は戸惑っていた子どもたちも、コツをつかんで、最後は指示が上手になりました。
ドローンの活用方法を紹介し、いよいよドローン操作開始です。
午前中のチームは、女の子二人と男の子二人。
飛行ルートを考えながら、的確な計測、計算、サクサクとプログラミング終了。
普段、ゲームで遊んでいるらしく、扱い方をちょっと説明しただけで、すぐに理解してくれました。
なんて賢い!
1回目の飛行は少し着地点がズレましたが、2回目は見事に着地。
たった1回の失敗で成功するとは。
思わず「すごい!すごい!」と飛び跳ねてしまいました。
…が、子ども達からの冷ややかな視線…。
年甲斐もなく大はしゃぎしゃって、どうもすみません…。
時間が余ったので、今度はドローンを空中回転させてみることに。
回転させると、その分ズレが生じるので調整が必要です。
再計算して、いざ、離陸!
なんと一度で成功。この子達、天才?! すごい!!
最後、子どもたちが整列して「ありがとうございました!」とお礼を言ってくれました。
感動して、ちょっと涙腺が緩みそうになりました。危ない、危ない 笑
お昼の放送を聴きながら、昼食です。
本日のメニュー紹介からクイズ出題。
そうそう。クイズ出したりしてた!懐かしい(遠い目)
午後の授業まで時間があるので、バスケットのシュート練習したり、跳び箱跳んだり。
何十年ぶりかの体育館が楽しくて「絶対、骨折だけはしないでよ!」と注意されるほど、はしゃいでしまいました。
午後の担当チームは、女の子三人と男の子一人。
午前の部でも思ったけど、女の子は皆しっかりしていて、お利口さんです。
午前も午後も、男の子達の言動を冷静に注意する女の子たち。
高学年女子は、キミたちみたいな男子には、アタリがキツい傾向があるけれど。
(本当は、好きだから冷たい態度になっちゃうのかな?とも思える子もいたけど)
皆、きっと大成すると思う。
そのまま真っ直ぐ変わらないで成長してほしいな。
雑談中、男の子に「この中で一番純粋なのはあなたです」と言われました 笑
女の子達、たまらず爆笑(失笑?)
ご、ごめんね。実は、私、腹黒なんだ。
きっと大人になれば、キミも見抜けると思う 笑
午後のクラスは、成功出来ませんでした。
慎重に計測し、一生懸命考えていたので、なるべく口を出さずに見守ることに。
失敗したら、どこを改善すればいいのかヒントを出そうと思ってましたが、時間が足りない。
何とか成功して欲しいので、時間を延長してもらいます。
1回目は、失敗。
2回目は、着地点が数十センチズレてしまいました。
でも1回目よりも、飛行ルートは大幅に改善出来て、次こそは成功できそう!
子どもたち、急いで距離を修正します。
(あ…。修正するのはそこじゃないような)
と思いましたが、子供たちが話し合って出した答え。
ドローンの機嫌次第ではいけるかもしれない!と思い、急いでドローンをスタート地点に置きます。
が、「終了でーす」という司会者の声…。
Kさんに(どうしよう!)と視線を送ります。
「いい! いい! 飛ばしちゃえ!」
と言うKさんの声に後押しされ、子どもたちに「やろう!」と声をかけ、ドローンを飛ばします。
(お願い! なんとか成功してー!)
祈りながら、ドローンを見つめます。
が、修正した分、ゴール地点からズレて着陸しそう。
と思ったら、Kさんがスッとゴール地点を動かして、ゴール内に着地成功!
「できたー!」
と、ごまかすように拍手してみましたが、
「ズルして成功しても…」
と、冷静な子どもたち。
そうだよね…。ズルはいけないよね…。
ごめんね。私がもっと上手に誘導していれば、きっと成功できてた。
君たちのせいじゃないよ。
皆は、ちゃんと考えてちゃんと出来てた。よくやってた。
ごめんね。
反省ばかりのドローン教室でしたが、「楽しかった!」「またやりたい!」と笑顔で答えてくれて嬉しかったです。
解散後、チームの子が個別にお礼を言いに来てくれました。
私の方こそ、ありがとうね。
皆、いい子だね 涙
今回の反省を踏まえ、どう改善すればいいのか、自分なりに考えました。
きっと、次は、今回より上手に対応出来るような気がします(多分…)
純粋な子供たちと過ごせて、心が洗われた一日でした。
みんな、ありがとう!