日曜夜にぴったりだった「団地のふたり」
NHK BSで日曜日22時から放送されていたドラマ「団地のふたり」全10話が、11/3で最終回を迎えて終わってしまった。
幼い頃から同じ団地内に暮らし共に成長してきた、イラストレーターのなっちゃん(小林聡美)と非常勤講師のノエチ(小泉今日子)の友情と、団地に暮らす他の人たちとの交流や支え合いが描かれたドラマだった。
最初のうちは、何かが起こるわけでもなく淡々と描かれる日常に少し物足りなさを感じたものだが、いつの間にやらすっかりこのドラマのファンになっていた。
団地の住人たちはそれぞれ個性的な魅力のある人たちで、嫌な人はひとりも出てこない。どこかにそんな団地やコミュニティが本当にあったなら良いなぁ、実在してほしいなぁと思わせられてしまう。
なっちゃんとノエチの関係は、子ども時代に構築された友情だからこその親しさなのだろう。大人になると良くも悪くも遠慮が働いてしまいがちだが、子ども時代にはそれがなく本当の姉妹のような関係になれたりする。だから子どもじみた口論もできるし、スネてみたりもでき、ケロッと仲直りもできちゃうのだ。そんな関係が50代になっても続いているのだから、羨ましい。
更に年齢を重ねたなっちゃんとノエチ、他の住人たちを見てみたい気がする。
私は10代で故郷を離れて以降はほとんど戻ることなく歳を重ねて、幼馴染みとの付き合いももうすっかり途切れてしまった。ドラマを観て、かつて姉妹のように親しく付き合った幼馴染みを思い出した。
休日の終わりの物悲しさが漂う日曜日の、夜に観るドラマはちょっと温かみが感じられるものが良い気がしている。