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[YOMU]アン・レッキー「叛逆航路」


アン・レッキー「叛逆航路」

「叛逆航路」はアメリカの作家アン・レッキーによるサイエンス・フィクション小説で、彼女のデビュー作品。この作品は「亡霊星域」(2014年)および「星群艦隊」(2015年)と続くラドチ帝国スペースオペラ三部作の一作目となっている。

物語は、裏切り行為によって破壊された宇宙船の唯一の生き残りであるとともに、船の人工意識の受け皿でもあり文明の支配者に対する復讐を求めるブレクの物語である。ブレクは二千年にわたり宇宙戦艦のAIだったが、自らの人格を四千人の人体に転写した生体兵器〈属躰〉を操り、諸惑星の侵略に携わってきた。しかし、最後の任務中に裏切りによりすべてを失い、ただひとりの属躰となって生き延びたブレクは復讐を誓い、極寒の辺境惑星に降り立つ。

「叛逆航路」はヒューゴー賞、ネビュラ賞、英国SF協会賞、アーサー・C・クラーク賞およびローカス賞第一長編部門を受賞した。本作はヒューゴー、ネビュラ、アーサー・C・クラークの各賞を同時に受賞した唯一の小説だ。

この作品は、読者に新たな視点を提供し、性別や人間とAIの関係について考えさせる題材となっている。この作品はSFファンだけでなく、広範な読者にとっても魅力的な一冊と言えるだろう。


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