●正々堂々といったならそれで良し
10日ほど前から庭のヤマモモにキジバトが来ている。
一昨年は産卵まで行ったが、卵が落ちて終了。
我が家は特に迷惑となっていないので、今年も様子を見ている。
朝、耳元で聞こえるグルッポ〜は気持ちのいいものである。
彼はマニュアル通り?葉の茂り方、枝振り、密度、陽の当たり具合などを確認し、自宅前の一番高い電柱で高らかに歌を唄い、女の子を誘っていた。
昼間は遠くまで出かけていたようだ。留守にしていることが多かった。
ところが今朝のことである。
寝坊をした私が窓辺を歩いていると、弱々しく
グルッポ〜…グルッポ〜…グルッポ〜
そう繰り返す声が。
うん?そっと、レースのカーテンをずらす。
え?ええ?いるぅーーー!!!!
こんな時間に何故いる?
君もフレックスタイムになったんかーい?????
と、よーくグルッポ(勝手に命名)の姿をクローズアップで見ると
ありゃりゃお胸の羽がそっぽを向いて、頭の一部も引っ掻かれたような綿毛が
そして何より、しょんぼりとしたお目々。
コレはやって来たな。
ボスの女の子に声かけたか、強い女の子にあっち行ってよ!と逆襲されたか、詳細はわからないものの、心と体が傷ついたことには違いない。
今日はそっとしておこう。(いつもそっとしているが)
春はコレからだ。
グルッポにエールを送った。
(了)
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