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TOKYO MER が熱すぎる

TBS系で放送されているドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』が面白い。

〝MER〟とは、モバイル・エマージェンシー・ルームの略称。

最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で重大事故や災害、事件の現場に駆け付け、迅速に救命処置を施す、というMERチームのストーリー。

まずこのERカーが戦隊モノに出てくるようなメカ感を醸し出しており、とにかくカッコいいのだ。

ドラマ用にTBSの大型中継車を6ヶ月かけて改造したという話だが、実際に走行可能で、車内には本物の最新医療機器が設置されているという。

めちゃくちゃお金かけてる感。

〝TOKYO MER〟のリーダーでもある主人公のスーパー救命救急医・喜多見を演じるのは鈴木亮平。

そして、賀来賢人、中条あやみ、要潤、菜々緒、仲里依紗、石田ゆり子らが脇を固めている。

今もなお、患者のため新型コロナウイルスとの闘いを続ける献身的で勇気ある医療従事者の方々への感謝の意を込めて作られたドラマとのこと。

重大事故、災害、事件の現場に駆けつけ、命を救うために危険な現場に勇猛果敢に飛び込んでいく
救命救急チーム。

ドラマの中で描かれているような、数々の危険な現場に医療従事者が飛び込んでいくなどといった事は、現実にはない。

さらにMERチームに課されたミッションが〝一人も死者を出さないこと〟だというのだから、それも現実的でない感は否めない。

幼い頃、銃乱射事件で目の前で両親を亡くした喜多見は「待っているだけじゃ救えない命がある」と、命を救うためなら自らの命も懸ける熱い男。

いやいや、そんな人います?

などと思いながらも、私はあくまでも〝ドラマ〟〝作りもの〟として、相当楽しんで毎回観ている。

少し話が変わるが、私が病院勤務していた時、救急診療科に配属された時期があった。

ER(救急診療科)は緊張の連続で、4〜5台立て続けに救急車が来たこともあり、私は看護師ではないので患者さんを直接診ることはなかったのだが、そんな時診察場はまさに〝戦場〟である。

その中で救急医は全ての患者さんを把握しながら、冷静に的確な指示を出さないといけない。

私はその医師からの指示でカルテ入力や検査オーダーなどを入れる仕事をしていたのだが、救急医とは一瞬で判断しなければいけないこと、また他科の医師との連携や家族への説明など、他にもする事がとても多く、本当に大変な職業だと側で見ていて身をもって感じた。

病院のERは、軽症の患者さんはそのままベッドで様子を見たりもするのだが、基本救急措置や諸検査をしたあと、救急医の判断で各担当科に振り分ける。

そこまでがERの仕事。

穏やかな平和な日もあれば、地獄絵図のようになる日もある。

このドラマを初めて観た時、スケールこそ全く別物ではあるが、ふとその時お世話になった救急医とその時の緊張感を思い出した。

こちらから現場に出向く一般的なスタイルとしては、ドクターヘリやドクターカーがある。

また、特殊救急車としてスーパーアンビュランスも有名だ。

このドラマで出てくるERカーは、オペ室を搭載した大型車両である。

オペシーンもかなりリアルに描かれており、緊迫感がすごい。

このERカーはきっと医療界における理想の姿なのかも知れないが、今現在存在しないところを見ると、やはり現実的でない理由もあるのだろう。

先日放送された第5話は、熱すぎる神回と呼ばれている。

賀来賢人演じる、MERチーム解散を目論むMERドクターかつ厚生労働省医系技官の音羽が、ひとりの医師として覚醒するシーンが素晴らしかった。

ストーリーも本当だったら無茶苦茶やん!と突っ込みどころ満載だなと思いつつも、感動する結末であり、もちろん泣いた。

フィクションとして楽しみ、そのくらい現実の世界でも医療従事者たちは命をかけているという事が視聴者たちに伝われば、このドラマは大成功だろう。

今夜、第6話が放送される。

今度は山で遭難した18名の小学生を救うために、MERチームのメンバーが奮闘する模様。

いやいや、メンバー少なすぎて追いつかなくない?

今、私はそんな無駄な心配をしている。





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