夜を乗りこなす
わたしはベッドの上で過ごす時間がすきだ。
いま暮らしてる部屋はなんにもない、ということもあるけど、むかしから眠るとき以外もよくベッドの上で過ごしてきた。学生時代は英単語を覚えるときも、朝起きて映画を見るときも、宿題もしていたし、深夜の読書に勤しむときだって。いまはだらだらと仕事するときもベッドでしている。
あさごはんを食べて、太陽があたって日向ぼっこしながら、いつのまにかベッドの上に移動して、時間がすぎていくときなんて最高だ。ねこはこんな気持ちかなぁ、なんてごろごろお昼寝したりもする。春がそうさせる、なんて言い訳も今ならできる。夜はお風呂に入ってから、ベッドに入ってテレビを見ながらそのまま眠りにつく。最高に幸せだ。ベッドの上で過ごす時間は、ゆるっとした時間が流れてるのかもしれない。
久しぶりに外に出ると、いつのまにか桜も散って、新緑になっていた。ほとんど家にいて、気がつかなかった。なにが起きていても時間は過ぎていくし、季節は巡るし、桜は咲いて散っていくし、ツバメも巣をつくりはじめる。大変なときにも、いつも通り変わらないことがあって、ふと、安心した。
たのしい少し先の未来をイメージしながら過ごすしかない日々。ベッドで目をつむれば、それに近付ける。たいへんなことがあるもはもちろん承知だ。だけど、季節は巡っているし、否応なしに未来には向かっている。たのしい未来をわたしはきっと過ごせる。そう思うと、夜も乗り越えられる気がする。
そんな気持ちにさせてくれる、ベッドの上で過ごす時間がわたしは好きだ。
#夜を乗りこなす 毎週末サカナクションのライブを見ながら思うことがたくさんあって言葉にしたいけど、なかなかまとまらないので、タイトルだけ借りました。