『私のきんぽうげ物語』自分のためにフラワーエッセンスをつくる旅④
翌朝、いよいよフラワーエッセンスを作る日が来た。朝ごはんの後、最終的にどのお花で作るかを確認した。
きんぽうげに毒性があることと、すでに世の中にあるきんぽうげ(バターカップ)のエッセンスの内容を知ってしまった私は、少しだけ迷ったりもした。
「毒性って大丈夫なの?」
「そのエッセンス、私に必要なの?」
調べたことで判断しようとすると、つい迷ったり考えたりしてしまう。
でも、ハートの方は黄色い小さな花でいっぱい!すっかり「きんぽうげ」に決めていた。
さて、朝食のあと、それぞれのお花の場所へ出発だ。
フラワーエッセンス、フラワーレメディの創始者、エドワード・バッチ博士は、レメディの製法も残している。太陽法(サン・メソッド)でエッセンスを作るために必要な要素は、清らかな水。摘みたてのお花。ガラスのボウル。明るい日光。
どんなに長い時間、準備をしてその日を迎えたとしても、雨だったり光のささない日だったらフラワーエッセンスを作ることはできない。
事前に決められたこの日に、その条件が揃うことは奇跡なのかもしれない。
この日、奇跡は起きた!
さあ、いざ大見谷へ。
水が流れる音のする場所。
梅の木の下のきんぽうげの花。
儀式のようなものではないが、自分なりの挨拶のようなものをしてから花を摘ませてもらった。
浄化したボウルに、持参した湧水を注ぎ、花を摘んで浮かべていく。なるべく素早く、そして丁寧に。水に指や他のものが触れないよう気をつけて。
作業はもくもくと、いつのまにか無心になる。
誰と言葉を交わすこともなく。
きんぽうげと私の静かな時間。
気がつくとガラスのボウルはいっぱいになっていた。
あとはお日さまの力と時間だけ。
ボウルにいっぱいになったきんぽうげの花。
私の胸もいっぱいになった。