ヒール?エステバン・オコンというドライバーの評価が上がりつつある
今週はフランスグランプリですね。
地元のドライバーといえば、日本だと真っ先にアルファタウリのピエール・ガスリーと答える人が多いでしょうね。
もう一人アルピーヌのエステバン・オコンもフランス人ドライバーです。
オコンといえば何年か見ている人ならマックス・フェルスタッペンとのあの事件を思い出すでしょう。
オコンといえばこの顔ですね
そうこの顔。
どちらが悪いとかはさておきこの悪魔のようなムカつく顔のインパクトは絶大でしたね。もう自分の中ではオコンといえばこの顔になってしまいました。
この後にフェルスタッペンとは和解して今では普通に喋ってる姿も見受けられますし、遺恨なんてものはないんでしょうけどいまだにオコンとフェルスタッペンがレース中にバトルになると若干ハラハラはしますね。
メルセデスリザーブドライバーからルノーへ
そんな彼はこの事件のあったシーズンの後1年間シートを離れることになり(メルセデスのリザーブではありましたが)2019年は不本意な1年であったでしょう。
2020年になりルノーで復帰します。序盤こそ同僚のダニエル・リカルドと大差のない成績ではあったものの終わってみればほぼダブルスコアでリカルドに水を開けられてしまいます。
正直ここまでのドライバーだったのかなというのが自分の評価でした。
最高のパートーナー フェルナンド・アロンソ
そして2021年はチーム名はアルピーヌに変わり、そしてリカルドに変わりフェルナンド・アロンソという超大型ベテラン新人(?)が同僚に加わることとなります。
このチームメイト交代が結果的に彼にとっては幸運だったのかも知れません。
アロンソもしばらくぶりのF1ということで序盤は多少マシンに苦戦していましたが、おりしもオコンの契約延長という途端にマシンにフィットし調子を上げオコンを上回るようになってきます。
そして迎えた第11戦ハンガリーGP、2021シーズンといえばレッドブルvsメルセデスという二強対決の中で幸運はあったもののオコン&アロンソのアルピーヌが強烈なインパクトを与える戦いを繰り広げることになります。
ワールドチャンピオン経験者を従えての初優勝
このレースは序盤から荒れ模様で意図的ではなかったとはいえメルセデスのボッタスがライバルである2台のレッドブルを見事に(?)撃墜してしまうという離業をやってのけ、他数台もリタイヤしてしまい赤旗中断。
再スタート後、トップを走るハミルトン以外全員ピットインする珍事にもちょっと笑ってしまいましたね。
オコンはピットアウト後トップに立ち、なんとラティフィが3位というこれもある意味珍事ですね。
そのままピット戦略も上手くいきトップを守ったオコン。レース終盤は2位ベッテルを抑え込みますが、むしろ最大の敵は後ろから猛追してきたハミルトンだったと思います。
しかし4位アロンソが熟練の技で数周にわたってハミルトンを抑え込み、最後はブレーキングのミスで抜かれてしまったもののオコンを見事にアシストした姿は胸熱でしたね、アロンソの新たな一面を見た気がしました。
その期待に応えベッテルから逃げ切り、2位ベッテル・3位ハミルトン・4位アロンソというワールドチャンピオン経験者を従え見事初優勝を飾りました。(ベッテルは後に失格でしたが)
レース後オコンとアロンソが抱き合う姿はさらに胸熱を加速させちょっと涙が出るかと思いました。
そしてこのレースでオコンの評価というか見方も変わったのだと思います。
普段は大人しく茶目っ気のあるナイスガイ
レースではなんとなく問題児という印象のあったオコンですが、インタビューやレース前の姿を見ると物静かで時々おどけた事もする普通の青年だなーと思うことも多くありました。
例えば角田がインタビューを受けた後にマイクスタンドを直さずに自分がちっちゃくなってみせるオコン。(動画を見た方が面白いかもです)
ちょっと前にもしょんぼりしていた角田を慰めるオコンの姿が見られましたね。
決して謝らないとか色々言われていますが、以前自身の不注意からケビン・マグヌッセンと絡んでウォールに激突した時は直後の無線では「ケビンなんだよあいつ!」みたいなことを言っていましたが、レース後自分に非があると謝罪したということもあったようで、謝らないというわけではないようです。
レースでも現状アロンソと同等の走りを見せることも多くなっています。(時折完全に空気な事もありますが…)
2022年フランスGP決勝まであと数時間、地元のエステバン・オコンというドライバーに目を向けていただけたら幸いです。