Living In The Material World 50th
50th盤は前に買った「All Things Must Pass」スーパーデラックスエディションが大ハズレで、
8LPは全て盤反り、ブックレットは裁断が上手く成されておらず、しかも糊の様なものが付いて開けないページがあったりと散々で、購入したユニバーサルで返品交換してもらったものの、
交換で届いたフラットな盤も数カ月後BOXから出したら再び反り発生していて、もうショック😫。
「もう二度と50th買わん!」
と心に誓ったくらいの落胆でしたので、今回のマテリアルワールド50thも当初は買わない予定だったんです。
が、
マテリアル50thを買われた方々がネットで非常にポジティブな感想を述べられてるのを度々目にしてしまいまして。
特に「アウトテイクが良い」とか、もう私にとってキラーワード(笑)
ジョージの曲はデモの様なシンプルなアレンジが本当に良いのです。
なので一先ずSpotifyで聴いてみた所、アウトテイクは勿論 本編の方も想像以上に良くて。
前月レコード買い過ぎちゃって11月は引き締め財政な筈だったのに…2LPなデラックスエディションをポチッとな☝️🎵となりまして、
「Living In The Material Worldの50th」を無事お迎えとなりました。
という訳で、肝心の盤を回していきます。
まずは1枚目2024リマスターな本編から。
■LP1 : ORIGINAL ALBUM (2024Mix)
正直、本編に関して言えばオリジナル盤を超えてくるのは難しいという気持ちがありました。
実は私、50thとしては先輩となる「All Things Must Pass50th」の音はあまり好みでは無かったんてす(ジョージの声がガサついてるのがどうしても気になってしまって💦)。
それもあり、このマテリアルな50thMixについても全く期待してなかったんです。
そして実際比べてしまったら、やはりオリジナル盤に軍配ではあるんですが
なかなかどうして、こちらの新しいMix、オリジナル盤の音作りに寄せた楽しい音に仕上がっていて、
UKオリジナルほどキレキレな音ではないんですが、寧ろUSのオリジナル盤を彷彿とさせる円やかで調和の取れた、且つクリアな音。
そのクリアさも、デジタルリマスターに有りがちの「透明感あって綺麗なんだけど薄っぺらい」んではなく、程よく雑味があるが故「オリジナル盤に寄せた音」と感じるんだと思います。とてもいい感じ。
またせっかくなのでオリジナル盤だけでなく、リマスター音源同士ても比較してみたくて、
今回のMixと2014リマスターを両方同じSpotify音源を使いプレイリスト作って比べてみたんですが(2014は持ってないので)、
こちらは圧倒的に今回の2024Mixの方が好み。その音の違いは、確実にフィジカルより音質の劣るSpotifyでもハッキリしていて、
2014年ver.は全体的に もわっとしてるというか音抜けが良くない印象だったのに対し、今回のはクリアな分 それぞれの楽器の細かい響きまでよく聞き取れるのは勿論、メリハリのあるドラムスの音が必要な時にちゃんと前の方に出ているので、とても気持ちが良く聴ける気がします。
という訳で、私はどちらかと言えばリマスター否定派というかオリジナル盤原理主義なので、リマスターそんなに好きじゃないんですが、今回のMIXはとても好感が持てるかなと。リマスター具合にオリジナル盤への愛を感じました✨
続いてLP2枚目はアウトテイク音源。
■LP2 : ALBUM EXTRAS
アウトテイク集というと普段聴けない音源が聴ける楽しみがある一方、未収録音源の寄せ集めであるが故にとりとめのない散漫な印象となってしまいがちだけれど、
今回のアウトテイク集はアルバム収録曲一曲につき選りすぐりなアウトテイクを一曲ずつ、オリジナルアルバムと同じ曲順で収められているので、この「Living In The Material World」を違う角度から楽しめる仕様となっており、
このアウトテイク集自体も一つの作品として充分楽しめる作りになってると思います。肝心の中身の方も、LP1と同様、こちらもクリアで豊かな響き✨
そして、そもそも美しいものが多いジョージの曲は、デモの様なシンプルなアレンジがまた味わい深いので、アウトテイク音源自体とても楽しみにしておりましたが、実際期待を裏切らない素敵な出来栄えのものばかり。
特に、Twitterでも挙げる方がおられましたが、私もこの2曲
「The Light That Had Lighted The World」
そして
「The Day The World Gets 'Round」
のアウトテイク、本当に大好きで。ネットで聴いて惚れてしまいレコード買ったくらいあります。
特に「The Day〜」。
ギターとオルガン(?)のみの極シンプルな構成でして、このテイクのジョージのボーカル、かつてない位力強いのも驚きなのですが、
後半へ向かうにつれ、感情の高まりと共に弾き語るギターの音色がどんどん熱を帯び、聴いているこちらまで自然と胸が熱くなってしまうという……アウトテイクなのに!
正直この曲聴けただけでも、レコード買った甲斐があるくらいな心持ち。
そしてもう一曲挙げた「The Light That Has Lighted The World」のピアノの音も、本当に美しい✨
アウトテイクでこんなに心揺さぶられる経験、そうそうある事じゃないのです。
本編&アウトテイク通しての美しい音の仕上がりに、作り手側の愛すら感じてしまいます。
*
今回の作品はこれまでのユニバーサルではなくBMGからのリリースとなった訳ですが、
BMGいいじゃん!
そして今回の50thが良かった事で、このマテリアルな後は…バングラデシュ?ダークホース?
買うか買わぬかは分かりませんが、いずれにせよ この先も色んなジョージに会える気がして、これからがまた楽しみなのでした♪
おしまい。