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12インチな Love Me Do


東中野でたまたま出会った12inchピクチャー盤な『Hey Jude』が思いのほか楽しかったが為に
「他の12inchも聴いてみたい病」を患ってしまった一年前のお正月。

非常にゆるい蒐集活動だったにも関わらず、その翌々週にふらり寄ったレコ屋さんで「All You Need Is Love」を、


そしてその春、Discogsで見つけた黒盤の「Hey Jude」の出品が東京のレコード屋さんだという事が判明し、格安にてGet!


「Now And Then」は発売の時に購入していたので、ビートルズの12inchも残すところあと1枚『Love Me Do』のみとなっておりました……が、



先週末、無事お迎えとなりまして♪デビュー20周年記念の'82年に発売されたこの盤。

A面には、ドラマーがアンディ・ホワイトな通常ver.の『Love Me Do』と、そのカップリングの『P.S. I Love You』が、B面にはリンゴ・スターがドラムを叩くリンゴver.が収録されています。

となれば勿論、この盤をお迎えしたらやりたかったのが、聴き比べ♪

…という訳で、取り出したるはリンゴver収録のUKシングルの"赤い"『Love Me Do』と、アンディ・ホワイトver.収録のアルバム『Please Please Me』。(アイロン台大活躍w)
ちなみに『P.S. I Love You』は勿論全ての盤に収録されています。

では。
見せてもらおうか、12inchの威力とやらを!(笑)


まずは基本情報から。


■デビュー20周年記念12インチシングル (UK)


【Matrix】12R4949 A-1-1-2 / 12R4949 B-1-1-1


■UKオリジナル・シングル『Love Me Do / P.S.I Love You』

【Matrix】7XCE17144-1N / 7XCE17145-1N
【Mother/Stamper】1/P , -- /JR


■UKオリジナル・アルバム『Please Please Me』

【Matrix】XEX421-1N / XEX422-1N
【Mother/Stamper】1/T , 1/H

では最初は 

■アンディ・ホワイトver.な『Love Me Do』

「『Love Me Do』ってこんなに明るい曲だったっけ!?」というのが、12インチA面に針を落とした時の第一印象。

全体的に若干音がクリアになり音像がシャキッとしたので、中高音域の楽器の音がより良く聞こえる様になったせいなのかも。
ただ、UK盤『Please Please Me』(以下PPM)収録の同ver.も非常に良くて、

クリアさでは20周年シングルには及ばないものの、33回転ながら音圧は負けず劣らずいい勝負で、その音は実に円やかでふくよか。
そして何より言わずもがな音の鮮度は抜群なので、細かい音の響き(特にヘフナーのブォン感とか)では45回転12インチをもってしても、その辺りはやはり初盤には敵わないです。

改めて、このオリジナル盤PPMの音の楽しさを再確認です🎵

*

そしてお次は

■『P.S. I Love You』

これは今回比べる3枚の盤いずれにも収録されていまして、12インチのこの曲はとても明るく爽やか。ただ高音域が出過ぎてる感はあり、ギラギラ感は否めません。

一方アルバム収録の方は、これまた同盤収録の『Love Me Do』と同様、その辺とても円やかな仕上がり。そしてこちらも、音圧充分。
ただ、普通に聞いてる分にはさほど気にはならないのですが、音圧を攻めてる分ヘッドフォンで聴くと歪みまでは行かないものの若干高音域のザラつきが気にならなくもないです。

そして、その辺の問題を解決し、圧はしっかりなのに美しく、そしてふくよかな音で鳴ってくれるのが、UKオリジナルな赤いパーロフォン盤(通称「赤パロ」)。この3枚の中から選ぶのならば私は赤パロちゃんの音が一番好みかな!

でも12インチの爽やかな音、コレはこれで楽しく仕上がってて全然悪くないです。私にとってこの新しい音はとても新鮮でした✨

*

そして最後は

■リンゴ・スターver.な『Love Me Do』


これは赤パロなUKシングルの良さが際立つ聴き比べでした。
12インチのこの曲、とてもくぐもった冴えない音ではあるのですが、大元のUKシングルの傾向として元々こもり気味なので、それは致し方ないかなと。

ただそれを踏まえた上でも、そもそもこのリンゴver.、マスターテープが破棄されてしまってるので、12インチの方の音源は盤おこし?であるが故に、音質については良くないです(笑)。
こればかりは仕方ない。

一方赤パロなUKシングルはというと、前述の通りこもり気味ではあるんですが鮮度自体は抜群。そして何より特筆すべきはベースの図太さ。ブォン、ブォンと一音一音ずっしりと響きます。

それまでアルバムや他のシングルで聴いてきた『Love Me Do』とは一味も二味も違う味わいでして、非常に力強いサウンド。
加えてうちのコはプレス時期が非常に早い事も相まって楽器の鳴り方から違ったり。
この音は、頑張ってこの盤を手に入れたご褒美だと思ってます✨

*

今回手に入れたデビュー20周年記念盤、12インチ45回転というフィジカルだけでみればかなりのアドバンテージではあったんですが、聴き比べてみるとUKオリジナル盤の良さが更に際立つ形となりました。

ただ、80年代初頭の当時としては、マスターテープが失われていたが故に聴ける盤が限られてしまっていた『Love Me Do』のリンゴver.が聴けるというだけでもとても貴重でしたから、それ自体がこの20周年記念盤の最大の魅力なのだと思います。
しかもこの12インチがあれば、アンディver.とリンゴver.をこれ1枚で楽しめちゃう手軽さ!

そのおかげで今回アンディver.の良さにも改めて気付けて良かったです☺️✨



ビートルズの12インチシングル、突き詰めると「Now And Then」の限定生産な赤い盤が未入手っちゃ未入手なんですが、正直「Now And Then」は今持っている黒盤があれば充分満足なので、わたし的にはこの大きいシングル蒐集は一段落。


一先ずタイトルは揃い踏みなので、記念撮影(笑)

そして最後はせっかくなので、

『Now And Then」B面収録の最新な『Love Me Do』リンゴver.を回して締めたいと思います。


このレコードの裏ジャケ、やっぱり好きだわぁ。



おしまい。

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