ゴリラ先生お元気ですか?③
本当は、コロっと忘れていた青春の1ページなのですが、うりもさんのスタエフとゆにさんのnoteのエッセイを読んで思い出した恋物語を書いています。
3話で完結させたいと思いますので、どうぞお付き合いのほどを。。。
よろしくお願いいたいます。
ゴリラ先生お元気ですか?これまでのお話
要約文にチャレンジ!!
(でももし、良かったら①と②も読んでいただきたいです)
このお話はノンフィクションです。
美術部顧問の高校教師(ゴリラ先生)と、部員の女子高生(私、ラブ子)の微妙な関係。
部活の見学のつもりが入部決定と次期部長に任命されたラブ子。
ラブ子のお弁当を食べたがるゴリラ先生。
お弁当は販売することになり、毎日のコミュニケーションは密に。
夏休みに長期アルバイトをして帰ってきたラブ子にゴリラ先生は告白めいた言葉を残します。
そんな時に、先輩部長からの突然の告白。
告白現場を見たゴリラ先生は「勝手にしろ」って。
なんだソレ。
優柔不断
先輩に、断るのになんて伝えたら良いかわからなかった。
友達に相談すると、人気のあるH先輩からの告白を断るなんて、もったいないから付き合っておけという。。。
H先輩は身長は低かったけれど顔立ちが所謂ジャ〇ーズ系で。男闘△組のO君に似ているイケメン。
美術部所属なのは、絵が好きだからではなくバンド活動するために規則の少ない部活を選んだだけ。
ゴリラ先生もそのことを掌握して認めているから、H先輩はゴリラ先生を慕っていた。
H先輩とは部活で会うというよりお弁当の配達の時に、ゴリラ部屋で出くわして時々お話した程度。
あまりちゃんと話してもいないのに、告白したりされたりするのが高校生の恋愛のスタートであることは私も知っていたから、友達の言うこともわかる。
迷ってしまって答えが出せない私のことを、待っているH先輩はなんとゴリラ先生に相談してしまった。
大人げない大人
今思えば、当時のゴリラ先生だってまだ若い。
26~28歳の男性って、そんなに大人じゃない人も多くいらっしゃいますよね?
でも私はもっと子供ですから、いちいちカチンと来てしまう。
告白から数日後、今度は美術室に呼び出される。
🦍「なぜ返事しないんだ?」
なんで聞いてくるのよ!
♥「別に・・・」
🦍「ラブ子が付き合いたいなら付き合えば良いよ、俺は反対だけど」
あ~なんかムカつく~
しばし沈黙。
♥「付き合います」
🦍「嫌な事されたら、言いに来い」
いや、絶対来ないし!!!
先輩と付き合う
もし、運命があるなら僕はラブ子ちゃんと結婚するんだと信じている。
こんなセリフを言える先輩は、付き合ってみるととても真面目で
私の門限5時もちゃんと守ってくれるし、高校生なら絶対迫るであろうエッチなことも軽いキスだけで帰してくれた。
バンドのライブも昼の時間にしてくれて、楽しく「彼女さん」で居られて幸せだった。自転車の後ろに乗って30分走って移動するデートも楽しかった。
でも長くは続かなかった。
H先輩が卒業して私が3年生になり、部活も終わって受験に集中し始めたら、勉強にのめりこんでしまい、週末のデートも平日の長電話も私にとっては勉強の邪魔になってきていた。
「ごめんなさい」と言って、無理やり別れた。
他の人と付き合ってても
🦍「お~い、ラブ!!こっちこっち!」
は~もぅ、犬を呼ぶみたいに呼ばないでほしい。
部活が終わっても、体育祭や文化祭、全体集会などの集まりの時に大声でゴリラ先生はラブ子を呼びつける。
その内容は、なんてことないものだったのだけど、私も本当は嫌じゃなかった。むしろ喜んでいた。と思う。
🦍「俺はラブが他の人と付き合ってても関係なく話せる立場だからな」
こんな事を、言うのはやっぱり罪だと思う。
その時は「へぇ~そういうもんなの?」って言い返していたけど。
スノーマン
当時私はスノーマンの絵本が好きで、それを🦍も知っていた。
ある日、また美術室に呼びだされた。
3年生になってから、受験に集中するようにと親に言われてやめていたお弁当配達。それまで毎日顔を見ていたのに、時々しか校内でも出逢わなくなっていて。
ちょっとドキドキした。
🦍「これ、ほしいか?」
ゴリラ先生はストレートに言うときもあれば、遠回しなときもある。
このときは遠回しだった。
手には木彫りのスノーマン。
素晴らしい出来だった。
♥「ほしい!!」
プレゼントだという。
とても嬉しかった。勉強机に置いて、いつも眺めていた。
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