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THE CHATSUBO PEOPLE

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Chatsuboに出入りする、都市遊泳者たちのつぶやき。街のあちこちで、彼らの眼が風景を鮮やかに切り取る。敷衍された《俳句》としての、140文字のつぶやき、ともう少し長いスケッチ。
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#夏

夏は嫌いではない。エアコンの効いた部屋の中から感じる分には。たまに外へ出るのみである分には。日差しと影とのコントラストが揺るぎなく、自信に満ちているところが、いい。蝉の音が喧しいのも、いい。もうちょっと、暑い日が続いてくれてもいい、とすら思う。

蝉の音、鳥の鳴き声が驟雨のように降り注ぐ。といって、一様ではなく、盛り上がったり、引いたりを繰り返す。海の波のような音のうねり。朝6時前。夏を言祝ぐ。