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ラブドールの規制

現在、日本人のおよそ1割が関係する大きな選挙が行われています。
そこでラブドールを取り巻く社会状況について書きたいと思います。
ただし、ラブドールと暮らしている者の偏った視点の上、出来るかぎり事実を述べているつもりですが、素人の調べ方なので実際とは異なる点があるかもしれない事を、最初におことわりさせていただきます。

現在、2024年6月の日本国内において、ラブドール(セックスドール、等身大ドール)に対する規制は基本的に設けられてません。
いわゆる児童型ラブドールを含め、購入、所持、販売は自由。
もちろん販売業者は他のアダルトコンテンツと同様に18歳以下のサイトの閲覧、購入を規制しています。

実際にラブドールを購入しようとする人は、アダルトコンテンツ全体の中ではごく少数しかいません。
それでも一定の活気を保っているのは、1件あたりの金額が他に比べて高いからです。

法による規制よりも、金額や大きさからくる扱い難さが、障壁としては大きいのが現実です。

あとは「社会の目」という世間が抱くラブドールに対する偏見からどう覚悟を決められるか。
そういった心理的な規制こそ、ラブドールをお迎え出来るかどうかの鍵になります。

法規制の話の前段として、マンガやアニメなどの表現規制に反対する人々が、その延長線上としてラブドールを擁護している事は、本当にありがたく思っています。
今は社会全体がラブドールに対し何の関心を向けていませんが、ひとたび悪意を抱くと一瞬で排斥へとつながってしまうのが怖いところで、表現規制を危惧する人たちがラブドールも自由表現の守るべき対象としているのは、とても心強く思います。

ラブドールで一番問題視されるのが、児童型ラブドール(ロリラブドール)です。
ただ、何をもって児童型と定義するのか。ラブドールと他の人形の区別はどうするのか。根拠についての議論は何も進んでいないのが現実です。

自由表現としてのラブドールは、フィギュア、ミニチュアドール、子供向けの着せ替え人形とあまり変わらない位置に存在しています。
異なる点は性を目的としているかどうか。
しかし、それは受け手である人間がどう思うかであって、どんな人形も性的と思う人にとっては性的となり、逆に性的意図で造られたラブドールも性を伴わない家族のように接している人もいます。

それでももし一番に規制がかかるとするなら、それは生殖器・性器の有り無しになると考えます。
不思議な話で、二次元で描かれたモノは規制対象なのに、三次元のラブドールはお咎め無し。
これは刑法175条における「わいせつな物の不特定多数への頒布」 性器の表現は基本的に自由だけれど、大勢の人の目に触れるのは違法。というちょっと小難しい話。

仮に性器への規制がかかったとしても、現実でも性器を分離出来るラブドールが存在するため、また口や肛門など性器以外でも行為に及ぶ事が可能であるため、実効性は低いと思います。


ラブドールに対する規制。
それは何も表現の規制だけではありません。

性具としての規制

実はこれがとても大きな問題だったりします。

ラブドール=性具というように示してきましたが、実際に日本で出回っているラブドールのほとんどは性具に該当しません。
つまりは、鑑賞用の等身大フィギュアであったりファッションマネキンであったりします。

性具を難しく言えば、ヒトの構造・機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具となり、法律上では医療機器にあたりそれを管理する法律(薬機法)を遵守する必要があります。

早い話、肌に直接触れて使う物だから製造方法とか材料とか医療機器と同様に害の無いようにしましょう、という事。

TENGAの製品がその厳しいルール守っているといいます。
また、オリエント工業もある時期、障害者向けに販売を行っていたこともあって、医療機器としての指定を受けていたという話も聞きます。(要出典)

中国系のラブドールの販売サイトでも、材料となるTPE(熱遡河性エラストマー)は医療用の高品質な物を使用していると説明されています。
しかし、こればかりは多少疑ってみた方が良いと個人的には思います。
といって、ラブドールの材料の影響で病気になったという立証事例はありません。
TPEを異常に危険視する必要性は無いけれど、100%安心安全とも言えず、買う側使う側の自己責任となります。


繰り返すようですが今の日本でラブドールを愛するのに、基本的に制約は存在しません。
ただそれは、何をしても良いという自由ではなく、センシティブな存在としての不文律があります。

社会から嫌われれば、それは終わりを意味します。

多くのラブドール愛好家は、これに抵抗するほど強い人間ではありません。
他人に迷惑を及ぼしてまで、自分の欲求を貫こうとする人は居ないと思います。

目の前に居る愛する存在を失いたくない。

ほとんどの愛好家は、それが何より一番大事なことだと理解しているため、出来るだけ平穏に、目立たないように楽しんでいます。


この小さな自由が、長く、長く続く事を願っています。

最後まで目を通していただきありがとうございました。
多くの人が素敵なパートナーとの優しい時間を過ごせますように

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