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ジェンダーレス制服の報道についての疑問

ジェンダーレス制服は女子のスラックス着用だけ!?

 中学や高校でのジェンダーレス制服の導入が進む動きが進んでいる。それぞれが自分の好きなタイプを選べることは良いことだ。女子は一般的にスカートだが、冬は寒いことや、スカートは不安という声もあるのでパンツタイプを選べるのは、女性を守る上でも大切なことだ。
 ただ、報道をみていると一つ疑問がある。ジェンダーレスと言いながらも、実際に着ている映像は女子がスラックスをはいているパターンで男子がスカートをはいているパターンのものは、殆ど報じられない。まだ社会的には受け入れにくいためなのだろうか。

NHKがスカート姿の男子生徒を報道

 そうしたなかで、数は少ないが、男子のスカート着用について画像を含めて報じている報道があった。スカートをはきたいというこの男子生徒が自然に行動していることは感心した。NHKが報道した意義も大きい。ただ、この記事を読んでいくと、学内告知のポスターにはスカート男子の姿は掲載されていない。ルール上は可能だが、掲載無し、という形だ。

 また、こちらも男子でのスカート姿が報じられた。あとは、この学校で実際のスカート着用で通う男子がでてきたのか知りたいところである。

カンコー調べによる、男子にスカートを認める学校の現状

 実際にどのぐらいの学校が男子のスカート着用を許可しているのだろうか。制服大手のカンコー調べによるデータが発表されている。中高の教員1400人を対象としており、それなりの母数であるため、大まかな傾向を理解するには有用と言えると思う。できれば、県などまで分かるともっと深いところが読み取れたかもしれない。

 さて、カンコー調べをみていくと男子のスカート着用については27%が許可しており、7割が許可していないという結果だった。一方で、女子スラックスは、ほぼ真逆の数字で7割の学校が採用しており、2割が採用していないとの結果だった。まだ、世間的には男子がスカートをはくなんて・・・という事なのだろうか。

 制服から離れて、男性のスカート着用ファッションはまだまだ一般的ではない。歴史的な話しや、スコットランドの話しがでることがあるが、その話しを現代の日本で一般化させようとしても、難しいところがある。

 私もスカートファッションには興味がある。実は、一度、スカートをはいて外出したことがある。ただ、普通にスカートは心臓が持たないと思ったので、パンツの上にスカートを重ね着というファッションにした。今では流行らないが、ずいぶん前にそういうファッションが女性の間ではやったことがある。これならば、あまり緊張せずに外出ができた。スカートも花柄など目立つモノにはせずに紺のオーソドックスなタイプで膝上ぐらいの丈のものにした。

 不思議なことにランジェリーを買うよりもスカートを買う方が何倍も緊張した。これは、未だになぜだか分からないし、今でも、婦人服の専門ショップには、なかなか入ることができない。

子供の権利問題

 ここまで書いて何を言いたかったのだろうと思い始めてきた。男性にスカート着用の権利を!、認めない社会はおかしい!とか言うつもりもなく、なんとなく、ジェンダーレス制服の報道をみて、あれ、男子のスカートの画像がほとんどんどないぞ、ほぼ女子のスラックスの話しだと思って書いてみた。

 そもそも論として、社会人であれば女性がパンツスーツというのは全く珍しくない。なぜ、中高生はスカートのみとなるのだろうか。かつての体操服ではブルマーのみという話しにもなんとなく通じる話である。とすると、ジェンダーレスというよりも、最も前の子供・未成年の権利というより根本的な問題があるのではないか、とも思う。

(扉写真:Photo by 戸山 神奈 on Unsplash


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