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恋心 | レアのろ Part8

今回からはスペイン旅行が終わり、サマちゃんと付き合い始めるまでのお話です。

スペインにいる間、特にサマちゃんと合流した後は、リアルにずっと幸せのド真ん中にいるような感覚に包まれていました。

その時は別にそれが恋だとも思わなかった。いや、たぶん思いたくなかったのかな…
旅が終われば離れ離れになるのは明白だったし、これまで会う機会はほぼなかったけど、ずっと"友達"だったから。

サマちゃんや、泊めてくれていた友人たちと一緒に過ごす幸せな瞬間をただ噛みしめていたい。そんな感覚でスペインでの日々を過ごしていました。

しかし、当然そんな幸せも長くは続きません。
サマちゃんがクボより先にスペインを去り、スウェーデンに帰っていきました。

普段のクボであれば、どれだけ楽しいイベントや幸せなことがあっても、その揺り返しで落ち込んだりするはごく稀なのですが、サマちゃんが帰りバルセロナに残されたクボは、今までにない大きな虚無感に襲われました

高校以来ちゃんとした恋愛を経験していないクボは、この感覚が恋をしているせいだと気づくのに(認めるのに)時間を要しました。

人って長らく恋愛してないと、好きっていう感情がどんなものだったか忘れるみたいです。

サマちゃんがスペインを去った後に、自分の気持ちに気づいたクボ。

ベトナムとスウェーデンという距離、想いを伝えることで友達に戻れなくなるかもしれないという可能性、そして何よりも自分の恋心に対する猜疑心

自分が今感じているこの恋心は旅行でテンションが上がってただけで、たとえ想いを伝えたところですぐに冷めてしまうのではないか…

そんなネガティブな考えがクボの思考を支配して、ぐるぐると頭の中を暴れまわります。

ぬうぅぅぅ、このままでは泥沼だ。そう思って泊めてくれた友人エリックに相談してみました。
実はエリックは大学院で心理学を修めており、カウンセラーとして独立し働いています。

そんな心強い友から頂いたありがたいお言葉。

正直な気持ちを伝えれば誰も失うことはない。
You won't lose anyone as long as you talk with honesty.

その言葉が自分の中ですごく腑に落ちて、想いを伝えてみようと決心しました。

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