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些細なことで不機嫌になる元カノ1 〜広瀬すずと私、どっちが可愛い?〜
些細なことで不機嫌になる元カノ(茜)の話のシリーズ初回。茜のプロフィールは過去記事(些細なことで不機嫌になる元カノ0)に書いているので、先にそちらを読むとよりこのシリーズを楽しめるかも。
どんな会話の流れだったかは忘れてしまったけど、ある時に茜が「広瀬すずと私、どっちが可愛い?」と聞いてきた。この手の質問はどう答えようが正解にならないあたりタチが悪い。「君の方が可愛いよ」という答えを待っているのだろうけど、そう答えると僕が嘘つきになる。もし「広瀬すずの方が可愛い」と答えれば、茜が怒り出すのは疑う余地がない。(というかそもそも一般人の分際で芸能人と同じ土俵に立とうとするな。)
正直答えたくないけど、質問されてしまった以上何か言わなければならない。質問された僕は頭を捻って模範回答を絞り出そうと努めた。僕の回答はこれだ。
「僕は芸能人には興味がないし、テレビの中の人間を可愛いと思ったことがない。だからその比較はできない」
瞬時に答えた割にこれ以上ないくらい良い回答だと思う。今改めて回答を考えてみてもこれ以上のものが思いつかいない。僕がテレビの中の人間を可愛いと思ったことがないのは本当だから嘘は全くついていないし、正解のない2択から選ばず自ら第3の選択肢を作り出しているところが優れていると思っている。
僕はこれでこの面倒な話を終わらせたかった。でも面倒な女というのはこういった回答に納得するだけの脳みそを持ち合わせていないらしい。茜は同じ質問を繰り返した。
「ねぇ、どっちが可愛い?」
シンプルにウザすぎる。嫌な2択を答えさせようとするな。そう思ったけど、茜よりずっと大人な僕は(大人と言いつつ当時の感情をnoteにぶちまけている時点でお前も幼稚だろ、とかは思っても言わないでください〜)、どうにかその場を丸く収めるために、第3の選択肢を補完することにした。
「僕がテレビの中の人間を可愛いと思ったことがないのは本当だから比較はできないよ。生の広瀬すずを見てみないことにはどっちが可愛いかはわからない。そんなに評価して欲しいならここに広瀬すずを連れてきて」
屏風の虎を捕まえてほしいなら、まず虎を屏風から出してほしい。一休さんばりのとんちで僕は完全勝利したと思った。けど残念ながら茜はこういった回答に納得するだけの脳みそを持ち合わせていない。第3の選択肢を推し続ける僕に痺れを切らした茜は、ダルい女特有の癪に障る口ぶりで僕を詰めてきた。
「こういう時って普通『彼女の方が可愛い』って答えるものなんじゃないの!?」
いくら何でもダルすぎる。可愛いと言ってもらいたいのなら、そういったダルい女のムーブはしない方が良い。どんなに可愛くてもそんなダルいことを聞いてくる女は可愛くなく思えてしまう。「広瀬すずと私、どっちが可愛い?」の問いをすることで自分自身の価値を下げていることに気づくべきだ。相手を困らせる質問をする時点で圧倒的に気遣いが足りない。「可愛い女」になりたいならもう少し気遣いできた方が良い。
というかそもそも、そういう質問をして「広瀬すずより君の方が可愛いよ」と言わせたとして、それを嬉しいと思うのか?一般論として広瀬すずより可愛い人間なんてほとんどいないはずだから、「広瀬すずより君の方が可愛い」というセリフはほぼ100%嘘になる。そんな偽りのセリフで喜びを感じるのだとしたら、頭のネジが20,30本くらい外れているに違いない。
とまぁこんな感じで、僕が茜の期待する通りの行動をしなかった時に茜はいつも不機嫌になっていた。ごく短期間とはいえ、よくまぁこんなしょうもないことで不機嫌になる人間とよく付き合っていたと思う。一度たりとも感情的にならずに常に理性的に対応し続けた僕、大人すぎる。
他にも茜の不機嫌エピソードは無限にあるから、これからも少しずつ書いていこう。ネタとして昇華しないのはもったいない。