見出し画像

Snow Man EMPIREの考察

ラウール担のシンシアです。

Snow Man4枚目のアルバム
RAYSに収録されるリード曲、EMPIRE。

MVも、歌詞も、メロディも、
こんなに深く考えさせられる楽曲は初めてかもしれません。
深掘りすればするほど面白い✨

英語詞の解釈は的外れな部分があるかもしれないけれど、彼らの歩みも踏まえて自分なりに考察してみました。
(めっちゃ長いです。どうか覚悟してお読みください🙏)



日常から非日常へ…ぶち込まれる真っ暗な世界


この楽曲には大きく二つの要素があると思っている。
一つは「飛翔」
もう一つが「光」

MVを見ると、彼らがいる「地点」にも意味があると感じられる。
その一つが「道」
もう一つが「空」
さらにその二つをつなぐ中間地点。

はじまりはどこか外国の路地。
ダンサーたちと談笑する8人のメンバー。
「今日は撮影よろしくね」ていう気楽なテンションで、私たちが見慣れたいつものSnow Manたちの姿がある。

その最後に現れるのが、
リラックスムードの8人とは対照的に
くすりとも笑わないビジュ爆発のラウールである。
目の動きだけで、
「ほら、上見ろよ。」と誘導する。

そこから我々はすごいスピードで吊り上げられ
バルセロナの街を見下ろす高さで
サグラダファミリアの脇を逆さ吊りのまますっ飛ばして
大きな建物の真っ暗な窓に吸い込まれていくのである。

馴染みのあるいつもの光景から
見たこともない光景へ
有無を言わさず飛ばされる感覚。

我々ファンは、ここがバルセロナだとあらかじめ知らされている。
でもその予備知識がない人が初めて見たら、
一瞬で通り過ぎるサグラダファミリアに
「あ、バルセロナ⁉️」てびっくりしてる間に曲が始まる。

ある意味贅沢すぎて、暴力的ともいえるオープニングだ。

そしてバルセロナの空を滑空している間に聞こえてくるのが

Yeah
Way to go〜♪

の声。
Way to goには「よくやった!」て意味があるけど、一方で「まだ道の途中」て意味もある。

ここは文字通り、「これから進む道」と受け取るのが自然な気がする。

つまり、今から吸い込まれる窓みたいに真っ暗な世界が
我々の進む道
てことかな。

そしてイントロ!!
誰もが聴いたことのある、
モーツァルト交響曲第25番の
畳み掛けるようなシンコペーション。
そして短い悲鳴の連続のようにも聞こえるストリングス。

これから何が起きるのか予想不能な世界観に
怖いほどマッチしていて

もうゾクゾクする…。


new blackには興味がない


歌い出し、
オープニングとは打って変わった
ラフなファッションで

誰かが決めた Brand new black
ゴメン興味ない What’s your name!?

と切り捨てる。

誰かが勝手に決めた流行りの色なんて興味ないし知らない。お前なんかの名前、知ってるわけないよ て感じ。

new blackはファッション用語で、
シーズンごとに変わる流行色という意味があるらしい。
「そんなもん知らねえ」てことだ。

真っ黒な窓から放り込んでおいて「新しい黒に興味ない」なんて。

そして

オリジナルの Flow で
騒ぐこの DNA (So bright)

誰かが決めたものには興味がなくて、
オリジナルのフロー(流れ)で
遺伝子が騒ぐんだと言う。

YouTubeで見ることができる英語訳だと、騒ぐ=boilingと訳されてる。

「誰かが決めた流行り物」の対極にある
「オリジナルのフロー」

自分自身の中に自然に存在していて、
代々受け継がれてるDNA。
光り輝くDNA。
それが沸き立ってる。

連想してしまうのは、
彼らが受け継いできたあの文化みたいなもの。
人々に愛を届け元気づける楽曲の数々。
その眩しさに心が沸き立つ感覚なら
私にもわかる。

Every scene is not a fiction
Watch me keep it real yeah (All day)

「ひとつひとつ、どの場面も作り話じゃない。
見ててほしい、俺らが本物にする様子を。」

どれくらい見てて欲しいかというと、一日中なんだと。
ずいぶん拘束してくるなぁ
と思うけど、
私たち、好きな人の姿だったら一日中見てても平気だもんな。

keep it realは「自分らしくある」という意味合いもあるらしい。
作り物じゃない、自分らしさを貫く俺を見てくれ
てことか。


Ray=光線


Ray ey 未来への光明-Expect-
Ray ey Ain’t nobody stop us now
Ray ey 過去への畏敬-Respect-

ここでこの曲のテーマである(と思う)
「光」が登場する。
光にも色んなタイプがあるけど、繰り返し出てくるのが
Rayである。

Rayは「一筋の光」「光線」。
ぼんやりと照らすとか、全体を明るく照らすとかではない、形の見えるような光のこと。

彼らの行先を示す矢のイメージであり、
秋冬に開催される5大ドームツアーのタイトル
RAYSにもかかっている。

Snow Man公式によると

[RAYS=9人の「光線」が集まり、大きな光となって、もっと遠くまで輝く。Snow Manのその先の未来に向かって加速していく輝きを詰め込んだ一枚。]

彼ら一人一人がRayなのだ。

そのRayが未来への光明(期待)であり、
もう誰も俺たちを止められないし
過去にはきちんと敬意を払う
という。

「畏敬」という言葉をあてていることから、
ただの敬意ではなく、過去に積み重ねられた歴史のようなものにある種の畏れを抱くくらいのRespectがあるということ。

これを最年少のラウールに歌わせるところがまた良い。

Every step is not a fiction
Watch me keep it real yeah

再び、
「作り話じゃないからこれからの俺を見てくれ」
と言ってるんだけど
今回はsceneではなくstep。
every stepということで、ひとつひとつの足跡👣ていうイメージ。
彼ら9人がそれぞれに歩んできた、一歩一歩。
それが全部嘘じゃないてこと。

彼らのこれまでの努力や積み上げてきた実績、下積み時代も含めた歩みを考えると、
うんうん🙂‍↕️と思えてしまう。


霧と悪夢、彼らを苦しめてきたもの


Yeah lead me the way
Lead me the way
Breakin’ through the haze
Shedding the nightmares
Facing the axis (Brr)

直立し、少し離れた場所からじっとこちらを見据えるラウールが
念仏のように唱えるラップ部分。

「道を指し示せ」
と要求しているのだけど、
未来への光明であるRay がSnow Man自身であるというなら
内なる自分たちに、道をさし示せと言っているのかな。

Rayは
haze(薄い霧)を打ち破ってその先に届く。

薄い霧に強い光線を当てて、光の周りの霧が消えて向こうが見えるイメージ。

薄いけれど不快なもの。
そういえばずっと周りにあったもの。
hazeには、上級生からのいじめ
て意味もあるらしい。
そういう鬱陶しいものを打ち破って次に行きたい気持ちが表れている。

さらに、nightmare=悪夢を振り払ってるという。
shedは、もともと体にくっついていたものを引っぺがす、振り落とすイメージ。

hazeにしろ、nightmareにしろ、
ずっと彼らの周りにあって
彼らをずっと苦しめてきたのだろう。

それを今まさにbreak throughしよう、振り払おうともがいている。
そういう姿が見える気がした。

そして
Facing the axis
である。

今回の考察で一番意味が捉えにくかったのが、
このthe axis。

文字通り素直に読めば「中心となる軸」のことだ。

「軸に向き合っている。」

…うーん。
ちょっとイメージするのが難しい。

軸とは?

ここまでの流れから考えると、
今まさに破壊し振り払っているhazeやnightmareと同様の、なにかマイナスなものに
face=立ち向かっている
と、読みたい。(個人的希望。)

となると、イメージするのは
かつてアメリカの大統領が某国を
axis of evil 「悪の枢軸」と批判したあの出来事。

良くないことが、それを中心に巻き起こっている
つまり、hazeやnightmareを起こしている中心人物
みたいなイメージ。

で、枢軸というからには周りを巻き込んでしまう大きな力をもってるはずで
しかもtheがついている。

このあとも出てくる定冠詞the。
これを無視することはやっぱりできない。
なぜならtheがつくことで、何か特定のものをさし示していると察しがつくから。

「あの中心軸」とは?
この一年、彼らや私たちファンが散々振り回された大きな力。
振り払っても振り払ってもまとわりついてくるあの悪夢の中心。

彼らはそれにfacing=立ち向かってる

と、私は解釈した。


国境


Chasin’ the border line (Line)
Chasin’ the border line (Line)
リスキーな答えでも良いんじゃない

border lineは境界線、国境線。
このあとで帝国を作ろうって言ってるから、ここもやはり国境という解釈でよさそう。
chaseはカーチェイスみたいな、追いかけ回すイメージ。

国境てそんなに動き回るものでもない気がするけれど、この歌詞の中では常に変化し続ける不確定なものなんだろう。

そしてここでもborder lineにtheがついている。
自分たちが作ろうとしている国と、その外との境目のことだよと言われてる気がする。

リスキーな答えでもいい。
深追いすることで怪我するかもしれない
けどそれでもいい、覚悟してる
てことなのかな。

We’re gonna reach new height
狙うは Cloud 9

だって「俺らは新しい高み、誰も到達してない高さにある
cloud9に到達するんだから。」

誰も行ったことのない高い場所に辿り着くのにリスクがあるのは覚悟の上。

We're gonnaはWe are going toてこと。
未来形だけど、すでに動き出していてもうすぐ手が届きそう てイメージ。

そして辿り着くのはcloud 9
9番目の雲=積乱雲。
夏の空にむくむくと沸く入道雲。
On cloud nineで、最高の気分、有頂天という意味になるらしい。
ここで9という数字を使ってくるのも最高。


お前も当事者だぞ 

Pedal to the metal uh

ここまで割と抑えたトーンで
「俺らのことを見てて」
「俺らは高みを目指すから」
などと、
「行動するのはSnow Man、ファンは見守る立場」
なスタンスで歌ってきたと思ったら、
ここへきて突然こちらを見て
「アクセル全開!ベタ踏み!!」
の指令!

命令形である。

そこのお前!!
お前がアクセル踏むんだよ!
ほら全開で行け!!

「えっ、わたし⁉️」
と思ったら
今度は迫力満点の三白眼でラウールが

Yeah〜

である。

冒頭の作り込まれた美しさとは対極の、
まだら模様のワイルドなファージャケットを羽織り
髪を振り乱すラウールがめっっっちゃ睨んでくる。

「お前だよお前ー!!」

「ヒィ〜(;ω;)」

てなる暇もなく
サビに突入

We build an EMPIRE

「俺たちは帝国を作る」という意味だけど
現在形でbuildを使っているのが、次の
Making our own EMPIREとの対比ができて面白い。

現在形であることによって、日常的に何かをする、この先も変わらないというニュアンスを感じる。
buildは建物とか大きなものを組み上げるようなイメージ。
ここのWeはSnow Manのことだけでなく、Snow Manも含めた「人々」のことで、
Empireにも不定冠詞のanがついている。

どれと特定はできないけど、
「人って、帝国を作るものだよな」
みたいな。

夜明け射す光のレイヤー

これは結構イメージしやすい光景。
夜明けの空、雲の隙間から光が差し込んでくる。
ここの「レイヤー」layer=層。

一本一本の光の矢が層になって降り注ぐ
「天使の梯子」と呼ばれてるような、あんな光景。
空へ続く階段みたいな、あれ。

Makin’ our own EMPIRE

今度は自分たちのことを歌っている。
makeは一から材料を集めて作り上げるイメージ。
今度はanではなく、our own Empire
である。
まさに今、自分たちの手で自分たちの帝国を作っている最中。

自分たちだけが特別なことをやろうと思っているわけではなく、
人としての欲求である「自分の国をつくりたい」という流れに自分たちも身を任せている。
そのためにコツコツと手を動かしている。
て感じ。

Symphony of light never fades out

「光の奏でるシンフォニーは決して消えない。」

ここでも出てくる、「光」。
ただし、今度はどんな光なのか限定されていない。
太陽光かもしれないし、電灯の灯りかもしれないし、焚き火やろうそくかもしれない。

オーケストラのシンフォニーがさまざまな楽器で演奏されるように、彼らが「消えない」と歌う光のシンフォニーもまた、さまざまな光で構成されているのかな。
だとしたらここで言う光とは、我々ファンのことかもしれない。

Ban the noise on the road

Banを日本語にすると「排除する」みたいな意味だけど、SNSでよく見かける「Banされる」ていうニュアンスがしっくりくるのかな。

なにか良くないことをしつこくやり続けると、ペナルティとして突然Banされて身動きできなくなる。

Banする対象は
the noise on the road

roadは彼らが歩んでいくその道のこと。

そこにあるthe noise。
また定冠詞「the」である。

「あの雑音」
と言われればファンは容易に想像できる。
この一年あまり、我々が苦しめられてきたあの雑音だ。
それをBanしてやるという。

感じよう さあ
X Y Z まだ見ぬセカイ

X Y Zは「座標」である。

[平面座標系で、直交する 3 つの軸が交差する、原点 (0, 0, 0) からの距離によって点を位置づける 3 つの座標。 通常、x 座標は東西の軸、y 座標は南北の軸に沿って測り、z 座標は高度を表します。]

https://support.esri.com/ja-jp/gis-dictionary/x-y-z-coordinates

まだ見ぬセカイ(我々の帝国のこと?)は
どの座標にあるのかな?
東西南北だけではなく高度も念頭にあるてことは、
地上じゃないどこかなのかもね。

どうでもいいけど、「♪感じよう〜」のとこの振り付けいいよね…🫠
足でグリグリされる感じとか腰の動きとか見下ろされてる視線とかね🫣

EMPIRE, EMPIRE, EMPIRE
Feel the “Stream” and lights up

ここの解釈も結構悩む。

まず、the "Stream"

theで、
ここまでで述べてきた、「人って帝国作りたくなるものだよね」という前提とか
Snow Manが自分たちの帝国を作ってるとか、
そういう「流れ」を指してるのかなと思うんだけど
わざわざ ""でくくって大文字のSで始める
"Stream"…

すごく大層な感じ。
強い強い意志みたいなものを感じるなぁ。

そして

lights up

ライトアップはよく見る表現。
紅葉のライトアップとか
明るく照らすていう意味。

ただし、lightにsがついてるの。
複数形のsだとしたら、
いくつもの灯りを点灯しろ
みたいな感じかな。

さっき述べたみたいにこのlightがファンを指しているのだとしたら、
ファンに
この流れを感じて(俺らを)照らしてくれ
て意味にとれるし
後に出てくる「あの日見た光景」がドーム公演だとしたらペンライトを指してる気もする。

とにかく、
自分たちがやろうとしていることに、
ファンも巻き込もうとしてることが感じられた。


ちょっと休憩


Welcome 予測不能 Now (Uh aboard yea)
インスタレーションみたいな
最高の遊びに Entry (Uh entry yea) しちゃえば Alright?

ここでふっか登場。

「まぁ、色々言ってきましたけど、
みんなは最高の遊びだと思ってエントリーしてくれればいいよ」

ていう、緊迫した空気をちょっと和らげてくれる歌詞。

「インスタレーション」ていうのは
たとえば美術館の庭とかにオブジェや装置が飾ってあって、
そこに足を踏み入れて感覚全部で楽しむ芸術作品のことなんだそう。

ただそこにいて、自分の感性で何かを感じ取ればオッケー
みたいな。

「そんな気楽な感じでみんなもおいでよ」

ていう、ここをふっかが歌うからなんかいいよね。

Zoom tap it, Boom top it
Feel the groove (Step it right)

ここも、
難しいこと考えなくていいから
「ズームしたりタップしたり
でっかい音鳴らしたりして
グルーブを感じようぜ」

て感じ。
可愛い子たちが画面を覗き込んで、
さあご一緒に!て誘ってくれる。

1 shot
I’mma show you how we do
(Chea chea chea)

「一回だけ、お手本見せてあげるからね」
だって。


再び飛翔するイメージ


Ray ey
解き放て Gravity

「重力を解き放て」
ここでも飛翔するイメージである。
国を作るなら地上で…
が普通の考えだけど、
彼らは天空の城ラピュタ的なものまで視野に入れているのかな?

そこまでいかなくても、
自分を地面に縛り付けている足枷のようなものを取り払いたいという願望なのかも。

Ray ey
Ain’t no chains on my mind

心を縛り付けているものの象徴が鎖⛓️

ただし、その鎖はもう心を縛ってはいない。
帝国はまだ建国途中だけれど、心はもう自由になっているのだと。

Ray ey
Now facing the fears I’ve got

さっきthe axisに立ち向かうという意味にとったfacingだけど、
今度は、自分自身の中にある恐れにも向き合うという意味で使っている。

リスクあり、予測不能、もちろん恐い。
でもそれにも立ち向かうんだという強い意志を感じる。

暗闇の先 そこにある Identity (Uh uh)

hazeだったりnightmareだったり
彼らにつきまとう暗い影。
ここまで成功した彼らが、
まだ行手に「暗闇」を見ていることに驚く。

ただしその先にIdentityがある。

自分が自分であるという意識、
存在意義。

もしかしたら楽な道の先にはそれはないのかもしれない。
暗闇の恐ろしさに負けず歩み続けるからこそ、アイデンティティが確立されるのかもしれない。

そして彼らはそこにそれがあることを知ってる。
こんなに心強いことはない。

Yeah lead me the way
Lead me the way
Got no time to waste
Shedding the nightmares
Marking the axis

再び、「道を指し示せ」と言っている。
もう、無駄にしている時間はないのだと。
悪夢を振り払い、
「中心軸」に「印をつける」

さっきのthe axisは立ち向かうべき巨大な力と解釈したけれど、
こんどのthe axisは「マークするもの」。
XYZ軸のどこかにある自分たちの帝国。その中心軸に印をつけてる。

Chasin’ the border line (Line)
Chasin’ the border line (Line)
一瞬の Heartbeat に迷いはない

国境線を探し続ける彼ら。
一瞬ドキッとする瞬間。
ここだ!!て見つけたのかも。
その直感を迷わず信じてみよう。

そして再びサビの部分を
今度はハイブランドのスーツを纏って歌い踊る。

髪を振り乱し野生の獣のように睨みを効かせながら踊ったさっきのシーンとは違って
今度はスタイリッシュに舞い踊るSnowMan。
かっこいい…

最後に

あの日見た光景
その先が見たくて
眩しいほど… 自分だけの
Next stage uh

「あの日見た光景」が何を指すのかこれだけではわからないけれど、
彼らがずっと見てみたいと言っていた光景として思い浮かぶのは
昨年のドーム公演。

彼らだけのために集まった50000人を超える観客と、手にしたペンライトの海。

その先を見たいと言っているのなら、
こっちもそのつもりで応援したい
て気持ちになる。

このあとは、
道を指し示せと言いながら
狭い路地をダンサーたちを引き連れて闊歩するSnow Man。
その中心にラウール。

まるでランウェイのように練り歩く圧倒的な美しさに言葉を失う…(これは考察でもなんでもない、ただの感想(・_・;)

MVのラストは
土煙りが立つ広場のような場所。

大勢のダンサーとともに踊り狂うSnow Man。
どこなのかわからないけれど、日が暮れると後方に町の灯りがかすかに見える。

まるで暗闇の先にあるアイデンティティのようだな…と思った。

稲妻のようにビカビカと画面が光る。
揃いのシンプルな衣装を身に纏ったメンバーとダンサーが
一糸乱れぬダンスを見せつける。

誰にも文句など言わせない。
力強い姿に強い光があたり
映画のように大勢のスタッフの名前が並ぶクレジットが示され
MVは終わった。


感想


プレミア公開でこのMVを見たとき、
私はまず、ラウールの人間離れした美しさにやられてしまった。

次に、あまりにかっこいい楽曲とダンス、
しかもバルセロナでの撮影ということで
Snow Manが世界に飛び出しどこか遠くへ行ってしまうような寂しさも感じてしまった。

それゆえに、もう一度MVを見るのがこわくて
過去のすのちゅーぶとか、去年のアルバムのリード曲である「あいことば」を見たりして
現実逃避していた。

思えば去年は自身初のドームツアーということで
Snow Manから受け取るメッセージは
「ありがとう」「大好きだよ」が主だった気がする。

ほんとはもっとバチバチに踊るかっこいい楽曲をリード曲にしてもいいのに、
「めちゃくちゃこだわった」と言って「あいことば」を選ぶSnow Man。
もう、愛おしくて愛おしくてたまらなかった。

それが今回は
期待を遥かに超えた、めちゃくちゃカッコいい楽曲を提示してきた。

ああ、でっかいグループだなぁ、Snow Man…
これからもっとでっかくなるんだなぁ…
と思うと同時に、
私なんかのちっぽけな応援なんか必要ないんだわ
といじけてしまっていた。

でも、それじゃいけない。
彼らが全力で取り組んだ作品なんだから
隅々まで味わわなければ
と思い、まずは歌詞から…と取り掛かったら
その内容がすごかった。

楽曲自体は、なんというか
ずーっと不穏な空気に支配されている。

ところが歌詞を見れば
とんでもなくアグレッシブで前向きだ。
ここまでCDが売れる大人気グループになってもなお、その先に行きたいと願っている。

そしてファンの一人一人に「いいからこっち来い」と
手を差し伸べ引っ張り上げてくれている。

そこには「誰も置いて行かない」という、
ファンに向けたSnow Manの愛があった。

と、同時に

彼らは知っている、
時間は有限であると。
迷っている暇はない、
この勢いがいつまで続くかわからない。
それでもみんなで幸せな場所に行きたいと願っていることがわかって、胸が熱くなった。


モーツァルトとバルセロナ


楽曲をここまで印象深いものにしているのが
モーツァルトなわけだけど、
かの神童はこの交響曲を17歳の時に完成させたらしい。

数えきれないほどの名曲を生み出した天才。

そんな彼は、35歳でその生涯をとじた。

人生のピークがいつなのか、それはわからない。
しかしどんなに才能に恵まれていても、いつ終わりが来るかわからない。

だからこそ「無駄にしている時間はない」のだろう。

そしてロケが行われたバルセロナ。

言わずと知れた、天才建築家ガウディの残した建物が
町のあちこちに建っていて今も愛されている町である。

完成したものもあれば未完のものもあり
サグラダファミリアは何百年もかけて建築することを前提として着工された。
まだまだ完成しないと思われていたこの世界遺産は、近いうちに完成するらしい。

まだ自分たちの帝国は未完であるSnow Manに

未完成のものが多くの人に愛されている町バルセロナは
ぴったりの場所なのかもしれない。


ところで

忘れちゃいけないのが
タイトルである「EMPIRE=帝国」である。

帝国を作るって、どういうこと?

て考えると正直よくわからない。

そもそも帝国て何?
辞書的な意味だと「皇帝によって武力で統治されている国」てことになるけれど、
そういうのを作りたいとはちょっと思えない。

強いていうなら、
ジャニーさんが作り上げたジャニーズという帝国が崩壊した今、
Snow Manは新たな帝国(自分たちで色々なことを決定できるひとつの国)を作ろうとしているのかな
と考察はできる。

ここが多分一番肝心なところなんだけれど
わたしにはまだ確実な答えがないし、
これから雑誌のインタビューなどで
メンバーのだれかが答えてくれるのを待とうと思ってる。

近いうちにわかるはずだし
遠くない未来に彼らはきっと完成させるはずだから。

これからも、見守り続けようと思ってる。



おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?