夏の和歌 夏の野の 繁みに咲ける 姫百合の /大伴坂上郎女
こんにちは
みやゆうです。
今回も、夏の和歌を鑑賞して参りましょう!
夏(なつ)の野(の)の 繁(しげ)みに咲(さ)ける 姫百合(ひめゆり)の
知(し)らえぬ恋(こい)は 苦(くる)しきものを
「万葉集」に収められています。
作者は大伴坂上郎女(おおとものさかのうえのいらつめ)です。
額田王以後、最大の女性歌人ともいわれ、「万葉集」には女流歌人のなかでは最多の長歌・短歌合わせて84首が収録されています。
「万葉集」の編纂にも、関わったとされます。
歌の意味は
夏の野の草が茂っているなかに咲く姫百合のように
思う人に知られることなく恋焦がれているのは辛いものです
姫百合は6月ごろ、山野に咲くオレンジ色のゆりで、普通のゆりより小ぶりなので「姫」が付けられました。
片思いの苦しい気持ちを表現した歌です。
万葉集に数多くある恋の歌のなかでも、よく知られた存在です。
野に咲く小さいゆりながらも、オレンジの強い色が想いの強さ、激しさを表しています。
いかがでしたしょうか?
これからも素敵な歌を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!