中国の現代版科挙である高考(大学入試)。激烈競争社会…。
皆さんこんばんは。今日もお疲れ様です。
長引く業績不振や優秀な人財の離職により精神的ダメージを受けているオイラ。本日は部下とのコミュニケーション強化を目的にお昼ご飯一緒に食べてきたのですが、最近の話題が出たので記録します。激烈競争社会の象徴、高考(がおかお=大学入試)です。
1200万人もの受験生
驚愕。超驚愕。なんと1200万人もの受験生がいるそうな。驚いて去年の日本の大学受験生数を調べたら62万人…。ざっと日本の20倍…。日本の人口は1.2億、中国の人口は14億人で約12倍ですので、受験者数と人口を比べても、中国の方が競争が激しそうです。
北京大学の合格率は
私が受験した頃(30年程前)の東京大学の合格生は確か3000人程度/年だったかと思います。今でも同じくらいなのかな?全受験生が62万人、合格が3000人だとすると、ざっと200人に1人、合格率は0.5%ですね。
中国最高峰、北京大学はどうでしょう?中国の人口に見合ったマンモス校なのかと想像してググった結果、何と4000名…。1200万分の4000…。なんと3000人に1人、合格率は0.03%ですね。うーん、激烈競争社会…。更に、各大学は省別の合格者数を予め設定しており、恐らく卒業後の人脈形成を鑑みて都市部の学生の方に優先的に合格枠を割り当てているそうな。つまり、ど田舎から北京大学に進学する学生がいるとしたら、10,000人に1人くらいの超天才かと思います。
また、この1200万人は高校進学の際に既に選抜されています。約50%が普通科に進学するとのことで、一学年の総数は2400万人程度とのこと。凄すぎ。先ず、この1200万人に入れることが必須で、一般家庭では小さな頃から塾や家庭教師などで勉強漬けにされるそうな。お金がなければ続きません…。
試験は一発勝負
高考は日本で言えばセンター試験に相当する試験です。各大学の二次試験はなく一発勝負。コロナ患ったら終わりですね…。基本的に高考の総合点順で入学できる大学が決まります。日本だと、センター試験が悪くても各大学の2次試験で挽回できたり、2次試験落ちても後期試験があったりで、敗者復活戦が用意されているかと思います。(30年前の知識です。ちなみにオイラは敗者。後期試験合格組😂)でも、中国では敗者復活なんてないとのこと。さすが勝利至上、阿修羅界!勝てば官軍の国!また、日本だと希望の大学に受からなければ留年したりする人もいますが、中国では塾の費用がべらぼうに高く、留年を選択できる学生は超金持ちのご子息のよう。そのくらいお金持ちのご子息なら、留年よりも留学を視野に準備するそうです。
全体的な合格率は?
留年や留学の選択ができる学生は超少数のため、大部分の学生は行ける大学に行く模様。1200万人のうち1000万人ほどは何処かしら行くことができるそうで、合格率は80%程度ですかね。これを聞いて少し安堵。救済的な意味も持っているんでしょうね。
卒業後の驚きの就職率
聞いてびっくり玉手箱。今年卒業した大学生は約1000万人とのことですが、就職が確認出来たのはなんと400万人しかいないとのこと。就職率40%…。600万人がニート???マジか??マジか中国…。競争が激しすぎる…。
これは二重の意味で競争が働いています。採用する企業側からすれば、『今』金稼げそうな人財しか雇いません。大学卒の優秀な人は、スキルをつければどうせ他の企業に移ってしまうので、長期的な育成などの人事政策は皆無だと思われます。日本的に一律20万円強で大企業が新卒採用するといった風土はなく、卒業=全労働者との競争、が始まります。日本の方が社会主義…。
また、大学卒業者の方も企業や職種を選別します。これは面子文化が大きく関わっているようです。折角苦労して大学を卒業したのに、今更昔落ちぶれたあいつと同じ職に就くわけにはいかない。大学まで出ておいて、低賃金の職につくわけにはいかない。そんなプライドがあるそうな…。
まとめ
一般的な中国人の激烈競争を纏めます。中国語で『内巻(ねいジュアン=国内競争)』と呼ばれます。
0歳で2400万人と競争開始。
15歳で1200万人に絞られる。高校進学時。
18歳で1200万人と高考(大学入試)競争。一発勝負。1000万人の序列化。
22歳で労働市場(多分数億人)と競争。うち、400万人がキャリアを開始できる。
社会人になっても無限競争。そう言えば資格取得などの自己研鑽はうちの従業員も真剣に取り組んでる…。常に年俸の高い方へ転職。
いやぁ、さすが修羅の国。超絶競争社会。日本より資本主義…。日本人で良かった。オイラみたいに貧乏家庭でも頑張れば大学くらい行けるし、企業も中国に比べればぬるいし仕組みがしっかりしてるし。
思いがけず2000字程度の長文になってしまいました。読んでくださった方、ありがとうございました。
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