ブラック企業体験記


世の中には
ブラック企業という言葉が広まっている。

その言葉は労働時間がやたらと長かったり
お給料が労働の内容の割に少ない企業を指すようだ。

現在、私はSEとしてエンジニア派遣会社に勤めているが、新卒一年目はいわゆるブラック企業と呼ばれるような旧態依然で薄給の会社に勤めていた。

そのような状況を招いたのはひとえに就活を舐めていたからとしか言いようがない。

就活の意義を見出せなかった私は
卒業式を迎えても内定が0であった。

当時は何も考えていなかったので
「まあなんとかなるっしょ」と思っていた。

しかし、親に叱責されたり
年下の女の子とデートした際にドン引きされたことで自分の異常さを感じ、無色になってしまうことに焦り始めた。

いよいよ就活に本腰を入れた訳だが、大4の3月中旬まで内定がない奴を受け入れくれる会社など有るのだろうか。

答えはとしてはあった。
ただ、明らかに薄給の会社や鉄鋼団地での勤務など激務系の求人が多かった。

その中で
大学で地域の合同就職説明会に参加し
大学の最寄駅の近くにある印刷企業の説明を受けた。

社長は優しそうなおじいちゃんで
私のスーツの着こなしを自ら手直ししてくれる心遣いに感銘を受けた。

お爺ちゃん・お婆ちゃん子な私は
「この会社いいかも」
と直感で感じあれよあれよと面接を通過して営業職の内定をゲットした。

しかし入社してから違和感を覚えた。
周りの方の年齢はどうやら40〜60辺りが多く
20代は私と同部署の29歳の先輩と2人のみだ。

面接の際に専務から
月10時間程度と聞いていた残業は
どうやら皆んな平気で一日2時間はしている。

親世代の歳上が残業している中で、
早く上がるのはどこか罪悪感があり
緊張して「お先に失礼します」が言えなかったのを覚えている。

タスクが全て終わっているのに、もう一回見直すフリをして時間を稼ぎ、定時より少し遅れて退勤していた。


中学校で体育で50m走の計測があった。マンモス校で1学年10クラスあり体育は3クラス合同で行われていた。
友達が居なくて自分の計測を終えて残りの人たちの計測が終わるまでの待ち時間にやる事が一つもなくて、10分間左右の靴紐を結び倒して時間稼ぎした事を思い出した。
計り終わった人が放置されている自由な待ち時間に、やる事が無いまま立ち尽くしているのも変なので、何かをしてる人になる必要がありお供に靴紐をチョイスした。
靴紐を結んでは
🤔
という顔をして何度も結び直す

人生で最も屈辱的な10分間だった。
それはさておき

10月になり試用期間が終わって
先輩からお客さんを引き継ぐと定時で帰れることはなくなった。

社長の方針で
なぜか営業は10-16時半ごろまでは外に居なければならず、また社用のPCはデスクトップなので外で事務処理が一切できない。
社用携帯はガラケーでメール電話以外何もできない、、

16時過ぎに帰社し事務作業をするが
営業事務がおらず、手続きが自動化されていない地方のアナログな会社では膨大な処理や忙しい部長の承認を得ることにはものすごく時間がかかる。

毎日8時ごろに帰るのが常になり、精神的におかしくなっていた。

それで
私はエンジニアへの転職を決意した。
長くなってしまったので、エンジニアの話はまたいつか書きます。

読んでくれてありがとう!!

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