ふたご座の満月
こんにちは。今年最後の満月がやってきます。ふたご座の満月です。みなさん、ご機嫌いかがでしょうか。
本来、ふたご座はパーティ好き、社交的、おしゃべり、好奇心旺盛、頭の回転が早い、誰とでも友達にすぐなれる、言葉の魔法使い。要素は風で、守護星は水星。キレる頭脳と優れた分析力と巧みな言葉で、人生のバランスをとってくれる星座です。
けれど、今回のふたご座の満月は、過ごしやすい月とは言えないでしょう。ちょっと複雑な星模様なのです。まず言えるのは、この満月は、「決断を迫られるとき」を表しています。どの場面で決断を迫れているかは人によって違いますが、特に、仕事、住む場所、人との関係性、お金に関することで、何らかの決断をしなくてはならないエネルギーが強く降りています。
「あなたの選択があなたの運命を決める」と言われていますが、なにかを選ぶということは、その人の人生を決めてゆくことです。ファミマで頼むサラダのドレッシングから、結婚相手から、どんな服を着るか、どの言葉で相手に思いを伝えるか・・・人は常になにかを選びながら生きています。選ぶこと、それがその人の人生にどんなに影響を与え、どんな風に運命を作ってゆくか、を一番よく知っているのがふたご座なのです。だからこそ、ふたご座ほど、決断をするのが苦手な星座は他にないと言えるでしょう。
ちょっと極端にいえば、レストランに行ってメニューを隅から隅までささっと見て、周りのみんなが注文し終えた最後の最後に、う〜んと悩みながら「すみません、後で注文させてください」と給仕の人に言ってしまうような人がふたご座です。優柔不断、なにを言っているのかわからない、と言われてしまいますが、自分が選択することイコール運命、だとよく知っているからです。
そんな決めるのが苦手なふたご座の満月に『決断せよ』のサインが出ています。しかも、とても高いエネルギーです。ストレスを感じるひとが続出することでしょう。
次に難しいアスペクトは、過去の傷、嫌だったこと、もう忘れてしまいたい記憶、とっくに葬ってしまったつもりの記憶や感情が、浮上してくるアスペクトです。昔の写真が出てきたり、思わぬ人と再会したり、具体的に現れることもありますが、頭にも浮かんでくるのです。「忘れてたけど、そういえばあの時は本当に嫌だったな」「あの人のあの言葉でずっと傷ついてた」
記憶にもいいろいろありますが、なぜか、傷や辛かった経験の記憶がどんどん浮上してきます。随分昔のことも、鮮明にいきなり思い浮かんだりするのです。特に、35年以上生きている人は、35年〜37年くらい前、そして多くの人が、この10年の間に起こったこと、傷や負の感情を思い出すことが多いでしょう。ただ歩いているだけで、ちょっとした誰かの言葉で、台所に立っているだけで、仕事をしている最中に・・突然記憶が蘇ってきてわたしたちを翻弄するのです。
実は、思い出す出来事や傷は、忘れたと思っていてもこころのどこか奥底に、全身の細胞の中に、脳裏に、ずっとあったものです。そして、知らないうちに私たちの人生をよくない方向に向けてきたものなのです。それらをできるだけ整理することが、今、星々に求められています。
97%の確率で人の病気とその原因を言い当てることで有名な、あるアメリカの医療直感者は言っています。
「ほとんどの病気は、負の感情によって起こる。過去の嫌な記憶を捨てられずに今を生きられない人ほど病気になりやすい。それだけでなく、その人の持っている才能や可能性を生かすことができない。食べ物よりも、環境よりも、なによりも、その人のこころの持ちかた、負の感情がその人の健康と人生を破壊する。」
信頼するセラピストや友人や家族と話したり、日記に書き記してみたりするのも良いでしょう。傷も逆境も天に「ありがとう」と感謝して受け取り、そして、それをくれた人に心の中でお返しをすると良い、という人もいます。これは効果がありそうなので、わたしもやってみようと思っています。
それから、この世で起こることは、すべて天からの贈り物で、受け取る人の心持ち次第で結果が変わります。傷をきっかけに強くなる人、新しい視点や考え方を掴み学ぶ人、あるいはその逆で、怒りや恨みで自分を縛り付け、自分自身を傷つけ続ける人もいます。
あなたはどの道を選ぶのでしょうか。傷と負の感情を背負い続けドロ沼に沈んでゆくことでしょうか。それともそんな鉛のように重いものは下ろして沼から解放されることでしょうか。ふたご座の満月は問いかけています。
さて、この2つが今回のふたご座の満月の『難しいエネルギー』ですが、ほかに、素敵なエネルギーもあります。
この満月は、英語でいう「Aha! moment」=ひらめきの瞬間、がやってくる時です。「そっかぁ〜!」声を出して手を叩き、小躍りしたくなるほどのひらめきのやってくるチャンス到来の星のアスペクトがあります。ずっと悩んできた人も、どこか不調だった人も、長い暗いトンネルに入ってような気持ちになっていた人も、解決の糸口が掴めなかった人も「なぜ、これに早く気づかなかったんだろう」「もしかして、わたしって天才?」って思いたくなるような、闇に光が差すような素敵なアイデアが浮かぶ可能性のあるアスペクトです。
両腕を開いて深呼吸し、天を仰ぐと良いでしょう。そして祈るとよいでしょう。
『神さま、わたしのところに舞い降りてきてください。天使たちを遣わしてください。そして、道を示してください。ひらめきを下さい。』
ただ、今回のこのひらめきは、後になって見直し、修正、調整が迫られることもありますので、そのところは、どこかこころに置いておくと良いでしょう。
次に、行動に移すことのできる星のエネルギーも降りてきています。静かに、着実に、そして確実に、一歩を踏み出し行動することのできる星のエネルギーです。これは、おしゃべりな星ではありません。黙って、着々と、そして、とことんやり抜けるエネルギーです。これを味方につけない法はありません。特に、仕事のことで悩んでいる人、関係性で悩んでいる人、お金のことで悩んでいる人、愛情について悩んでいる人、新しい生き方を探している人には、素晴らしい味方になってくれる星です。
ただ、怖いと思う人も多いでしょう。新しいやり方をやってみるというのは、新しいからこそワクワクする一方、先が見えない不安があります。一歩を踏み出しても失敗したらどうしよう。人になんて言われるだろう。失敗材料はここにもあそこにもあちこちにある。再起不能になるんじゃないか。くるくる考えるふたご座が耳元で囁き続けることでしょう。
そんなあなたに、一歩踏み出す方法をお教えしましょう。
五感でどう感じるかを確かめるのです。今回の場合は、特に
『地に足がしっかりついていながら、こころが軽くなってときめき、頭がスッキリするか』
を、確かめると良いでしょう。
特に
『足が地にしっかりついている感じ』
は、大切です。
なにか始めようとしたとき、自分の足の裏がちゃんと大地についているか。ふわふわ浮いてはいないか。大地を地球を自然を、足で感じることができるか。確かめるのです。立ち上がり、やろうとしていることを思い浮かべ、静かに呼吸に意識を持ってゆき、そして、足の裏に注意を促すのです。自分にとって正しい道だったら、周りからなんと言われようとどんな目で見られようと、『それ』、しっかり大地に立っている感覚を感じることができます。敏感な人なら「あぁ」とため息が出るくらいの納得とそこはかとない確信を覚えることでしょう。
先日、アフガニスタンでさまざまな人道的活動をしていた医師の中村哲さんが亡くなりました。彼が書き残した言葉にこんなものがあります。
『私たちの文明は、大地から足が浮いてしまったのだ。それが無性に哀しかった。』
世界の経済大国アメリカが、9.11をきっかけに世界の弱小国で貧しいアフガニスタンに宣戦布告をして空爆を始めたことに対してです。このことについては、たくさんお伝えしたいことがありますが、また別の機会をもうけることにします。
けれど、大地から足が浮いてしまっているのは、現代人の大きな特徴の一つです。足を使って歩かなくなり、手を使ってものを作ったり触ったり壊したりしなくなっただけでなく、技術が発達してさまざまな情報に無尽蔵に手軽に、そして急速にアクセスできるようになり、肉体を使って理解することより先に頭が理解したつもりになっていることも原因のひとつです。また、人類は、目に見えない世界と見える世界のバランスがまだ上手にとれていない、過渡期の状態にあります。そのため、足が大地から浮いた状態になり、戦争や汚職を始めとする多くのことが起きています。
それが表面に現れ始めたのが35年ほど前で、ちょうどコンピューターが台頭しはじめ、タイム誌の表紙に「今年のマシーン」として登場したころです。通常は「今年の人」と、その年に活躍した人が載るところを、人間ではなくコンピューターが登場したのです。(ちなみに、タイム誌の「今年の時の人」は、グレタちゃんです)来年の1月に起こる星の動きと同じような動きのあった1982年です。今年に入り特に4月くらいから、さまざ現象が起こり始めていますが、来年の1月下旬をピークとして、大地から足が離れたひずみから起こる現象がもっともっと表面化してくることでしょう。中村哲さんが銃弾に倒れたこともそうですが、衝撃的なことが、これからも個人レベルで、そして組織レベルで起こり続けることが予想されます。
今回の満月では、いらない荷物は下ろし、手足を使い、五感を研ぎ澄まし、足がしっかり大地についていることを確かめながら前に進むことが示唆されています。そうすれば、暴走する頭や感情が落ち着くだけでなく、確かな結論を導き出し、決断し、そして、行動に移すことができることでしょう。それが、この厳しい時期の中で前に進み続ける唯一の方法とも言えるかもしれません。
満月は、終わりのときを表します。新しい一歩を始めるために、月が欠け始めたら、余計なものを捨てましょう。ちょうど年末にもかかります。少し早めに少しずつで良いので、大掃除にとりかかるのも良いでしょう。
今回の満月の影響は、来年の夏から2年半先まで続きます。また2020年1月に大きな星の動きがあります。ここでどんな選択をするか、で、来年、そしてその先30年以上も続いて影響が出てきます。意識して選択する=運命を決めると良いでしょう。
2020年の大きな星の動きについては、また、近日中に書きます。
全ての人に、素晴らしいふたご座の満月の1日を祈ります。
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主な*アスペクト
射手座の太陽とふたご座の月の19.52度での反対位置の満月
太陽、月、海王星のTスクエア
山羊座の木星と逆行中のおうし座の天王星のトライン
山羊座の土星、金星、冥王星の重なり
山羊座の土星、金星、冥王星と魚座の海王星のセクスタイル
蠍座の火星と魚座の海王星のトライン
蠍座の火星と山羊座の土星、金星、冥王星のセクスタイル
山羊座の土星、金星、冥王星とふたご座の月のクインカンクス
小惑星キロンの一時停滞
*アスペクトとは、惑星同士の角度を表します。アスペクトによって惑星に化学反応が起き、さまざまなエネルギーを生み、それが地球に影響を及ぼします。
参照ビデオ
『武器ではなく命の水を 医師中村哲とアフガニスタン』
https://youtu.be/Fu_iiTKIeos