5.14 バンコク、セブンのお兄さんと

朝、8:50くらいに起床。

寝起きの悪いわたしは
動き出すまでに時間がかかる。

妹は今準備すればすぐ近くの9時までの
モーニングマーケットに間に合うので
行ってきて朝ごはんを買ってきてくれるという。

寝ぼけながらお礼をいい、
やっと頭が動いて動き出せたのは
9時過ぎ。

リビングに降りると
美味しそうなパッタイとカレーを
買ってきてくれている。

カレーはかぼちゃとチキンのカレー。
前ここを通ったときに美味しそうな食堂が
マーケットにご飯を出しており
その所のだという。

なんのカレーか聞いたら
かぼちゃと教えてもらい
美味しそうだから買ってきたらしい。

1人でも買い物とお店の人との会話も
楽しんでそうで何より。

パッタイは、このおばちゃん
美味しそうなパッタイ作るな、
という顔をしてた屋台を見つけて
買ってきたという。

たしかにとっても美味しかった。
ご飯を見る目と選ぶ力が強い妹。

トウガラシのフレークと
砂糖を付けてくれたといい、
ライムと一緒に試しにかけてみると
なかなか美味しい。

タイ料理特有の
甘い、辛い、酸っぱいが追加されて
よりパンチのある濃い味になった。

お昼にリビングで調べ物をしていると
スタッフのマリが果物をおすそ分けしてくれる。

若いマンゴーのような
黄色い大きい果物をスライスしてあり、
これを付けて食べるのよ、と
教えてくれる。

トウガラシのフレークに
塩と砂糖が混ざったもの。

(妹が前に別のフルーツをもらったときに
付けたのと同じシステム。)

そこに若くて酸っぱくて
ちょっと硬いマンゴー。

とっても合うが、
ちょっと辛くて甘くて酸っぱくて塩辛い。
なかなかに止まらない美味しさ。

果物にもタイ料理の方程式は
当てはまるようだ。

その後、寝ようとしたが頭が冴えており
気になっていたベンジャロン陶器が
見れそうなところを調べてみる。

バンコクでは予防接種もあり
遠出もできないし、無理もしない。
副反応の元気によるので
予定が立てにくい。

北タイの方がいろいろ手仕事が多そうだが、
ベンジャロン陶器なら
王室用に発展した歴史もあり
タイならではでバンコクでも見れて
面白そうと目を付けていた。

調べているとどんどん乗ってきて
行ってみようか、ということになり
いざ出陣。

いくら安静と言っても
昨日は寝っ転がりすぎて
運動不足で逆に気持ちが悪い。

今日は少し出かけてみる。

電車を乗り継ぎ行ってみたが
なんと定休日。

もう1つの方に行ってみる。
そこがとても素敵な雑貨屋さんだった。

タイを中心に手仕事の
アジアン雑貨が温かく陳列されている。
このお店がとっても好きになった。

この雑貨はどこの地域のものだろう、
この手仕事はどの民族のものだろう。
ワクワクしながら見ていく。
買い付けをするのがたのしみだ。

タイシルバーに
ベンジャロン陶器に
刺繍に布に水草のかごにモン族の手仕事。

インドのブロックプリントも
柔らかい温かさがとっても素敵。

今はまだバンコクで
予防接種もあり色々回れていないが、
早く手仕事を巡る旅がしたい。
久しぶりに手仕事の集まる空間に行き、
すごくワクワクした。


予防接種の次の日、
腕がかなり重くて痛い割には
活動的に動いてお腹が空いてきた。

何にしようかぱっと思い付かない。
妹はタイ料理が飽きた訳ではないが
絶対タイ料理!という
モチベーションはなくなっていた。

(ちなみに私はカオマンガイを食べたいが
カオマンガイがメニューにあるお店が
中々見つからない。)

タイでマックかケンタッキーは
どんなもんか気になってて
1回は行きたかったらしい。

海外で飽きたときに
世界のチェーン店に行くという
禁断カードをあっけなくここで使うことに。
ケンタッキーで贅沢ごはんである。

普通のバーガーと
カリカリチキンのグリーンカレーソースかけ
オンライスという不思議な丼を注文。

辛いがなかなか美味しい。
カリカリチキンの方は
ほぼ外側でチキンは消滅してしまっていた。

セットでボックスを頼み、
チキンとポテトは
テイクアウトをして
ビールといっちゃおうという算段。

浮き浮きしてセブンに寄る。
ロング缶は490ml、大瓶620ml。

前回ロング缶を2人で分けたら、
なんとも一瞬で満足しなかった。
しかし普通サイズの缶やロング缶2つは
贅沢のし過ぎである。

大瓶なら同じ値段で
少し大きくて期待できるが
瓶開けがない。

宿にあるだろうか、
なんだかなさそうな雰囲気である。
レジで開けてもらおうか、
なんだか開いたビールを
持っている姿は治安が悪い。


まあ、どうにかして開けれるだろうと
悩んだ挙句、大瓶に。

レジに並んでいると、いつもの
イケメンお兄さんがいる。
行くと認識してくれていて
挨拶をしてくれる。

(妹がレストランとセブンのお兄さんを
イケメンお兄さんと呼んでいる。場所を話すときも、イケメンお兄さんの大きな道、などと言うのだ。)

並んでいると、
背は高いが腰の大きく曲がった
5.60代くらいのおばちゃんが
ノールックでものの見事に割り込んできた。

それを見てイケメンお兄さんが
あ、おばちゃん割り込みだよ、と
私たちに目配せする。

私たちは、苦笑いで
どうぞおばちゃんお先にと
ジェスチャーすると、
笑ってOKと言ってレジをする。

隣のレジが空いたのでそちらでお会計。
なんと、店員さんが開けていくか?と
聞いてくれる。
それなら、とお願いすると、

隣のイケメンお兄さんが
君たちビール買ったんだねぇと
笑って何か言っている。

いつもは挨拶だけだが、
今日は完全にお兄さんと
意思が通じ合ってうれしかった。

次は一緒に飲まない?なんて
言えちゃいそうである。

タイ語で乾杯はチョンゲーオというらしい。
妹は乾杯のジェスチャーを付けて
チョンゲーオ?と
帰り道試しにわたしにやってみせた。

ATMはなぜかずっとエラーで
引き出せないまま放置しているのに
タイ語で乾杯はマスターしている妹である。

空いたビール瓶を持って歩くのは
治安が悪くて頂けない。
歩いて40歩くらいの宿だが、
妹のかばんに少し口が出るようにして
倒れないように詰めて帰った。

手にはペプシとケンタッキー。
かばんには開いて少し顔を出した
ビールの大瓶。

少しマヌケな姿なのは自覚している。
道で飲み出すようなパリピでは
決してない2人である。

大瓶とケンタッキーで乾杯する。
グラスで1杯目が飲み終わり、
2杯目を注ぐと6割がた満たされる。
これが大瓶の力だ。

ロング缶の490mlでは
2杯目は2.3cmほどと、
寂しいほどちーっとだった。

この違いが大きいな、
と身をもって体感し合う。


夜は明日のベンジャロン陶器の
行き方を調べる。
かなりバンコクの外れにあり
電車やバスがないのだ。

バンコク出身の友達に聞いても
タクシーしかなさそうと言われるも
1時間半と高すぎる。

いろいろ調べた挙句、妹が

「乗り合いタクシーたるものがあるらしい。
近くに線路スレスレの
有名なマーケットの観光地があるから、
そこに行く人は多いだろうし
そこまで乗り合いで行って
そこからタクシーで行こう。」

よくそんな近くに
観光地マーケットがあるのに気が付いて、
そこまでの行き方を調べるという
(しかも乗り合いタクシーで)
旅慣れた技が炸裂するのか。
舌を巻く。

Googleマップに出てきて
気になったところは、とりあえず
タップしてみるが基本、だという。

地図を見れば線路があるから
どの辺にバス停や線路が伸びているかも
見て分かると。

結局ここは今やっているのか
怪しいレビューだったので、
明日はもう1つ行きたかった方の
ベンジャロン陶器の街へ行くことに。

そこもなかなか田舎にあり
アクセスが悪くて困っていたが、
妹がなんなりと行き方を見つけていた。

伊達にGoogleマッパーを名乗ってはいない。
交通調べに現地語で乾杯と頼もしい限りだ。
意外な才能が開花している。

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