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卵巣嚢腫茎捻転の体験

2023年7月7日、右卵巣嚢腫茎捻転で緊急搬送&緊急手術の体験をしました。
私も入院中に、この病名でググっていろいろ調べましたので、
私の体験もどなたかの参考になればと思い、詳しい経緯と経過を書きますね!
(ちなみに、52歳女性のケースとなります。)


痛み始め

7/7七夕。金曜日。朝6時。
目覚めた直後から脇腹に違和感あり。
(前日寝るまで、なんの異変もありませんでした)

ゴミ出しとか洗濯とかのモーニングルーティンをこなすけれど、
なんだかおかしい。・・・痛い。

いつもの腰痛と場所が違うし、
角度や姿勢によっても痛みが変わらないし、
ストレッチやってみても変わらない。

筋肉や骨ってより、なんかもう少し中の方な気がする……。

横になってて楽になるなら、休んで様子見るけど、
なんだかこれは、病院行った方がいいかもな……。

そう思い始めてることに、自分でちょっと驚く。

基本、すぐ医者にかからないで「様子をみる」というのが私のこれまでの方針だったので。
このくらいの痛みで病院行っちゃって良いのかなぁ?という感じ。

でもだんだん痛みが増してきて、
じっとパソコンに向かえる感じじゃなかった(仕事は自宅でのPCワークです)ので、娘(23)を起こして、
急ぎのメール送信や洗濯物干すのをやってもらう。

娘には救急車呼びなよ、と言われたけど、
あれって、近所中に注目浴びるでしょ。
田舎なので、あとのあれこれを考えてイヤすぎて……
「音、消してきてください」とかオーダー可能なのかな?苦笑
(そういえば、昔、母が自殺未遂したのを見つけて救急車呼んだときは、
刺激しないように、とかの配慮で、近所まできてから音消してきた気がするな・・・)

ってことで、まだなんとか行けそうなので、
自分で車を運転して近くの総合病院へ。


地元の総合病院にて

8時過ぎ。

診察は8:30からだけど、受付の人にちょっと大袈裟気味にお腹が痛いと訴えたので、すでに多数待つご老人たちより優先的に診て貰えてラッキー♪

内科の先生は、話をしたあとに腹部エコーで見てくれたけど、
すぐさま「わかんない!」と言ってサジを投げw、
尿検査、血液検査、CT、レントゲンなどの検査に回してくれた。

この頃はまだ、痛いながらも自分で歩けたんだけど、
検査結果を待つ間にいよいよ痛みがヤバくなってくる。

待合室で悶絶する様子を見かねて、
受付の人が看護師さんを呼んできて、
「ベッドで横になって待ちます?」と聞かれる。

いつもなら「いえいえ大丈夫っす!」って軽口叩くタイプなんですが、
流石に「……いいですか?すみません……」とお言葉に甘え、
処置室の中のベッドを借りて横になったけど、
横になろうが縦になろうが、痛みがヤバい。

呼吸が荒くなって、うめき声が我慢できない。
出産の時を思い出してラマーズ法を試してみたりするけど効果なしw

そのうちに吐き気がしてきて、
でも昨夜から何も食べてないから吐いても胃液しか出なくて、
これがまためっちゃ苦しい……

・・・とにかく痛い。

もらって飲んだ痛み止めもソッコーで吐いたので、
点滴で痛み止めとか吐き気止めとかを入れてくれたようだけど、
効いてるのかほんとに?ってレベル。

CTの結果をさっきの先生が見て、
「うーん、なんかねじれてるかもなぁ……」
「この(苦しんでいる)状況とこの画像を○○先生に診てもらおう!」とか言って、
しばらくたって(かなり長い時間に思えたがどのくらいだったのか……)どこからか、もうちょいまともな感じの先生(最初の先生に失礼。笑)がやってきた。

その先生に、あれこれ聞かれた後に、
呼べる御家族いますか?って言われ、
はい、といって娘に電話。

「おいおい、家族呼べって、ドラマだったら完全に死亡フラグよね…
ヤバくない?」みたいな思いもよぎる・・・
(結果的には、救急車に乗るための単なる荷物持ちだったかな?)

あとで聞いたら、
電話を代わった看護師さんから「とにかくきてください」としか言われなかった娘も、病院に向かいながら、私の死を覚悟したそうだw

娘が来るまで、
悶絶したり嘔吐したり看護師さんにさすってもらったりもう大騒ぎ、、、、(と思ったけど、後から聞いたら、娘到着が10時だったそうなので、長い時間に感じただけなのね…)

到着した娘が先生から説明受けてるのを、
苦しみつつ聞き耳たててたら、どうやら、
右の卵巣が腫れていて、それが捻れる「卵巣嚢腫茎捻転」の疑いで、
手術のできる病院に救急搬送します、ってことらしい。

そこからまた、先生が転院先の病院に電話してあちらの先生に説明しているのとか、救急車呼んでるのとかをうっすら聞いてたけど、
いやもう、こちとら、手術でも何でもいいからとにかく早く、なんとかしてくれ、しかない。

点滴の痛み止めはさらに追加してくれたようだが、
やっぱり全然効かない。

かくして救急車がやってきて、乗せてもらってGo!


救急搬送

人生、初、救急車。
娘も同乗するそうだけど車酔いが酷い人なので、
痛がりながらも、「あんたは酔い止め飲みなさいよ」と声をかける母ごころ(笑)。

私も相変わらず定期的に吐くので、
救急隊員さんに2人して袋をもらう。

救急隊員さんも
「すげー揺れるよー!覚悟してー!」
とB級アクション映画かよ、みたいなセリフで応じるw

高速道路も使って、おそらく30分くらいで、
11時、搬送先の病院到着。

ここからがまたとんでもなく長いんで、割愛しますが、
また一通りの問診、検査、内診、説明……もうこのへんは思い出したくもないし覚えてない。

造影剤を使った精度の高いCT(?)をもう1回撮るって説明をされて、
おいおいマジかよと思っていたけど、
執刀医の先生らしき人がやってきて、
前の病院のデータでいいよって止めてくれたぽい。
これはマジで助かったー。


緊急手術・入院

準備でき次第、
右卵巣と卵管を摘出するための緊急手術ということになったけど、
手術が始まったのが午後2時半。
もうちょっと早くなんとかならんのかと思っていたけど、
予定されていた手術に、横入りでやってもらった形なので、
手術を予約されていた方には申し訳なかったです・・・

で、手術を待つまでの時間は、
おそらくモルヒネレベル?の「めっちゃ強い痛み止め」とやらを入れられてたので、
寝ていた、というか、意識が朦朧としていた、というか、
少し落ち着いていました。
……とは言えまだ痛かったから、どんだけなんだっていうねw

16:30ごろ全身麻酔から呼び覚まされ、病室へ。

気分爽快!

痛くないって、なんて素晴らしいんだー!!!と嬉しくなって、
妙にテンションがあがってしまう。

でも、ずっと付き添ってた娘は、
疲労困憊&意気消沈してて、無駄にテンションの高い私に呆れ顔…

喉がガラガラでうまく声がでなかったのだけど、
看護師さんによると、
手術中に喉に酸素の管?を挿してたかららしい。

というわけで、そのまま病室に運ばれて入院。
酸素の出るやつも口にしたままで、両足にはマッサージ機。

4時間くらいで痛み止めの点滴が切れるってことでビビってましたが、
結局、その後はほとんど痛みませんでした。

手術が、腹腔鏡手術という最新手術だったので、
傷が小さく最低限で、術後の回復が早いそうですね。

医療の進歩、ありがたや。

入院翌日には酸素や点滴も外れて、
バンバン歩いていいよって言われました。
点滴はずれたあとの、食べ物の制限もなし。

私の場合は、
そのまま生理(残ったほうの卵巣の分か?)がきたので、
生理痛的な頭痛で、いただいた痛み止めを少し飲みましたが、
傷自体は、「動くとちょっと痛いかな」程度で、
痛み止めを飲むほどの痛みではありませんでした。

入院は4泊5日で、無事退院。
たぶん、土日を挟まなければ3泊でいけたんじゃないかという感じです。


日本で医療を受けられるありがたさ

痛がりながらもいろいろ観察していたんですが、
最初の病院の皆さん(受付の人、看護師さん、お医者さん)から、
搬送先の病院の看護師さん、お医者さん、
入院の部屋を掃除してくれる人、ご飯持ってきてくれる人、などなど、
素晴らしいチームプレイや連携を見せていただいて、
ほんとにたくさんの人に支えられてるんだなーってことをヒシヒシと感じて、ただひたすらにありがたいと感じました。

これが大昔だったら
「悪霊がついておる」とか言われて、
なんか葉っぱでバシバシ叩かれたり水かけられたり、
そんなんしても痛みが治まるわけもないので、
ほんとひどかっただろうな・・・・。

そんな昔じゃないにせよ、
腹腔鏡手術のなかったちょっと前は、
卵巣引っ張り出すのに、10センチとか15センチとか
開腹しなきゃいけなかっただろうし・・・。
考えただけで痛そう。

卵巣嚢腫は、結構若い人にも多いものらしく、
そういう場合は、私みたいに、
「閉経まぎわだからとっちゃいましょう」とはできないので、
嚢腫だけ切除するとか、
捻転だけ元に戻すとか、
そういう手術になるでしょうからそれはそれでまた大変そう。

またねじれるかも=またあの痛みが、、、
と考えたら、身震いするほどおそろしい。
そのくらい痛かったです。

でもね、この時代の日本に生まれて良かった!ってほんと思います。
いざというとき、設備のととのった病院で、適切な処置が受けられる。
それがどんなにラッキーでありがたいことか、
お世話になってみないとなかなかわからないことですが、
ほんとうに、関わるすべての人に心からの感謝を。


検診などで嚢腫がみつかって腹腔鏡手術で切除するという場合は、
「捻転の痛み」部分はないと思うので、
こんなひどい体験にはならないんじゃないかと思います。
ちなみに、私は昨年秋に検診うけてましたが、
そのときは卵巣に関してなにも言われてなかったので、
その後半年で急に大きくなったのかも、って感じです。
そんなこともあるんですね・・・


結論

結論=「捻転」はマジやばい。

卵巣に限らず、
腸捻転とか精巣捻転とかもあるらしいんで、
男性も油断なりませんよ!

以前、「リアルに七転八倒する人をみた」という記事を書きました。

今回、自分も文字通り七転八倒しましたが、
「尿管結石とどちらが痛いのか」については、
比べようがないのでわかりませんw

少なくとも私の場合、陣痛よりは捻転のほうが痛かったと思うなーw

陣痛は波があるけど、捻転はほぼ波がないし、
いつ終わるかもわからない痛みがずーーーーーっと痛いので・・・
相当きついっす。

ちなみに、嚢腫や捻転の原因はわかっていないらしく、
予防のしようもないらしいので、気をつけようがないんですが、
唯一できることといえば、
「いつなにがあっても大丈夫なように、
やりたいことをやって、
身辺整理をととのえておく」くらいでしょうか?


長文読んで頂きありがとうございます!




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