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メルボルン親子旅行、決行までの道のり
ご存じの通り(?)、転職をすることになった。
長引いた転職活動をようやく終え、問題プロジェクトに投下され死にかけていた現職も、なんとか最終日を終え、念願の有給消化期間に突入。
有給消化期間の過ごし方についてはだいぶ色々と検討したが、上記の記事で書いた、【海外に行きたい】という自分の内なる欲望を、聞いてあげることにした。
文字通り馬車馬のように働き、汗水垂らしながら、の「汗水」さえももはや枯渇しながら、なんとか必死にサバイブしてやってきたので、ここは少しくらい、ご褒美あげてもいいよね?と自分に甘ったるい言葉をかける(金額を考えたら全くもって「少しくらい」ではないのだが、爆)。
ただの備忘録的な記事になるが、似たような境遇の方などの何かしらのお役に少しでも立てればと思っている。
旅の要件定義的なもの
行くと決まれば一気に様々な検討事項が浮上する。
どこに行くのか?
何日行くのか?
誰と行くのか?一人で?家族で?子供はどうする?
何を目的に行くのか?リフレッシュ?語学?はたまた?
そもそも私が【海外に行きたい】と思ったのは、単純に海外旅行が好き&またとないこの休暇期間に行かない手はないのでは?と思ったことに加え、本気で英語力をどうにかしたいと思ったから。単身だったら迷わず2週間の語学留学を選択していたと思う。
※現職では元々英語を使うロールにいたが、あまりに話せないため情けない思いをかなりした。当初オンライン英会話もかなりやっていたが、そのうち激務と家庭との両立、更に体調を崩し「生き延びる」ことで精一杯になってしまい、すっかり疎遠に・・・・。で、新しい会社ではまた英語を使うのである!!
数日海外に行ったところで英語力が飛躍的に伸びることはないことは百も承知だが、私の中で今回は、【英語を使わないと生きていけない環境に身を置く】ことで、「いつかやろう」ではなく、もう見切り発車でも何でも良いからとにかくスタートするという強行手段としての旅行、という位置付けをしていた。
英語力向上が目的の大部分を占めるとなったら、行き先は英語圏一択である。
では数ある英語圏の中からどこにするのか、は、①私一人で行くのか ②家族で行くのか により費用面・治安面含め大きく変わってくる。
①なのか②なのか、ここはかなり悩んだポイントだが、紆余曲折の末、私は①でも②でもない、③息子(小3)と私の2人だけで行くという決断をした。つまり、娘(3歳)と旦那(仕事が休めない)は日本でいつも通りの生活をする、ということである。
この選択をしたのは、私の英語力向上とは別に、もう一つ何か付加価値をつけられないかと検討したからである。
その付加価値とはズバリ、子どもにとってのグローバル教育の機会。グローバル教育というと大袈裟だが、平凡なサラリーマン家庭である我が家は海外など滅多に行けないので、せっかくの機会に、普段日本で日常生活を送っていたら経験できない様々なグローバル体験をしてほしいと思った。
言葉の壁、文化の違い、自分がマイノリティになるという経験。日本にいる英会話の先生とかではなく、現地で生活している人々や、もしくは他国から自分達と同じく旅行に来ている人々、その国際色豊かな生身の人間たちの姿。
普段の決まった生活、当たり前の枠組みから飛び出すと、目を疑うような光景や、新鮮な驚きや感動、もはやカオスすぎてどうでも良くなったり(笑)、色々な感情と向き合う。
息子の人生にそういう経験がどのくらい影響するかなどわからない。全く何の影響もないかもしれないが、ふとした時に、「あの時ママと2人で旅したな」と旅の一コマを思い出すこともあろう。
それが、長い人生のどこかで少しでも、何かしら生きる力に繋がれば良いなと思っている。
ちなみに、下の娘(3歳)も本当であれば同じ理由で連れて行きたかった所であるが、ワンオペで異国の地に2人の子どもを連れていく勇気&バイタリティがなかったのと、まだ3歳ゆえ食事や医療面など気にかけることが一気に増えるため、娘は置いて行く、という決断に至った。ごめんよ娘・・・
娘はたいそう不満そうであった。
しかし、娘はこれから女2人でお茶をしたり、旅をしたりする機会が沢山あると思うのだ。息子はもう来年には10歳になるし、中学受験などするのであれば今回が最後かな、と切なく思ったのもまた、今回息子を連れていく決断の後押しとなった。
憧れの地へ
英語圏ということで、イギリス、カナダ、ニュージーランドなど当初は色々検討していたが(せっかくの長期休みなので、マレーシアやフィリピンといった選択肢はなかった)、子どもを連れていくとなると「時差ができるだけない所」というのが重要条件となった。
私は次の会社が始まるまで休みだが、息子は翌週からいつも通り学校生活を送る。ただでさえ義務教育を休んで行くという後ろめたさ満載の旅行だというのに、帰ってきたら時差ボケで支障が出ています、なんてことになってはいけない。
※義務教育を休んでまで旅行に行くことに関しては、賛否両論ありとても悩んだ。学習面、教育面、諸々検討して天秤にかけて、どちらが彼の人生において得るものが大きそうか、という観点で決断した。勿論休んでいる間の学習フォローは家でやることは約束の上で。
普段塾で先取り学習はやっているので、学習面での懸念はそれほどなかったが、どちらかというと、学校は簡単に休めるもの、という意識付けがされないように注意した。遊びでなく、学校では経験できないことを学びに行く、特別な機会、課外活動なのだよと。しかし価値観はそれぞれ。私は非常識な親なのかもしれない。
時差が少なく、英語が学べて、治安が良く食事にも困らない・・・ということで候補は自然とオーストラリア、ニュージーランドに絞られた。
ここで何かが私の中でフラッシュバックした。10年前くらいに、FRINGEという海外ドラマにハマった。私は元々地方の田舎出身で、東京への憧れはあったが海外など全く興味がなかった人間であるが、ふとしたきっかけでそのドラマに出会い、その主人公(オリビア)を演じるアナ・トーヴという女優さんのファンになった。
海外ドラマといえばアメリカのキラキラ(またはギラギラ)系の女優さんばかり、といったイメージだったが、アナ・トーヴはとても自然体でナチュラルな美しさで、役柄もまた責任感が強く人間味溢れる魅力的な女性だった。
彼女がオーストラリアのメルボルン出身だと知った時は、アメリカのキラキラ系の女優さんじゃないんだ!オーストラリア!?新鮮!素敵!とよくわからない興奮を覚えたような気がする。
それ以来、メルボルンは私の中で行ったこともないしニューヨークやロンドンみたいに有名な街ではないけれど、どこか素敵そうで気になる街ーとしてずっと頭の中にあったのだ。
とはいえ、ずっと忘れていたような淡い憧れ。それを呼び起こしてくれたのは、現職の最終日に一緒にランチをした、現職で私のメンターだった他組織のリード。
彼女の娘さんが最近ホームステイから帰ってきたそうで、どこに行っていたのか尋ねるとメルボルンとのことだった。
人が温かく良い街、多国籍で寛容的、アートとカフェの街で楽しい・・・などメルボルンの情報を色々と聞いた。娘さんは日本に帰ってきたくなくて泣いたとか。
このタイミングでその話を聞いたのも運命のような気がして、行き先はメルボルンしかない!と即決した(旦那はオーストラリア?いいじゃん。コアラとか見たら。え、シドニーじゃないの?メル?メルボなんて?それ何?と相変わらず呑気・・・)。
さて思いのほか長くなってしまったので、肝心の旅行記は次回としよう。
先週の今頃はメルボルン博物館にいたな、トラムで現地に住んでいる日本人と会って会話して嬉しかったなと色々思い出した。