働く上での価値観
ママボランの中で「価値観発見ワーク」なるものに参加した。
成長、貢献、安定、報酬・・・などの、いわゆる価値観カードのようなものを選択していき、自分が働く上で大切にしたい価値観を見つめ直すというものだ。
この手の研修は以前受けたことがあるが(しかも自分が人事として企画運営していた)、うんと若い頃であるし、今の自分として改めてちゃんと受けて、今後のキャリアの方向付けに役立てたかった。
私の価値観トップ5
私の選んだ価値観は以下である。
・多様性
・情熱
・楽しみ
・チームワーク
・才能(自作)
(自作)というのは、自分の大切にしたい価値観がリストにない場合、作っていいよということだったので、これにした。
リスト上にあった「能力」と迷ったのだが、ちょっとニュアンスが違うなと思って「才能」にした。「強み」でも良かったが、これも少しなんか違うような気がした。(ストレングスファインダー『さぁ才能に目覚めよう』の読みすぎ?)
ものすごく朧げなのであるが、昔同じような研修を受けた際には、「成長」とか「発展」みたいなものを選んだ記憶がある。
それらが今回何も入っていないのは意外だった。
この数年間で時代も大きく変わり、母親になったこともあり、私自身の価値観も少し変わったのだろう。年をとったせいもあるが。
多様性の難しさ
「多様性」は私が大切にしたい価値観だ。多様な人たちと働きたいし、人事としても多様性を活かす組織作りをしたい。
多様な人たちと交流し、様々な価値観や考えに触れて、世界を広げたい。そんな思いで今までの人生を歩んできた。
ところが、ここでふと疑問が湧いてきた。
多様性というのは、色々な人がいること。それは自分と合う人たちばかりではない。むしろ、自分とは価値観の違う人たちである。価値観が違うので、自分には到底考えられない発言とかコミュニケーションを取ってきたりする。それで、お互い分かり合えなかったり、衝突したり不穏な空気が流れたりする・・・まさに、今の職場である。
私は本当に多様性を望んでいるのか?
多様性から来る意見の相違こそ、想像の源、みたいなことがよく言われているが、現場からすると結構しんどい。
それで心を病む人だっている。
そしてふと、価値観リストに再び目を通すと、先程は眼中にも入らなかったものが飛び込んできた。
「調和」である。
ここで思い出す。私のストレングス・ファインダー堂々の1位は「調和性」なのであった。
多様性も大事だけれど、調和も大事。
その2つって共存できるものなんだろうか。
私も散々、仕事でクロスカルチャーなどの理解浸透を担当してきたが、結局全ては“違いを認め、尊重し合う”ことなのだ。それができてこそ多様性が活かされる。できなかったらカオスで終わる。
口で言うのは簡単だが、実際は難しいことだ。先日の実家帰省で親と口論になったことも然り、分かり合えない上司然り、理不尽でやたら高圧的な同僚然り、旦那実家の過酷な環境(?)然り、、、、
全てに言えることだが。
人は自分の価値観が当たり前で、自分が正しいと思っているもの。デフォルトがそうである。そこをいかに、他者のバックグラウンドを想像して、歩み寄れるか。
こちらだけが頑張ってもダメで、お互いが、皆意識しなければならない。
私の求めているのは、多様性それ自体というよりも、“多様性を認め合い調和のとれた状態”だということが分かった。
調和=ハーモニーである。元々は違う音達が合わさって美しい響きとなる。なんて的確な英語だろうか。
チームワーク
多様性だの情熱だの才能だの、我ながら私らしい感じの価値観が並ぶ中、チームワークだけ少し意外かもしれない。
昔研修を受けたときに挙げたかどうかは覚えていないが、ここで言うチームワークは、体育会系の部活にあるような“皆で一丸となって、一つになって、困難を乗り越えて優勝目指す!”みたいなものではない。(ただ学生時代は意外とこういうの好きだったりした)
多様性や才能とかに近いのかもしれないが、Aさんは技術に強い、Bさんはこの分野に詳しい、Cさんがここは熟練工・・・というように、それぞれの強み(才能)を活かして、何かを成し遂げることに価値を感じる。それこそ私にとってのチームワークと言える。
だからこそ、自分が苦手なことをなぜ自分が、、と思ってしまうし、逆に自分が得意なことがあれば誰かの仕事でも買って出たい。1人でやらずにチーム組みましょうよ?と言いたくなる。
強み発揮、というのは大きなファクターであるが、やはり皆でコミュニケーション取りながらワイワイやりたいという根っからの“人好き”も大いに影響している。
一人で孤独に作業し続けるとか、絶対に無理である。
順位をつけるなら
順位をつけるとしたら、難しくてとても悩ましいが、こんな感じだ。
1.情熱
2.才能
3.多様性
4.チームワーク
5.楽しみ
情熱が一位なのは絶対である。面白いのは、楽しみが最下位ということだ。情熱と少し似ているが、私の中ではかなり違う。
そんなに楽しくはなくとも、私にとって情熱や使命感を感じるような仕事であれば、大きな価値を感じるのだ。
充足している価値観・不足している価値観と、今後
さてこの価値観をどうするか。現在の職場で、充足している価値観はどれか。逆に足りない価値観はどれか。
仕分けしてみたい。
《充足している価値観》
情熱、多様性、(チームワーク)
《充足していない価値観》
才能、楽しみ、(チームワーク)
グローバライゼーションや組織開発、人材育成系の仕事に従事しており、そこそこ情熱を持っている。
そして外資系企業なので多国籍な人たちと常に仕事をしている、異業種からの中途入社者も多く、多様性という意味ではばっちりである。
では私の才能(強み、と言い換えても良い)は発揮できているか?と言えば、恐らくできていない。
頑張れば発揮しうる環境にいると思うのだが、全てのベースである人間関係がうまくいかず、信頼関係も築けず、心理的安全性がゼロのため、残念な状況にいる。
環境改善が何より必要である。
楽しみにおいては、人間関係が上述のとおりなので、言わずもがなである。
チームワークは時と場合により、充足されているときとされていない時がある。まぁ、よかろう。
そうなるとやはり、気持ちよく、少なくとも毎回胃が痛くなるような無駄なプレッシャーを感じずにコミュニケーションがとれる環境に移るーこれしかないと思う。(コミュニケーション方法や、仕事の進め方、あれやこれや善を尽くしたが他人は変えられない。)
逆にそれさえうまくいけば、全ていい感じになるのではないかと思った。自分の価値観が全て充足された仕事など、なかなかないのではないか?ありがたい限りである。
そんな訳で、やはり先日の【悩み相談】の件については、育休中だからとか、こんなこと相談していいのかな、とか遠慮しないで言ってみようかなと思っている。
言った所で変わらない可能性は大いにあるが、やってみなければ分からない。やれば良かったという後悔ほどやりきれないものはない。
1%でも何かが変わる可能性があるのなら、遠慮などしている場合ではない。
気持ちよく仕事ができる環境は、自分が動いて勝ち取るのだ。
そう決意を新たにした、旦那実家滞在最終日である。
悠然とした山々や、生命力溢れる木々、花々が美しい。