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NHKおかあさんといっしょの歌がむしろ大人に刺さる件

外は寒くなり、日も短くなり、テレビっ子に日々拍車がかかる我が娘、1歳3ヶ月。

いないいないばぁに、おかあさんといっしょ。NHKに気持ちよく受信料を払えるわと思う今日この頃である(息子の育休中も同じことを思った。人生の中で恐らく、後にも先にもこの一年ほどNHKにお世話になることはなかろう)。

最近、おかあさんといっしょに出てくる歌のクオリティが高すぎる件で驚いている。

おかあさんといっしょ。
言わずもがな0〜2歳くらいを対象とした子ども向け番組である。
私が子どもの時から、いや更にそのもっと10年くらい?昔からあるお化け番組である。

昔はピッコロ(Pと書いたピンクのオーバーオールを着たペンギンの女の子)、じゃじゃ丸(確かライオン?)、ぽろり(確かネズミ?)といったトリオがそのメインキャラクターであった。
三人それぞれ性格が違って、おっちょこちょいをしたり、気の利いたことを言ったり、ちょっとした仲違いや心を打つ場面もあったりして、それはもう乳幼児期に共に育った仲間のような存在である。

しかし悲しい哉、今やその三人はいない。
あれから恐らく何世代もの世代交代があって、今やファンターネという謎の宇宙人的な、可愛いけどよくわからない存在がメインを張っている。

世代交代はどこの世界でもあるものだ、とサッカーW杯を見ていて、同世代の吉田選手、長友選手の今後に勝手に思いを馳せながら思った。

ともあれ、世代交代、新陳代謝は良いことだと思う。
子ども向け番組でもSDGsをテーマにした歌があったり、多様性を認めようみたいな話があったり、時代や世の中の流れに沿って番組内容も変わる。
メディアってそういうものなんだろう、とか一丁前なことを考えてみたりする。

さて、おかあさんといっしょに出てくる歌は色々なものがあるが、最近すごくいいなと思っている歌がある。

その名も
うん、いいんじゃない

メロディはさることながら、その歌詞が、大人的に無性に刺さる。

《以下歌詞全文》

あさおきられない めざましどけい
さむがりな ゆきだるま
むしがにがてな むしかご
はたらきものの なまけもの
ひとりになりたい いくら

あつまって ひるねして おやつをたべて でたこたえ

いいんじゃない? いいんじゃない?

うん、いいんじゃない

またね

よるねむれない まくらとふとん
こわがりな おばけ
あめがにがてな レインコート
みずたまがすきな しまうま
おしによわい ボタン

あつまって わになって たきびして でたこたえ

いいんじゃない? いいんじゃない?

うん、いいんじゃない

またね

個人的には「ひとりになりたい いくら」「おしによわい ボタン」がツボであるが、
要は【世間が持っているイメージ、周りからの期待、普通であること、当たり前と思われてること】と自分が違っても、【いいんじゃない♫】ということだ。

この歌、思いっきり子ども向けであるが、その意図する所は【多様性を認めよう】【個性を大事にしよう】【ありのままでいい】【みんな違ってみんないい】的なやつである。

子どもでも、世間や周り(主に親、、)からの期待や周りとの比較で苦しむことがあるだろう。誰しも多かれ少なかれ悩んだ経験があるのではないか。
ましてや現代の子ども達は昔よりもずっと、その機会は多いと思う。

そんなときに、「いいんじゃない♫」と明るいメロディで語りかけてくれる歌は救いになるのではなかろうか。

それがまた、人間じゃない所がミソ。いくらとか、おばけとか虫かごとか、しまうまとか、想像すると笑えるのがさすがNHKと思わずにはいられない。
人間にした途端一気にリアルになり、恐らく笑えない。

大人だって、世間の目、周りから持たれてるイメージ、様々な役割から求められること、評価、、などでがんじがらめになっている。
でも、私はこうである。これが好き。これが嫌い。こうしたい。
そうだよね、いいんだよね。と、どこかほっこりさせてくれる歌である。

他にもおかあさんといっしょには、奥深い歌がいくつかあるので、また紹介したいと思う。

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