絵かきの エミール・ベルナールは
モン・サン・ミシェルの近くブルターニュの小さな村に行きました。
村の畑で働く人を描きたかったのです。
そこは 海の波の音が聞こえて
浜辺の向こうには 四角い箱のようなピンクの家がいくつも見えます。
おもしろい形をした三角みたいなのは
干し草の わらの山
畑で働く人たちは 今、大忙し!
みんな何をしているのでしょう。
大きなカマでたくさんの わらをかり取っていた
黒い帽子のおじさんは ほっとひと休み
ザッザッザッザッ…
かられたばかりの草をかき集めてすばやく束にしていく人たち
下を向いてて顔も見えません。
あっという間に 大きい束になってきた!
つみきのような三角や四角いかたちの 積みわらや村の家
そこで働く ブルターニュの人たち
ベルナールの畑の絵は、こんな絵になりました。
エミール・ベルナール
海辺の収穫 1891
Émile Bernard
Moisson au bord de la mer 1891
お読みいただきありがとうございました。
ベルナールは、ゴーギャンとの決別の後、1893年エジプトにも移住しそれ以降イタリア絵画のラファエロやプッサン、ベラスケスなどの昔の巨匠に触発され画風も変わっていきます。
この絵に登場する人物は顔もなく単純化されていますが、地面に這いつくばり厳しい作業をする農民たちが、ブルターニュの村の風景の優しさに救われるかのように描かれています。