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Siltech Royal Signature Network Crown for Hi-Fi audio Ethernet cable

記念すべき最初の投稿は表題のオーディオ用Ethernetケーブルのレビューです。

Outline

Siltechはオランダにあるオーディオケーブルメーカーです。

今回そのSiltechからストリーミングオーディオ用Ethernetケーブルが2種類発売されました。

1つはRoyalSignatureシリーズのNetwork Crown、もう1つはClassicシリーズのClassicNetworkです。

前者は "S8 mono X-tal Silver conductor"(単結晶銀導体)を使用し、後者は"Signature G9 silver-gold alloy"を使用しています。絶縁体にはデュポン社製のテフロンが使われています。

他メーカーが伝送速度を重視しているのに対して、Siltechでは伝送速度の不変性と、信号の完全性と正確性を重視しています。 伝送精度は、ケーブルの構造、導体、端子などに依存しています。

(伝送速度を比べてみるとCAT5E相当のケーブルより遅いです。笑)

価格についてはその国の代理店により異なるため、ここでは触れませんがだいたい10~30万円に収まる価格レンジになります。

Product appearance:

外側は黒のメッシュがかかっており、その内側にはメーカーカラーである青色のケーブルを確認することができます。

RJ45プラグにはTelegartnerのMFP8が使われています。これはインピーダンスマッチングが取れた業界最高峰のプラグとして認知されています。

プラグの片側にはSiltechのケーブルをすぐに分かる特徴的な銀色のスタビライザー(金属)がついています。

昨年よりSiltechのケーブルにはNFCタグを埋め込んだ人工革が付属します。これを専用のアプリを入れたNFCリーダーにかざすことで製品の登録や情報、保証の延長をすることができます。ケーブルの保証延長よりも偽造防止としての意味合いが強いように思えます。

Sound Impressions:

High quality and solid performance

このケーブルに交換して驚くのは、今まで使用してきたケーブルにはなかった大きな改善と変化です。これは特に音楽データが流れる間にこのケーブルを繋ぐと顕著に感じることができます。サウンドステージにより深い奥行き感を与え、そこにマイクロダイナミクスに優れた明確で豊かな情報を凝縮し配置します。


Great micro-dynamics and detail

よりダイナミックでコントラストの高く明確な音に変化します。今まで淡々と歌っていたボーカルに明確な緩急が付き、聴手の感情を揺さぶるような歌い方になります。コンプで潰れてしまったアニソンでもこの変化は顕著です。ボーカルはボーカルの持つダイナミクス、楽器は楽器の持つダイナミクスを描き分けがらな複雑なレイヤーを構成します。サウンドステージに展開されるマクロの情報に埋まっていたマイクロの情報を認知し、動的な変化にも機敏に対応した音楽体験ができます。


Realistic texture

上手く、綺麗に見せるような化粧は感じさせません。一切つくろうことなく丹誠な佇まいで表現されます。ファーストインプレッションでは少し地味と思うこともありましたが、聴き込んでいくうちにそのボーカルや楽器のもつ素のキャラクターに引き込まれます。それぞれの音が持つ意味を見通せるようになっていきます。ストリーミングオーディオにおいて最初の壁にぶち当たるのはこの質感表現だと思っています。各コンポーネントを繋ぐネットワークスイッチ、電源の次にEthernetケーブルは重要な要素です。


Accurate bass resolution

低音の情報はより細分化され、ボディ感とディテールがより豊かでクリアに表現されます。バスドラムやベースの位置情報も今まで以上にわかりやすくなります。細分化されると塊感が薄い音と思うかもしれませんが、広がる部分と密集する部分に分けられることで芯がありながらも充実した低音を感じることができます。ただし、中低音を分厚くしたような音を聴き慣れている人は、最初のうちは音が薄みに感じるかもしれません。前述の密集する部分とはもっと低い帯域を指します。低音の輪郭がはっきり、その像が正確に聴こえてくることで音楽自体に奥行きを感じられるようになります。

Score Evaluation:

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Summary:

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音質については3つ項目の平均を出しています。

価格についてはEthernetケーブルでは比較的高いレンジに入るので低めに設定しています。

使いやすさについては取り回しは悪くありませんが、使用するシステムによって認識しない、安定しないといった事象があったため低めに設定しています。なお、私のシステムでもDevialetに繋いだ際、認識せず使い物になりませんでした。メーカーの仕様にはEthernetのどのカテゴリに属するかなど詳細が書かれていませんが、音質優先の構造であることや安定性に難があることから、Ethernetの規格準拠しているかは怪しいと思います。購入する方はその点を踏まえて検討されたほうがよろしいかなと思います。

私の場合、その辺のリスクがあっても得られるサウンドパフォーマンスはEthernetケーブルというジャンルの中でもずば抜けて高いため最終的に2本購入し使っています。

使用した機器:
ネットワークケーブル:Siltech Royal Signature Network Crown +M12 to R45 conversion adapter
ネットワークケーブル:Telegartner MFP8 GOLD Audio LAN
ネットワークスイッチ:Telegartner M12 Switch Gold + Uptone JS-2 LPS
ストリーミングプレーヤー:exaSound PlayPoint for Roon Core
DACプリメインアンプ:Devialet Expert 220 Pro
スピーカー:Magico S1mk2




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