神さびて吉野の路の深けれど熊野の灘は常に湛えり

 憔悴王はずっとずっと引っ張られて160kmくらい伸びてしまった。4年くらいだったか前に天靖のすぐそばを通り過ぎて、それからずっと。
 古い皮でもないのに特に最近は張る力が強く、涼やかさから温かみへ切り替わる瞬間に立っている剣に少しでも触れてしまえばバッツリ切れてしまうかもしれない。私の中では混ぜた粘土のように微妙な色をしていて、それが湧き立って煙と水に分かれ、残った水が私の背中をせっつくような意志を感じる。

 東に全ての棒と松があり、そこで右に曲がると置かれた鍵は傘から玉へと名を変え、ゆっくりゆっくりと暖かくなっていく。ワープ装置を使うことは許されていなかった。実はこっそり使ったことがあるのだが、酷く芯まで刺されそうになったので(ワープで蜻蛉返りした)。厳しい歓迎だから歩かなくてはならないのだ。水にせっつかれ、水に引っ張られながら。おそらくその時には小さな氷になっているかもしれない。

 今日は顔の示唆からちょっと離れて、喜ばしくない赤と遍く重りとの抗争を眺めていた。眺められていたかもしれない。カルガモの親が配慮のない道を通るばかりだから腹が立って、跳ねた石を壁に打ち付けてみたがすぐに飽きてしまった。なんにもできん。

 キノtsら「やめとけ」
 はい「わたし」

 向こうに渡るには二通りあって、橋をかける方法と、向こうに飛んでから橋をかける方法があります。後者の弱点は、飛べない可能性があるということです。しかし、オバマも言っていたように多分できると思うので、冒険し終わったら橋をかけてみてもいいかなって思ってます。そうだといいな。