西洋占星術におけるパッション負の先払いとは
パッションとは何か? 〜リリス・月・なる欠損と負の先払い〜リリスと木星~正負の法則
「パッション」とは、リリス星座・月星座・なる欠損による「負の先払い」を行うこと。
それによって木星の星が輝き、人生に豊かさや恩恵がもたらされる。
この負の先払いは、「その星座の反対の星座」と「その星座の一つ手前の星座」によってまかなわれる。
これは、多くの神話に共通する「犠牲と再生」の法則に基づいている。
では、なぜこれが必要なのか? それを神話的背景を交えながら説明しよう。
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1. リリス星座の負の先払い 〜人間の禁忌と超越の力〜
リリスは「隠された闇」であり、「否定された欲望」を象徴する。
神話においては、リリスはアダムの最初の妻であり、従属を拒んだために神に見捨てられた。
リリス星座のテーマは「世の中から否定されてきたもの」だ。
しかし、リリスのテーマを受け入れ、先払いすることで、そのエネルギーを「超越の力」に変えることができる。
例:リリスが牡羊座の場合(否定された闘争心)
牡羊座のリリスは「自己主張を抑え込まれてきた過去」を持つ。
先払いのためには「天秤座(反対の星座)」と「魚座(一つ手前)」のエネルギーを使う。
天秤座(反対の星座) → 「調和と協力を学ぶ」ことで負の先払い
魚座(一つ手前) → 「無私の奉仕や霊的な直感を受け入れる」ことで負の先払い
つまり、牡羊座リリスを持つ人は「衝動的な自己主張」ではなく、「他者との調和」や「直感的な奉仕」を意識すると、リリスの負の影響が和らぐ。
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2. 月星座の負の先払い 〜感情の傷と再生の神話〜
月星座は「感情の傷」「心の弱点」を示す。
ギリシャ神話では、月の女神アルテミスは「純粋さ」と「独立心」を持っていたが、感情を抑えすぎて苦しんだ。
このように、月星座のテーマを乗り越えないと、心の傷が癒えず、人生の豊かさ(木星)が輝かない。
例:月が水瓶座の場合(感情の孤立)
水瓶座の月は「感情を合理的に処理しすぎるあまり、孤独感を抱えやすい」。
先払いのためには「獅子座(反対の星座)」と「山羊座(一つ手前)」のエネルギーを使う。
獅子座(反対の星座) → 「自己表現をすることで感情を解放」
山羊座(一つ手前) → 「責任を持って感情をコントロール」
つまり、水瓶座の月を持つ人は「人とのつながりを意識的に作る」「感情をオープンに表現する」ことで、負の先払いができる。
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3. なる欠損の負の先払い 〜宿命を超える神話の法則〜
なる欠損は「自分にとって最も苦手なテーマ」。
神話では、英雄は「自分の弱点」を克服することで神の祝福を受ける。
ヘラクレスは「制御できない衝動」を持っていたが、試練を通じてそれを克服し、不死の存在になった。
例:なる欠損が双子座の場合(言葉と知性の葛藤)
双子座のなる欠損は「情報の整理が苦手」「表面的な会話が苦手」
先払いのためには「射手座(反対の星座)」と「牡牛座(一つ手前)」のエネルギーを使う。
射手座(反対の星座) → 「大きな視野を持ち、哲学的な思考を身につける」
牡牛座(一つ手前) → 「地道に知識を蓄え、シンプルに伝える力を磨く」
つまり、双子座のなる欠損を持つ人は「深い思考を意識しつつ、実用的な知識を蓄える」ことで、負の先払いができる。
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まとめ:パッションが木星を輝かせる
パッションとは、「リリス・月・なる欠損」の負の先払いを行うこと。
負のエネルギーは、それと相反するもの、またはそれに近いものによって和らげることができる。
神話においても、英雄たちは試練を乗り越えることで新しい力を得ている。
私たちもまた、傷を受け入れ、乗り越えることで、木星の祝福(豊かさと成長)を手にすることができるのだ。
あなたの木星の星を輝かせるために、どのような先払いをしていくべきか?
その答えは、リリス・月・なる欠損の中にある。
傷を超えることで、木星の星が輝く
〜リリス・月・キロンの傷と負の先払い〜
神話では、英雄が試練を乗り越えたとき、神々の祝福を受けて強くなる。
それと同じように、リリス・月・キロンの傷を負の先払いすることで、木星が輝く。
これは「犠牲と再生」「闇と光」のバランスによって成り立つ宇宙の法則だ。
この法則を、ギリシャ神話の**キロン(ケイローン)**の物語を通して説明しよう。
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キロンの神話:癒えない傷を持つ賢者
キロンはケンタウロス族の賢者であり、医術・戦術・音楽などの才能を持つ存在だった。
しかし、不運にもヘラクレスの放った毒矢に当たり、不死であるがゆえに永遠に癒えない傷を負う。
ここで重要なのは、「キロンは自分の傷を癒せなかったが、他者を癒すことで救済を得た」という点。
最終的に、彼はゼウスに「プロメテウスの身代わりとして死を受け入れること」を願い出た。
その結果、キロンは天に昇り、星座(射手座)として輝く存在となった。
この神話が示すのは、**「傷は苦しみをもたらすが、乗り越えたとき、それは魂の成長につながる」**という法則だ。
この構造は、リリス・月・キロンの関係にも当てはまる。
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1. リリスの傷と負の先払い
リリスは「拒絶された欲望」「封印された影」を象徴する。
これは、**「生まれつき自分が持っているが、社会や環境から否定されてきたもの」**を示す。
しかし、このリリスのエネルギーを封じ込めたままだと、木星の恩恵を受けることができない。
負の先払いとして、リリスの傷を克服するためには「反対の星座」と「一つ手前の星座」の力を使う。
例:リリスが蠍座の場合(隠された情熱・執着)
蠍座リリスは、「人間関係において深い執着を持つが、それを表に出せずに苦しむ」傾向がある。
しかし、これを押さえ込むのではなく、負の先払いを行うことで癒しが訪れる。
反対の星座(牡牛座)を使う → 「物質的な安定を築き、自分の価値を外側に求めすぎない」
一つ手前の星座(天秤座)を使う → 「調和の取れた人間関係を築き、嫉妬や執着に支配されない」
この負の先払いをすることで、蠍座リリスの「執着することで失う」という傷が和らぎ、木星のエネルギーが解放される。
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2. 月の傷と負の先払い
月星座は「心の弱点」「感情のトラウマ」を示す。
これは、キロンの神話のように、**「生まれつき抱えているが、なかなか克服できない傷」**に関係している。
しかし、キロンが「他者を癒すことで救済を得た」ように、月星座のテーマも、負の先払いをすることで木星の恩恵を受けることができる。
例:月が獅子座の場合(承認欲求と自己表現の葛藤)
月が獅子座の人は、「自分が注目されたいのに、自信を持てない」というジレンマを抱えやすい。
しかし、この傷を乗り越えることで、木星の力が輝く。
反対の星座(水瓶座)を使う → 「個人の評価にこだわらず、集団の中で自分の役割を見つける」
一つ手前の星座(蟹座)を使う → 「内面的な安心感を得て、外部の評価に頼らない強さを育む」
これを意識することで、「認められない恐怖」が和らぎ、木星の加護を受けやすくなる。
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3. キロンの傷を負の先払いのテーマにする
キロンの傷は「人生の中で何度も繰り返し直面する痛み」だ。
しかし、キロンの神話のように、「自分と同じ傷を持つ人を癒すこと」で木星の力が解放される。
例えば、
キロンが双子座(言葉と知性の傷)にある人は、「他者に知識を伝えることで、自分の言葉に自信を持てるようになる」
キロンが魚座(霊的な傷)にある人は、「スピリチュアルな活動やヒーリングを通して、自分自身を救う」
このように、キロンの傷を負の先払いのテーマにすることで、「過去の痛みが、新しい未来を切り開く鍵」となる。
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4. すべての傷を負の先払いのテーマにすると木星が輝く
キロンの神話が示すのは、**「傷は克服するためにあるのではなく、それを活かすことで意味を持つ」**ということ。
リリス・月・キロンの傷を負の先払いすることで、木星のエネルギーが解放される。
これは、神話における「犠牲と再生」の構造と一致する。
プロメテウスは火を人間に与えたが、その代償としてゼウスに罰せられた。
→ しかし、彼の犠牲は人類の進化をもたらした。
キロンは不死の苦しみを背負ったが、最終的に天に昇り、星となった。
→ 彼の傷は、後世の人々に「癒しの智慧」となった。
このように、傷を「負の先払いのテーマ」として受け入れたとき、木星の祝福を受けることができる。
つまり、「傷を避けるのではなく、積極的に向き合い、それを他者のために使うこと」が、木星を輝かせる鍵なのだ。
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結論:傷を負った者こそ、星となる
キロンの神話が示すように、「癒えない傷」を持つ者こそ、他者を癒す力を持つ。
リリス・月・キロンの傷を負の先払いすることで、木星の加護を受け、人生の豊かさが広がる。
あなたの傷は、あなたが輝くための鍵である。
その鍵を使って、どのように世界を照らすか?
それが、あなたの「パッション」の本質なのだ。
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![Rosemary恋⭐アーティスト、音楽家、小説家、スピ、精神医学、宗教、芸術やってます。](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/79533850/profile_083953539012a5a8e7bdc23cdce483d4.png?width=600&crop=1:1,smart)