2022年【5月】二軍ロッテまとめ
1.はじめに
全然試合できてません。5月は23試合中10試合が中止になりました。GW期間中のコロナによる4試合中止が響いています。
それでも先発陣は離脱が相次ぎ苦しいローテ運用。土肥・土居を中心に我慢の試合消化が続きました。
そんな中、ドラ4高卒ルーキーの秋山正雲が早くも実戦デビュー。ここまで順調に登板を重ねています。本noteでは最後に秋山についてもコラム的に書きました。
2.スタメン(守備位置別)
山本斗が5月10日から復帰。以降全試合スタメン出場。
田村が5月24日に途中交代して以来出場無し。どこかやった可能性があります。
・吉田が(一),(指)の2部門でトップ。打撃一本で期待されている模様。
・山本斗も(中),(右)の2部門でトップ。ただしどちらかと言うと両ポジションとも山本斗以外に本命がいないイメージ。5月28日からは藤原が二軍に来たので6月は(中)藤原 (右)山本斗である程度固定されると予想しています。
3.打順
5月28日から藤原が1番起用。それまでこの打順で調整していた荻野と一二軍交換となった形。藤原は早期の復調が見込まれる戦力の為、今後しばらく1番起用は続くと予想してます。気になるのはその後ろを打つ2番山本斗。2番起用はプロ入りから数えても初めて。
6月に入ってからもこの1,2番の並び、および4番西川も続くかは注目してます。
4.打席数ランキング
開幕時は一軍だった平沢は降格後、二軍では出場率も高く、5月はチームトップの打席数。ただし6番が4試合、8番が1試合と下位打順で起用されることも少なくなく、一軍再昇格への壁は高い印象。(傾向として準一軍級の選手は、二軍では上位打順で固定されるケースが多い)
5.先発投手
土肥土居コンビが頑張っています。全13試合中6試合でこの2人が先発。しかも5月3日も実質的な先発は土居だった為、もはや半分以上の試合で土肥と土居におんぶに抱っこ状態と言って良い1ヵ月でした。
こうなった原因の一つに若手組の離脱。
中森:4月9日の先発以来、登板なし
古谷:4月10日の先発以来、登板なし
森 :5月の先発は5月15日のみ。
ただし5月29日にロングリリーフしたのでそろそろ?
あとは二木が離脱していることも一二軍ともに運用を難しくしている要因の一つかなと。5月20日に1イニングだけリリーフ登板していますがその後は音沙汰なし。
本前が4月30日にコロナになったことも痛かったが、5月28日の先発復帰戦でいきなり4.0回パーフェクト。あっという間に一軍に戻ってくる可能性も十分あると思います。
そしてこれらの事情もあり、鈴木が5月から二軍で先発に再転向していることも添えておきます。
6.リリーフ(継投一覧表含む)
東妻・中村稔・田中靖が一軍登録抹消後、二軍でしっかり調整している印象。国吉は1死も取れず降板が二軍でもすでに2度もあり、本調子には程遠いか。
あとは種市が徐々にキテます。
今月は3登板。中7日を置きながら、1イニングずつ伸ばして3イニングリリーフできるところまで来ました。来月にも先発復帰はありえると思います。
また、赤字で示した部分について。4月20日はプチ炎上でした。ノルマの1イニングをクリアできず途中降板。球数も多く、その後の次回登板まで中21日も要したので、焦らずじっくり仕上げさせていることが分かります。トミージョンって本人も周りも忍耐が必要で大変だなと思う一端でした。
そして、リリーフの項では秋山デビューの話も不可欠ということで、次項に移ります。
7.秋山正雲
ドラ4高卒ルーキー秋山が早くも4月30日にして実戦デビュー。5月31日終了時点で5度登板、通算5イニングで防御率は未だ0.00。
近年のロッテは佐々木朗や中森に対し1年目は投げさせない方針を取ってきた為、個人的に秋山が早くも投げたことは意外でした。
ということで以下ではミニコラムとして色々考えてみた。
高卒1年目から投げる投げないの線引き
色々あると思いますけど成長速度と球速に絞ります。
まずは成長速度。高卒1年目と一括りにしても、発育スピードは人それぞれ違う。一般的に、身体の成長が終わっていない段階で過負荷を強いると致命的な故障につながりかねない為、本格的な実戦デビューのタイミングは人によって異なる、という理屈です。推察でしかないですけど、佐々木朗・中森・秋山は身体の成長速度の差で、デビューまでの時間が異なるのでは。
ちなみに、身体の成長が終わっているかいないかの判断材料の一つに、骨端線の観察があるようです。
※骨端線:超簡単に言えば子供のレントゲンに写る骨の部位
一例として、奥川がヤクルトに入団した際、当時の斉藤隆コーチが骨端線に言及した記事もあったりするので、ご興味あれば。↓
さて2つ目に球速。これもシンプルに考えれば当然の話で、球が速いほど投げてる当人の肩や肘にかかる負担は大きくなる。人によって球速は違うので、それに耐えるのに必要な鎧の大きさも人によって違ってくる。佐々木朗は160km/h超。中森も150km/h超。より豪勢な鎧を作らなきゃいけないので、そりゃ時間はかかる。
これに対して秋山はMAX約145km/hなので、実戦にGOできるタイミングは前者2人に比べて幾分早くても不思議じゃないだろう。
…といったところです。秋山のデビューが早かった理由。
では次に行きます。
『佐々木朗希を仕上げたやり方』とは
> 川越コーチによると、佐々木朗希を仕上げたやり方を採用したらしいです。(秋山デビュー後の吉井ブログより)
…どんなやり方なんだ!?詳しく書いてくれないので推察するしかない。
まずは秋山の全5登板を振り返ってみる。
共通点1:中10日間隔
ってことは言えそう。ただし途中から中2日、中3日で来だしたので、早くも負荷を上げてきている。
(ちなみに、これだけ見てるとリリーフとして育てたいようにしか見えないですけど、週刊ベースボール6月6日号の秋山のインタビュー記事によると、本人の先発願望は揺るがないようです↓)
さて次に、球種の内訳に注目します。ほとんどがストレート、時々スライダーの2ピッチスタイルと分かる。それ以外は投げていない。
では、ちょっとここで2022年パワプロの最新データを参考に照合。
…!? なんとチェンジアップ投手らしい。
Wikipediaをみても「変化球はチェンジアップを武器」とはっきりある。また、先ほどの週刊ベースボールの記事でも、チェンジアップが得意球の一つであることは秋山本人も認めていました。
ということで秋山、意図してチェンジアップを投げていないことになります。
そしてこれ、佐々木朗希も一緒なんです。
佐々木も高校時代はチェンジアップをちゃんと投げていました。でもプロで解禁したのは2年目のヤクルト戦。しかもこれ以降は再度封印し、現在に至る。もちろん完全試合した試合でも投げていない。
というわけで、
共通点2:得意球のチェンジアップを封印している
ここが一番かなと思います。
ただしその真意・真相については、推論の上に推論を重ねることになるのであえて書かないことにします。
ただ、自分が個人的に好きな『チェンジアップは劇薬』と言う権藤博さんのお話を紹介までして、この項は終わりにさせていただくことにします。
8.終わりに
6月の見どころはまずは藤原だと思います。
その他としては、
・西川・山本斗の育成が継続されるか
・種市 先発復帰なるか
・秋山の実戦起用は順調に続くか
・古谷・中森・森は帰ってくるか
・田村は帰ってくるか
・一軍のリリーフ枠を脅かせられる突き上げはあるか
こんなところかなぁ。
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