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2022年【3月】二軍ロッテまとめ

1. はじめに

二軍も開幕後たったの数試合ですが、チーム運営的に早くも昨年との違いは随所に見えてきているように感じます。
本noteは途中までは意図的に淡々としたデータの羅列としています。詳細な部分はご自由に考察を楽しんでいただければと思います。
6.項および7.項ではわりと長めに考察を書きました。とくに7.項では二軍のセンター起用を起点に、一軍を含めたチーム戦略にまで展開してます。

2. スタメン (守備位置別)

3月 スタメンポジション
スタメンポジション別統計

3. 打順

3月 スタメン打順
スタメン打順別統計

1番に池田と西巻を多く起用していることに関しては、7.項の考察でもう少し触れます。

4. 打席数ランキング

3月打席数ランキング

5. 先発投手

3月先発投手 成績一覧

※23日, 27日は先発候補の二木と佐藤奨が3イニング以上リリーフで投げたので、例外ながらこの一覧の中にも記載しました。

3月 先発のみの投球回ランキング

※こちらは23日の二木と27日の佐藤奨は含まず。いち指標としてご参考ください。

6. リリーフ(一部考察)

3月 投手継投一覧(赤色は先発および準先発)
3月 リリーフのみの登板数ランキング

さて。ここからは考察をつらつらと。
まずはオフシーズンから自分が心配していた「フローレスとか大嶺とかクビにして二軍の試合回せるの?」って件についてです。

まず経緯からおさらいすると、ロッテは昨オフ、二軍でリリーフ陣が投げた総イニング数409イニング中、40%超となる165イニングを食った投手陣との契約を更新しなかった(過去note『第3章 ロッテ選手編成 投手編』5.項参照)。
これに対してドラフトで補強した新人投手は5人中3人が高卒。近年の傾向からして彼ら3人が1年目からこのイニングを穴埋めするとは考えにくい。ではどのようにして今シーズンの二軍公式戦をゲームメイクしていくのか。その答えの1つが、先発投手陣のみで継投する試合を増やすことにあるのかも。
昨シーズンの二軍公式戦、コールドゲームを除けば、3イニング以上投げた投手のみの継投で組み立てた試合は9月1日(石川5回 フローレス3回)の1試合のみだった(はず)。しかもこの試合は石川が一軍復帰前で優先的に機会を与えられたイレギュラー的な運用だったと言えそうで、年間通じて先発級投手の継投でゲームを終わらせる采配はほぼ皆無だった。
ところが今シーズンは開幕後わずか9試合だけで早くも2度もその実績が生まれている。
という感想でした。まだn数の少ない事象なのでひとまずはこの辺にしておきます。ただそれだけ今年は先発投手がいるってのはある。

7. 【考察】センター起用

といってもセンターの話より、そこから派生する話の方が長いです。
まず、二軍センターのスタメン出場選手は西川 菅野 ペラルタ、さらに谷川も数回途中出場。いずれもこれまでにあまり見られない起用だった。
結論から言ってしまうとその真相は、単に良いセンターが二軍にいないというだけだと思う。
ただしこれは悪いことでもない。藤原 和田といった次世代まで任せられそうな層がもう一軍である程度活躍できているので、極端に言ってしまえば今のロッテにとって二軍のセンターはやることのないポジションとなる。
ではここから先は「なぜ外野手だけが二軍で足りていないのか?」を深堀りするので、すみませんが西川とか谷川とかへの言及に期待されていた方、以下ではもう一切出てきません。

〜考察の流れ〜
二軍に良いセンターがいない理由
       ↓
 藤原も和田も一軍に行ってしまっているから
       ↓
ではなぜ二人とも一軍に必要とされるのか
       ↓
足のスペシャリストだから
       ↓
ではなぜ外野手「だけ」が二軍に足りてないのか

近年の一軍ロッテは、終盤の接戦で積極的に代走を起用し、足を絡めてまさに『この1点をつかみ取る』野球をしている。とくにマーティンやファースト, DH(レアード 山口 etc.)といった足の速くない主力を考えるとチーム戦術的に代走要因は3枚欲しい。

ここで見えてくるのは、足の速い内野手が不足しているという問題点。これが今回のnoteの主題でした。
ここからは井口マリーンズのチーム作りの構想にまで踏み込んだ話になります。近年は打力型で内野手(松田 茶谷 西巻 池田 etc.)を集める傾向にあり、走力面のカバーは他のポジションに頼りがちになる。小川はここには当てはまらないが、現状として走力も守備力も十分に一軍級かと言われるとまだ物足りない(ただし序列的には3枚目の代走として開幕一軍にはなったが)。
また、ロッテは内外野のユーティリティプレーヤー(以下、UT)を真剣に育成・起用する傾向も低かった(他球団で言うと杉谷 牧原 福田周平 外崎あたりのイメージ)。以上のようなチーム作りをしてきた結果、現在二軍ではセンターだけが足らない状況になり、適性に疑問符のある選手たちに現在任されているのだと思う。

ただし光明もある。3点紹介したい。
(1)池田の走力強化
練習試合から継続して1番起用が多いが、目的は打席数の確保だけではないと見る。3月28日には1番出場で2盗塁。走力面での成績は今後も注目が必要かも。

(2)西巻も1番起用&外野も
西巻は契約更改時に走ることをテーマに掲げていた。上記のアンバランスなチーム編成の現状を認識しての発言だったのかもしれない。

1番を任されるのはこの点への期待とも取れる。また3月28日にはレフトも守った。昨シーズンは公式戦で途中出場も含め外野を守ることは一度も無かった為、今年はUT育成の方針もあるのかもしれない。

(3)福田秀が打撃好調
現在、DHや代打での二軍出場が続いている。本人の肩の調子を加味してのことでもあるだろうが、一軍状況から見ても外野は足りているので、福田秀にはひとまず打力を求めるだけで十分と言えそう。ただし特筆すべき点として、福田秀には走力もある。つまり代走不要なDHになれるという立派な個性を持っている。これにより代走要員を2枚にしてベンチ野手の選択肢に幅を持たせることもできる。
(余談:もっと言ってしまえば、開幕カードでの佐藤都ファースト起用も走力も評価してのことで、楽天の新人捕手安田に揺さぶりをかける為だったのではないだろうか。3月29日のソフトバンク戦でも9回裏にサヨナラのランナーとして出塁した際に代走が出なかったのも、走力を評価している一端と取れる。)
福田秀に関しては一軍昇格となる場合、代わりに誰を落とすのかも監督のセンスが出るところなので、今後面白い部分かとは思います。

8. おわりに

疲れました。来月こそは結果の羅列で終わるかも。一応今年も毎月更新することを第一の目標とします。

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