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ロッタのおはなしvol.9「うつわのこと~和の器のサイズについて~」

器を選ぶ時の大きなポイントの1つにサイズ感があると思います。
もちろん、一目惚れする時、どうしても手放せなくなる時などは、「サイズ度外視」ということもありますが、多くの場合は使う状況や用途を考えてお選びになることと思います。

使う方の暮らしに沿った器は、自然と手が伸びるので使う出番が多くなります。逆に、「可愛いけど、、好きだけど、、なぜか使いにくい。」と感じる器はついつい棚の奥のほうへ。。。ということになってしまうと思います。

せっかく気に入ってお選びいただいた器が、なるべく奥のほうへ行かないように。サイズのお話が、器をお選び頂く時の参考になると嬉しいです。

「寸」とは?

お客様から「5寸と書いてありますが何に使うんですか?」「7寸は大きすぎるんでしょうか?」というようなご質問を頂くことがあります。
もちろんご家庭でお使いになるのなら、「自由に楽しく好きなように♩」が大前提ですが、最適なサイズの器があると毎日の食事の時間はより楽しい時間になると思います。

和の器には「寸」という普段あまり使うことのない大きさ(長さ)の単位を表記させて頂いているので、大きさがイメージしづらい方もいらっしゃると思いますが、覚えて頂きたいのは1寸は約3cmということだけです。
3寸は約9cm、4寸は約12cm、5寸は約15cm、、、というように掛け算をするだけなので簡単です。

↓左から7寸、6寸、5寸、4寸の順。

↓上から4寸、5寸、6寸、7寸の順。

  

それぞれのサイズの用途

3寸(約9cm)は手のひらに乗るくらいのサイズなので、豆皿と呼ばれることが多いです。豆皿をたくさん並べていろんな種類の副菜やご飯のお供を少しづつのせてみるのも楽しいです。もちろんお醤油やタレを入れたり、塩や薬味をのせたり。小さくても毎日の食卓に欠かせない存在です。

↓上中剛司さんの3寸皿

4寸(約12cm)は一人分の副菜やお漬物、果物や小さいお菓子、小さめの取り皿にもオススメです。オニギリ1個のせても可愛いですし、前日に少し残ってしまったおかずも4寸皿にのせると印象が変わって新鮮な気持ちになれます。

↓森本芳弘さん、西端春奈さん、仲里香織さんの4寸皿

5寸(約15cm)はとても使いやすいサイズなので、沢山お持ちの方も多いと思います。取り皿としてはもちろん、ケーキやドーナツ、パンやタコ焼きなどなど幅広い用途でお使いいただける、とても便利なサイズです。同じデザインで色違いで揃えるのも楽しいです。

↓雅峰窯さんの5寸皿

6寸(約18cm)は一人分の主菜に使いやすいサイズです。深さやリム(ふち)のサイズにもよりますが、朝昼晩いろいろなお料理にお使い頂けます。何人かで取り分ける副菜や、オヤツをのせるのも良いと思います。

↓坂本工窯、太田哲三窯の6寸皿

7寸(約21cm)はメインのお料理にオススメです。何人かで取り分けるお料理にもお使い頂けますし、パスタやカレーなどにも便利なサイズなので、ご家族分あると便利です。

↓仲里香織さんの7寸皿

8寸(約24cm)も7寸同様にメインのお料理にお使いいただけます。パスタやカレーもたくさん召し上がる方は8寸が使いやすいです。何人かで取り分けるおかずや、ボリュームのあるサラダも8寸皿に盛りつけると、より華やかな印象になります。また、ご飯やパン、サラダ、主菜、副菜を全部のせるワンプレートにも適しています。器に程よく余白が出て綺麗に盛り付けることが出来ます。

↓左:市野健太さん、中:坂本工窯、右:圭秀窯の8寸皿

8寸より大きいサイズは大人数でのお食事や、特別な日に使いたくなります。
迫力のある尺皿(約30cm)は使わずに飾るのもステキですね。
存在感のある器は、空間の雰囲気をステキに演出してくれます。

並べ方や見え方いろいろ

↓お1人分の食事に。
メインに6寸皿を。副菜に4寸皿を。

↓お2人分の食卓に。
7寸皿をメインプレートに。
片方におかず。片方にサラダのイメージで。
取り皿には4寸皿を。

ほぼ同じサイズでも丸と四角だと四角の方が大きく見えます。
↓圭秀窯さんの6寸皿とtanbastyleの18㎝プレート

深さのある器と、平らな器では同じサイズでも印象や用途が異なります。
↓和田山真央さんの同じサイズで深さの違う器

料理に対して器のサイズが小さすぎると、せっかくのお料理が山盛りで雑な印象になってしまったり、逆に器のサイズが大きすぎると寂しい印象になってしまったり。同じお料理やオヤツでも器のサイズが変わると大きく印象が変わって面白いです。

是非ライフスタイルに合った器で楽しい食事やオヤツの時間をお過ごしくださいね。

器のサイズのお話でした。




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