別れと復縁の先にあるもの
あの人と私は、何度か別れと復縁を繰り返して来た。
いつだって私から、もう無理だと伝えて来た。
心が折れた、と書いた事で終わりを迎えた事もあった。
私が時々口にするネガティブな発言で、あの人が不機嫌になる事もよくあった。
「何だかんだ言って、あなたは結局別れたいんだろうなと思う」と言われて別れたのが、一番新しい別れのタイミングだった。
一昨年の年末、私達は簡単にラインで終わった。
その後、あの人からは忘れた頃に業務連絡のようなラインが来る事はあったが、私はいずれも既読スルーをした。
何度も復縁を経験して来たけれど、今回はもう2度と会わないと覚悟を決めていたから、私の心はラインでは動かなかった。
1年半ほど、私はあの人のいない日常を過ごしていた。
時に思い出す事はあっても、復縁したいとは思わず、穏やかな日々に感謝をしていた。
そんなある日、あの人からラインが来た。業務連絡ではなく、まだ未練があるかのような文面がそこにはあった。
あの人との時間が再び動き始めたのだ。
別れと復縁の先にあるもの、それは 不確かな未来。それしかない。
あの人と私の間にあるものは、目に見えない愛情と、それに付属する無責任な言葉だけな気がする。
不確かな未来を、確かなものにする勇気も持ち合わせていない、お互いに現実から逃げている2人なのかもしれない。