話が長い人
当社の社長を初め、話が長い人の共通点として「話が長いことを自覚していない」ことがあります。そういう人に限り「セミナー講師」とか「コンサル」などをやりたがるために困ったものだなと思っています。
話が長くても、常に惹きつけるような話をし飽きさせない人も中にはいるでしょうが、経験上、99%以上のケースでは聞いていることが苦痛であり、チャイムを「チーン」と鳴らして強制終了させたくなります。口下手で言葉足らずの人よりも、こちらのほうが問題だと思っています。
実は面接のNG理由で、それなりに多いのがこれです。ですので、面談時に気付いたときには、面接前には必ず本人に指摘し、短い言葉で話すことを意識させます。全ての答えを15秒から30秒で答えられるようにしてくださいと伝えるようにしています。その数字には根拠はないですが、例えばTwitterで144字にまとめて、発信しようとしたら、それなりに整理が必要になります。それができるように事前準備をしてもらうのです。
話の長い人の共通点として、よく聞いていると頭の中で整理されていないことがあります。その場の思い付きで話を継ぎ足したり、知識をひけらかそうとしたり、難しい言葉を使おうとしたり、最初から結論を考えずに1から説明しようとしたりするのです。
なので話が堂々巡りになったり、始まりと終わりが全く異なる話になったり、非論理的になったりするので、聞いている方が苦痛になるのです。
最近、ある候補者の方から、この件で相談がありました。物事を順序だてて話すのが苦手で、毎回書類が通るが、面接でNGになってしまうと。
その方は確かに経理では部長クラスで、現場で自ら手を動かして、部下も10人近くいらっしゃる優秀な方です。でも、確かに口はうまくなく、話もまわりくどく長い方でした。ですが、そのプライドを捨てて、弱みを正直にさらけ出して頂いたので、こちらも真剣に考えました。
答えた内容は
一言で結論を先に言い、Becauseもしくはthatで繋いで締めて、例えばで繋いでみてください。
「私は○○だと思います、なぜなら××です。例えば・・・」
「私は△△を重要視してました。具体的には■■することや◇◇することです。例えば・・・」
その下に聞かれそうな想定問答を1-2個記載しました。
これについては、外国人とのやり取りで学んだことです。英文メールの構成はこんな感じではないでしょうか。日本人でも無ければ、皮肉や行間を読ませるということは通じませんし、ごちゃごちゃと書いても伝わりません。シンプルに結論を書いて、理由説明するのが一番伝わります。面接も同じです。
結論を先に言うことで、何が言いたいのか明確になるし、自分の頭も整理されます。そして「なぜなら」「具体的には~です」を締めてしまい、説明をすれば、多少まとまらなくても、それなりに通じるものです。
実際にその方は1次面接までは通りました。役員面接ではダメでしたが、大きな手ごたえは掴んでくれたようです。
自分の話の長さやまとまりのなさを自覚したり、指摘された時は是非、実践してみてください。