ガリシアの巡礼路を歩く。|①オ・セブレイロ〜ポイオ峠
こんにちは。ロス・カミーノスです。
ついにこの企画が実現しました。
熊野古道との比較も兼ねて、サンティアゴ巡礼路の主要な道〝フランス人の道〟のうち、和歌山との関係が深いガリシア州にある道(約150km)を歩いてみることにしました。
トップの写真はガリシア州の入り口にあるモニュメント。
巡礼の様子を写真とともに紹介していきますので、皆さんに巡礼路の雰囲気を味わっていただけると幸いです。
■ 巡礼のはじまり
マドリードから夜行バスに揺られること約5時間。幹線道路沿いの街、ぺドラフィータ・ド・セブレイロに到着しました。
午前6時のガリシアはまだ真っ暗。
同じバスに乗っていたスペイン人に、ここから〝フランス人の道〟沿いの村、オ・セブレイロまでのバスがあると教えてもらいました。
極寒の中、村まで歩くことを覚悟していたので、とても助かりました。
■ オ・セブレイロ
サンティアゴ巡礼路の主要なルートである「フランス人の道」は、セブレイロ峠を越えてガリシア州に入ります。峠の頂上にあるオ・セブレイロには、紀元前3世紀にケルト人が住んでいたという記録があります。
植物で作った屋根が特徴的な、ケルト風の建物もいくつかありました。
現在は50人ほどが暮らす小さな村ですが、巡礼者向けの施設が充実しており、訪れた日も多くの巡礼者が集まっていました。
寒さに耐えかねてバルに入ると、テレビで東京オリンピックのニュースが流れていました。
■ リニャレス
オ・セブレイロから3kmほど峠を下ると、幹線道路沿いの小さな村、リニャレスに着きます。
この村にあるサント・エステボ教会は、セブレイロ伝統の亜麻(リネンの原料)栽培で有名です。
〝フランス人の道〟沿いにはこうした石造りの古い教会がいくつもあるんです。
まだ朝が早かったので、村は静まりかえっていました。
■ サン・ロケ峠
リニャレスから再び坂道を登っていくと、標高1270mのサン・ロケ峠に着きます。
ここには帽子を押さえた巡礼者の像があり、写真スポットとして人気です。
標高が高いので、昔から風が強い場所だったんでしょうね。
なかなかすっきりしない天気でしたが、少し晴れ間が見えてきました。
■ オスピタル・デ・コンデサ
しばらく歩くと、オスピタル・デ・コンデサの村に到着。
お腹が空いてきたので、このあたりで朝ごはんを食べることにしました。
パンにトマトとオリーブオイル(お好みで塩)をかける「パン・コン・トマテ」がスペインの一般的な朝食なんですが、自分でトマトを切って乗せるパターンは初めてでした...
お店のおばちゃんがとても親切で、たくさんの巡礼者達を送り出していました。
■ パドルネロ
お腹も満たされたところで、オスピタル・デ・コンデサを後にし、先に進みます。
約2km歩くと、パドルネロの村につきました。
ここはサン・ショアン教会と数軒の家があるだけのとても小さな村です。
石造りの素敵な教会ですが、残念ながら中に入ることはできませんでした。
■ ポイオ峠
パドルネロの村からすぐの急坂を登ると、ポイオ峠があります。
頂上のバルで大きな犬と戯れながらカフェ・コン・レチェを飲んでいると、ここにきてかなり霧が深くなり、しばらくすると強い雨が降ってきました。
防水のパーカーとリュックカバーでなんとかしのぎ、雨の中を突き進んでいきます。
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果たして悪天候の中、はじめての巡礼はどうなってしまうのか。
パート②に続きます。
【今回のルート】
区間:オ・セブレイロ〜ポイオ峠
距離:約8.5km
所要時間:約3時間30分(休憩含む)
サンティアゴ・デ・コンポステーラまで:あと144.3km