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愛するIrmaへ愛を込めて

コペンハーゲンのアイコン的スーパー、Irmaが2023年3月末で閉店するという突然のニュース。

衝撃的すぎる。なんせ、今年で創業137年になる老舗中の老舗。
良品質の商品が手に入るので、安心して買い物ができるスーパーだったのに。

Irmaの品質は個人的にはとても信頼していて、添加物や産地など、安心できるものが多い。もちろんジャンクなチップスも売っているし、食べるけど、全体的にはちゃんと中身が選ばれて棚に並べられているな、という印象。

個人的にIrmaに信頼を置いていたアイテムは、卵・牛乳・バナナ。

Irmaはもともと町の卵屋さんとして始まったので、卵の品質はとても良いと思う。ブロイラーの卵の取り扱いをいち早くやめたのもIrma。1994年のことだそう。

牛乳は、Thiseという銘柄が美味しく、こちらもIrmaで買っている。同系列のSuper Brugsenというスーパーでも買えるのだけど、Irmaの方が種類が豊富なので。また、IrmaのPB商品の牛乳も、実は同じThise系列のファームから来ているらしい。

バナナも系列スーパーで同じ有機バナナが買えるのだけど、Irmaの方が品質管理がいいと思う。いろんなスーパーでバナナを試してみたが、Irma(またはCoop)のは酸味・甘味のバランスがちょうど良く(甘すぎず味も濃い)、食感もねっとりしすぎず自分好み。

そして、店員さんも品がいい。
ちゃんと面接して採用されているな、という人が多く、全体的に物腰の柔らかい人が多い印象だった。常連さんと世間話をしたり、私がよく立ち寄る店舗は荷物預かり所(?)として機能していた。

中には勤続〇〇年というおじいちゃんおばあちゃんスタッフもいるようで、たまにIrmaのインスタに取り上げられていたり。

そうやって丁寧にやっている分、品物のお値段もお高くなってしまうんですね。ここ数年続く不景気と価格高騰で、取り返せないほどの赤字に陥ってしまったらしい。

閉店は3月末と伝えられているが、買い物時に小耳に挟んだ情報によると、お店によって閉店時期が違うよう。3月末はいちおうの目処ということで、早く閉まるところもあれば、4〜5月まで少し長引くところもあるよう。

閉店後はCoop系列の別の店舗になるか、そのまま閉店かのどちらか。

とはいえこのニュース、コペンハーゲンっ子以外には、あまり関心が無いようで。

ニュースのコメントを見ると
「騒いでいるのはシェラン人だけ」(デンマークは大きくシェラン島、フュン島、ユラン半島の地域に分かれ、Irma店舗があるのはシェランだけ)
「フュンっ子には関係ない」
「不景気だからしょうがない。いちスーパーに騒ぎすぎ」
などなど。

デンマーク全体で見ると確かにコペンハーゲン周辺だけの大ニュースなのかも、と思わされた。

ただ、この閉店騒動で、Irmaグッズ買い占め輩が静かに動いている模様。
この間まで棚にあったエコバッグやキッチンクロス、今まで売れ残っていた過去のグッズも、あっという間に消え、中古販売サイトを見ると転売祭り。。

愛していただけに、悲しいとしか言いようがない。

自分とIrmaバッグの出会いは2005年。現地で買った青のバッグ。使い倒して今では色褪せてクタクタ。2枚目買っておけばよかった。

そこから今までバッグやグッズ、昔のノベルティなどを集めてきたけど、まさかこんなことになるとは。当たり前なんてこの世にはなくて、変化は突然やってくる、というのは分かっているし、一部地域だけのことだとしても、やっぱりIrmaをなくしちゃダメでしょ。。

とはいえ日本の皆さん、Irmaロゴの版権は日本の会社が持っているという噂なので、これからも日本ではIrmaグッズが買えるのかも。

系列スーパーに吸収されて様変わりしても、せめてIrma精神は生き続けてほしい。または、心あるコペンハーゲンっ子のお金持ちが再生させてくれることが1番の願いです。

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