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令和5年 YouTubeにおけるラウドネスノーマライゼーションの傾向と対策

YouTubeにラウドネスノーマライゼーションってやつあるじゃないですか。
YouTubeに限らずあるんですけど、分かりやすいように今回はYouTubeに限った話をしましょう。

なんかそのノーマライゼーションって結局なんなんwって思ったので、ちょっと調べてみました。


基本日記なんですけど、今回は文字量が多いので、目次つけときます。



YouTubeに上げられている楽曲のノーマライズ具合を調べる


いろんな動画をサーフィンして見るときに、急に音デカくなったらビビるから、音量を一定にするっていうアレ。

ラウドネス値が規定の数字、YouTubeだと-14LUFS Integratedを上回ると音圧が下げられて、アップロードした音源より音が小さく聴こえるようになっちゃうっていうアレ。


YouTubeでどれだけ下げられてるかってPCだと確認できるんですけど、ヒットチャートに上がるような曲をちょっと確認してみよう。


この令和の時代に海苔型波形によって業界を揺るがしているでおなじみ、YOASOBIの楽曲から、『アイドル』を見てみると、こんな感じ。

Volume / Normalized
100% / 43% (content loudness 7.3dB)

YOASOBI「アイドル」 Official Music Video

100%のボリュームに対して、43%まで下げられてる。

ビビりました。


じゃあAdoとコラボしたルセラはどうよ。

Volume / Normalized
100% / 46% (content loudness 6.7dB)

LE SSERAFIM (르세라핌) 'UNFORGIVEN (feat. Nile Rodgers, Ado) -Japanese ver.-' OFFICIAL M/V

こちらも46%と半分以下。


待て待て、ではロック系行こう。

Volume / Normalized
100% / 36% (content loudness 9.0dB)

Make It Out Alive / ONE OK ROCK

メタル

Volume / Normalized
100% / 35% (content loudness 9.2dB)

【花冷え。】 - お先に失礼します。 (Pardon Me, I Have To Go Now) - Music Video 【HANABIE.】


ではアニソンから。

Volume / Normalized
100% / 46% (content loudness 6.8dB)

MAN WITH A MISSION×milet「絆ノ奇跡」Music Video

Volume / Normalized
100% / 36% (content loudness 8.8dB)

10-FEET – 第ゼロ感(映画『THE FIRST SLAM DUNK』エンディング主題歌)


え~、じゃあUSAからも見てみよう

Volume / Normalized
100% / 46% (content loudness 6.7dB)

Lost [Official Music Video] - Linkin Park

じゃあTHE LAST ROCK STARSは…

Volume / Normalized
100% / 84% (content loudness 1.5dB)

THE LAST ROCKSTARS (Paris Mix)Full Ver. finally out! 1st Single available.YOSHIKI HYDE SUGIZO MIYAVI

おお、やっと基準に沿ってそうなの出てきた。


調査結果


え、まって、もしかしてラウドネスノーマライゼーションってあんま気にしない感じ?
ダイナミクスが失われるから絶対-14LUFSに合わせようね!!っていう話じゃないんだね。勘違いしてました。

楽曲ジャンルに合わせてリミッティングするし、ラウドネスは全然-14LUFSを超えていい?
いや、というよりYouTubeでのノーマライズを特段気にしていないという方が表現的に合っているのか。


今回調査した感じ、結構普通に-8~-6LUFSあたりに設定されてそうだなと思いました。
音圧戦争が終わりを告げることはないんだね、パトラッシュ。

Spotifyのページに書いてあったが、-14LUFSを超えてマスタリングする場合、特にEDMのようなジャンルは、True Peakを-2dB以下にすると良いらしい。


自分なりの結論


つまり、まとめると、

  • ラウドネスは-9LUFSくらい

  • True Peakは-2dB

にすればいい…ってコト?!

そういうことだよね?
音が潰れてもいいけど、潰れすぎないところを狙うのが良さそうって感じでおk?


とりあえずこれで音源作っておけば、それぞれの配信サービスで使える音源になりそう……なのかな?
そういえばダウンロード販売を見据えると、-14LUFSでマスタリングすると問題ありそうだよな………


と、いろいろ改めて考えたら基準に踊らされていたのがバカみたいに思えてきたな。

結局そんな気にすんなってことなのか~


結局気にしてマスタリングであれこれしようとした結果、自分の曲はダイナミクスは失われていたように思える。本末転倒。

は~~許すまじ各配信プラットフォームの規格たち。お前らのせいでこちとら踊らされたぞ。


YouTube Musicのラウドネスノーマライゼーション


ていうか、YouTubeのラウドネスはググるといっぱい出るんだけど、YouTube Musicに関してほとんど誰も言及してないのはなんでなん。
YTMっていうサービスが人気ないからかガハハ、しらんけど。

だって、YouTube Musicで最近の曲聴くと、結構クソデカサウンドで再生されますよね?
YouTubeと同じボリュームで聴こうとすると耳ぶっ壊れますよ。

もしや、、、ノーマライゼーション入ってないとか言います???


Redditで3年前に議論されていた。一部意訳しながら引用する。

質問はこうだ。

YouTube Musicでプレイリストやラジオなどをノーマライズする方法を探したのですが、見つかりませんでした。

古い曲に関しては最近の曲より音量がかなり小さいようです。
1曲ごとに音量を調整しなくてもいいようにしたいんですが…


それに対する回答。

YTMはすでにラウドネスノーマライゼーションを導入しています。
ただ問題があります。
非常に微妙なものなので、多くの曲はまだ平均より明らかに小さい。
オフ/オンを切り替えられない

Spotifyがやっているように、ラウドネスノーマライゼーションを強化し、更に、必要に応じてオン/オフのオプションをつけるべきです。

理解しておくべきことがあるだろう。
YTMは基本的にサディスティックな社会実験だ。実際は音楽サービスではない。

草、社会実験だったんだ。。。


結局ようわからんがYouTubeと同じ、-14LUFSって思っておく。


まとめ


  • YouTubeは-14LUFSが最適と言われているが、みんな余裕で超えてる

  • YouTube向けのマスタリングしているアーティストは少ない


  • ラウドネスは-9LUFSくらいにしとく?

  • True Peakは-2dBにしとくと良さそう?

  • っていうか、曲に必要なマスタリングをしよう

  • 基準とか規格とかあんま考えないほうが良い

  • マスタリングでなんとかしようとしない


音楽、特にDTMに関しては10年以上やってるけど、ミックスとマスタリングの悩みって消えませんね……早く消失してほしい……

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