Twitterモーメント/Instagramガイド活用術 〜コンテンツ再利用
企業アカウントをソーシャルメディア・プラットフォームごとに異なる目的で活用する場合、それぞれの活用目的に合わせて投稿コンテンツを最適化していくことが重要になります。
今回は、TwitterとInstagramのアカウント運用で生かせるアイデアとして、各プラットフォームの既存の投稿コンテンツを再利用し、活用目的に合わせて投稿コンテンツを新たに作る方法と、その活用事例を紹介します。
活用目的ごとのコンテンツ最適化の重要性
企業アカウントをプラットフォームごとに異なる目的で運用する場合、それぞれの特性を考慮して、例えば以下のような活用目的が考えられます。
▼企業アカウント:各プラットフォームの活用目的(例)
Twitter:タイムリーな情報拡散・コミュニケーション
Instagram:短尺動画・写真による世界観の構築
Facebook:フォーマルな活動報告
YouTube:長尺動画などリッチコンテンツの発信・アーカイブ
LINE:チャットなどユーザーとの親密なコミュニケーション
活用目的が異なれば、各アカウントで投稿するコンテンツ内容や対話を含めたコミュニケーションも自然と異なります。そして、それぞれのアカウントをフォローするユーザー(フォロワー)層も異なってきます。
そのため、プラットフォームごとに投稿コンテンツを最適化することは、各プラットフォームにてフォロワーの裾野を広げていく上で重要なことです。
今回紹介する既存コンテンツの再利用は、アイデアの工夫次第でこのような投稿コンテンツの最適化を図りながら、投稿コンテンツを一から作る必要がないためコンテンツ不足の解消につなげることもできます。その具体的なアイデアを次の項から紹介していきます。
【1】Twitter投稿コンテンツの再利用:モーメント機能
Twitterの投稿コンテンツを手軽に再利用できるのが、モーメント機能です。第三者アカウントの投稿含め、既存のツイートをまとめて投稿コンテンツ化できるため、まとめ形式の投稿コンテンツを簡単に作ることができます。
例えば、Twitterアカウントの投稿で、商品・サービスに対するポジティブな返信が多かったツイートをモーメント化し、そのリンクとともに「皆さまからの反響が大きかった投稿をご紹介します」などと投稿すれば、商品・サービスの比較検討に役立つ情報・反応などをフォロワーへ伝えられます。
☑企業・ブランドの「ストーリー」が作りやすい
【Twitter モーメント機能:企業アカウント活用のポイント】
Twitterアカウントの単体ツイートやリツイートと大きく違うのは、モーメントは既存の投稿コンテンツを編集的な視点でキュレートでき、ターゲットやファンへ向けて「企業・ブランド/アカウントのストーリー」が作りやすいということです。
商品・サービスの理解に役立つツイートや、企業・ブランドへの興味関心の深堀りにつながるツイートをはじめ、企業のターゲットやファンが求める情報やTwitterならではの情報をモーメント化することができれば、フォロワーへ向けた企業やブランド、商品・サービスの理解促進に役立てることができます。そしてフォロワー以外にも、Twitterアカウントをフォローしたいと思える付加価値を伝えることもできるはずです。
☑モーメント機能:企業アカウント活用事例
①任天堂株式会社(@Nintendo)
任天堂株式会社のTwitterアカウントは、「スーパーマリオブラザーズ」の35周年を記念する特設サイトと、新商品発表に関するツイートをモーメント化し、まとめ形式の投稿コンテンツとして活用しています。5つの自社アカウントの計29のツイートをまとめており、まるで特設サイトのような情報量ですが、ツイートごとに情報が端的にまとめられているので、読み手にとっては情報を読み取りやすい/取捨選択しやすいというメリットがあります。
この投稿だけでも多くのリツイートやいいねが生まれており、Twitterならではの情報拡散力を生かしたまとめ形式の投稿コンテンツといえそうです。
②ヤマハ バイク(@yamaha_bike)
こちらは自社アカウントの投稿コンテンツの再利用ではなく、ユーザー投稿を活用したアイデアです。ヤマハバイクのTwitterアカウントは、ユーザーが「# ニャマハ」とともにツイートした猫×バイクの画像投稿をモーメント化し、上記のように投稿しています。自社アカウントの独自ハッシュタグとユーザー投稿を活用し、自社商品の日常利用シーンを消費者目線で伝えているユニークなモーメントです。
このようなハッシュタグを用いたクチコミのモーメント化は、Twitterならではの気軽なコミュニケーションが生きているといえそうです。
③日経新聞(@nikkei)
日本経済新聞のTwitterアカウントは、特定期間によく読まれた記事=ツイート10件をモーメント化し、Facebookアカウントの投稿コンテンツとして活用しています。Twitterアカウントではどんな記事がどんな風に紹介されているのか、ユーザーの間でどんな対話や拡散が起きているのかなど、他プラットフォームのフォロワーへ向けた"Twitterアカウントへの気付き"としても、投稿単体で楽しめるまとめコンテンツとしても機能しています。
※投稿の元となったモーメント|日本経済新聞 Twitterアカウント
https://twitter.com/i/events/1352415049457889280
【2】Instagram投稿コンテンツの再利用:ガイド機能
出典:Instagramブログ https://about.instagram.com/ja-jp/blog/announcements/expanding-guides-on-instagram
Instagramの投稿コンテンツを手軽に再利用できるのが、ガイド機能です。これは2020年11月に全アカウントで使用できるようになった比較的新しい機能で、前述のTwitterモーメント機能のように既存の投稿をまとめてコンテンツ化することができます。
フィードに投稿されたものであれば、第三者アカウントの投稿含め、写真や動画、リール・IGTVのプレビューなど、どんな種類の投稿でもまとめられるのが特徴です。さらにInstagramのショッピング機能を利用している場合、自社の商品を紐付け、商品詳細ページへ誘導することもできます。
ガイド機能でまとめたコンテンツはストーリーズで簡単に共有ができます。また、ガイドのリンクをもとに他のプラットフォームで投稿することもできるため、他プラットフォームのフォロワーへ向けた"Instagramアカウントへの気付き"としても活用できます。
☑LPサイトやブログのように商品などを訴求できる
【Instagram ガイド機能:企業アカウント活用のポイント】
ガイド機能は、まとめ全体と各投稿に対してテキスト(タイトルと説明)を追記することができるため、まとめた投稿をもとに、LPサイトやブログのように企業やブランド、商品やサービスを訴求することができます。
例えば、ターゲットやファンの興味関心に基づき、自社アカウントの投稿、利用ユーザーの投稿(クチコミ)、ショップページの投稿などをひとまとめにして、おすすめの使い方や注目ポイントなどをテキストで補足しながら、自社商品やサービスをおすすめすることも可能です。
ガイドの内容を工夫することで、単体のストーリーズやフィード投稿よりもさまざまな情報を一度に多く伝えることもできるはずです。
☑ガイド機能:企業アカウント活用事例
①スターバックス公式(@starbucks_j)
スターバックス公式のInstagramアカウントは、スニーカーショップとのコラボ商品に関する投稿をガイド機能でまとめています。コラボのコンセプトや背景、想い、商品の活用シーンなどをLPサイトのような構成でまとめ、商品だけでなくブランドへの興味関心・理解を促進しています。
商品や利用シーンのクオリティの高い写真が並び、ブランドの世界観に浸ることができるのは、Instagramならではの投稿コンテンツ再利用といえるのではないでしょうか。
②3COINS(スリーコインズ)(@3coins_official)
300円を中心としたアイテムを販売する3COINSのInstagramアカウントは、2020年のヒット商品7点に関する投稿をガイド機能でまとめています。自社商品の利便性がひと目で伝わるよう人気商品のラインナップを伝えながら、それぞれ商品詳細ページにも誘導しています。
商品のビジュアルやブランドの世界観を生かしながら、商品に対するユーザーの認知から行動(購入)までをこのページで完結できる、Instagramのプラットフォーム特性や機能が生かされたガイドです。
【3】まとめ
最後に既存コンテンツの再利用に役立つ機能とポイントをおさらいします。
①Twitterの投稿コンテンツ再利用は「モーメント機能」が役立つ
・既存ツイートを活用して、まとめ形式の投稿コンテンツを簡単に作れる
・「企業・ブランド/アカウントのストーリー」が作りやすい
・Twitterならではの拡散力や気軽なコミュニケーションを生かせる
・ツイートごとに情報を読み取りやすい/取捨選択しやすい
・他プラットフォームの投稿にて"Twitterアカウントへの気付き"になる
②Instagramの投稿コンテンツ再利用は「ガイド機能」が役立つ
・Twitterモーメント機能のように既存の投稿をまとめてコンテンツ化できる
・写真や動画、リール・IGTVなど、どんな種類の投稿もまとめられる
・Instagramのショッピング機能を利用している場合、商品を紐付けられる
・テキストを用い、LPサイトやブログのように商品やサービスを訴求できる
・他プラットフォームの投稿にて"Instagramアカウントへの気付き"になる
ループス・コミュニケーションズでは、Twitter、Instagramをはじめ、各プラットフォームのアカウント運用支援、クリエイティブ制作支援を行っております。まずはお気軽にお問い合わせください。
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