デジカ マリガン導入について冷静に考えてみた。
こんにちは、LOOK HANDです。
皆さんもご存じの通りかもしれませんが、5月からデジカの新ルールが追加されます。その一つが「マリガン」です。
今回はその話題について触れていこうと思います。
■マリガンとは?
まず「マリガン」の説明ですが、カードゲームにでのマリガンは
初手の引き直しを指します。(具体的に言うと、最初の手札が悪かったりした場合にもう一回初手をリセットする行為ですね。)
ゴルフ用語にも同じ言葉がありますよね。(どうもそこが語源みたいですね。)
ゴルフでは打ち直しを指します。(大会などでは絶対NGですが、仲間内や接待ゴルフで適応されるルールみたいですね。)
■デジカのマリガン方法
具体的に実装されるデジカのマリガン方法ですが、
➀初手5枚ドロー
↓
②手札をすべてデッキに戻してデッキをシャッフル
↓
③5枚ドロー
↓
④デッキの上から5枚セキュリティに置く
という感じです。
マリガンを選択しない場合は、②-③が飛ばす感じです。
デジカのマリガンはゲーム中1回だけ行えます。
■他ゲームのマリガン方法
デジカのマリガン方法について分析する前に、他のTCGのマリガン方法について見ていきましょう。(何事も比較対象がいれば、考えやすいです。)
・マジックザギャザリング
最初のカードゲームであるマジックザギャザリングですが、ちゃんとマリガンがあります。(始まった当初は分かりませんが、とりあえず今現在はあります。)
➀初手7枚ドロー
↓
②マリガンを行うことを選らんだ場合、手札をすべてデッキに戻してデッキをシャッフル
↓
③7枚ドロー
↓
④ ②-③を任意の回数繰り返します。
↓
⑤ マリガンを行わないことを選んだ場合、マリガンを行った回数分手札から任意のカードを選びデッキ下に戻す。
という感じです。
このゲームのマリガン方法で注目すべきは、「ペナルティ」ですね。
このゲームは、マリガンすればするほど手札が減っていきます。なので基本的には不利になります。(手札の内容次第ではマリガン後の方が当然手札の質が良くなる場合はありますが、基本的にはマリガンによって枚数が減るので不利になるでしょう。)
カードゲームの中でもマリガンによるペナルティが大きい部類です。
・ポケモンカードゲーム
近年怒涛の勢いでユーザーを増やし続けているTCGです。元々ポケモンは世界中で愛されているコンテンツの一つであり、名実共に世界のTCGと言えるでしょう。
このゲームのマリガン方法ですが
➀初手7枚ドロー
↓
②その中に「たねポケモン」がなければ、相手に手札をすべて見せて、手札をすべてデッキに戻しシャッフル、
↓
③7枚ドロー
↓
④ ②-③を「たねポケモン」を引くまで続ける
↓
⑤ 「たねポケモン」をひいたら、対戦相手は引き直しを行った回数までドローできる。
ポケモンは自分のサイドをすべて取りきる(相手のポケモンを倒すたびに指定された枚数サイドから手札に加える。)ことで主に勝敗を決めます。
ただ、お互いに「たねポケモン」がいないとゲーム自体を始められません。
ゲームを始めるための最低限のマリガンがルールとして定められています。
マリガン自体が任意ではない点から見ても、ゲームを始めるための最低限のマリガン要素というのが伺えますよね。
マリガンによるペナルティは、マジックとは反対に相手の手札が増えます。
他のゲームではかなり致命的なペナルティですが(自分の手札が減るのと、相手の手札が増えるのでは重みが違います。)ポケモン自体相手の手札を実質ハンデスするカードやドローソースが他のゲームからしたらかなり強力なものが多く、1.2枚回のマリガンではあまり関係ないように思えます。
個人的にはゲーム性をよく考えた、非常に良いマリガン方法だと思います。
・ヴァンガード
近年流行の一つになったカードゲーム「シャドウバースエボルヴ」、様々なアニメのキャラが一つのカードゲームで対戦できる今までになかったシステムのTCG「ヴァイスシュバルツ」等を扱うブシロードさんから、発売されているTCGですね。
このゲームのマリガン方法ですが、
➀初手5枚ドロー
↓
②任意の枚数カードをデッキの下に戻し、戻した枚数カードをドロー
※1回のみ
※昔は任意の枚数戻しシャッフル後戻した枚数ドローでした
今までのマリガンは、マリガンする場合手札をすべて戻していましたがヴァンガードは初手で入らないカードを選択してデッキに戻して、必要なカードはそのまま手札に残すことが出来ます。(しかもいらないカードはデッキ下に戻しシャッフルが入らないので少なくともマリガンで戻したカードをドローすることはないでしょう。)
今までのTCGからしたら遥かにやり得なマリガンですが、ヴァンガード自体ゲーム性がグレード1→2→3とユニットをレベルアップさせていくため、他のゲームより遥かに初手要求が高くなっています。(今はライドデッキという補助システムがあるらしく、要求値は下がっているようですが。)
私も経験がありますが、まずグレード3にならないとゲームになりません。。(最初はグレード0)
デザイナーもそのことが分かっているからこそ、一番手札事故をしにくいマリガン方法にしたのでしょう。
■デジカのマリガン方法はどうなのか
・マリガン導入についての評価
ここからは私個人の意見になりますが、マリガンで一番重要なのは
「対戦を成立させる」
これに尽きると思います。
対戦でも、手札が事故って何もせずにそのままターンを返す試合があると思います。フリーなら、「ゲームにならないからもう一回しない?」ということは出来ますが、大会だと事故ったプレイヤーはそれで終わりです。
特にデジカは割られたセキュリティが手札に入らずにそのままトラッシュされます。(効果によっては手札に入ったり、場に出たりはする)
つまり、逆転要素が少ないんですよね。
➀セキュリティによる逆転要素が少ない
②LV順に進化しないといけないシステムなので初手の要求値が高い
③マリガンなし
以上の要素から元々対戦が成立しないゲームが多いゲームでしたね。
(少なくともポケカやデュエマなど近代の流行ってるゲームの中ではトップクラスに事故るゲームでしょう。)
なので上記の項目③が改善されたのでマリガンの導入自体は非常に評価できると思います。
・マリガン方法自体への評価
今回色んなマリガン方法を紹介いたしましたが、今回のマリガン方法を評価するうえで最も重要なのはデジモンカードゲームにおいてどこまでが「事故」ということになるかと思います。(マリガンは手札が悪い時の引き直し行為なのでまずは評価する前にどこまでが対戦を成立させるための基準かがを考えないといけませんね。)
➀ルール的にはどんな初手でもゲームを開始できる
②順当に進化できなくても、デジモン自体に登場コストが設定されていうのでこの時点でパスか登場かの2択がある。
以上の2点により、一応ゲーム的にはマリガンが無しでもプレイヤー自体には選択肢が設けられています。(登場コストが10を超えるデジモンや2色オプション満載のデッキはこの前提から外れますが、それは構築の問題なのでゲーム的な事故ではないでしょう。)
なので、ゲーム的にたねポケモンが初手にないとゲームが始められない「ポケカ」や土地とその他のカードの組み合わせでしかカードが使えないマジックのようにマリガンが何回もできる要素は必要がないかなと思います。(マジックは実質7回まで見たいな感じですが)
また、デジモンは順当に進化していく都合上、LVを順番に揃えていく必要があるのでヴァンガードのようなマリガン方法が必要かと言われると、
デジカには登場というギミックがあるのでその登場をメインギミックしてるデッキもあります。
ゲームとして様々なジャンルのデッキがある以上、他のデッキの長所を潰すような強力なマリガンは控えるべきかなとは思います。
このようなことを書いていると「マリガンって必要ある?」
とか思われるとかもしれませんが、一番多いデッキタイプが順当進化系である以上(強い弱い関係なく)多少のマリガンは合った方がデジカの今後には必要かと思います。
対戦を成立させる基準は私が考えるのは、登場メインのデッキ、順当進化系共に「デッキに最も採用されているLV帯ののデジモン」が初手にある事ではないかなと思います。
構築上プレイヤーが努力できる要素が反映されるのが一番かなとは思います。
となると、今回のデジカのマリが方法が適しているかですが、
簡単にいうとデジカのマリガンは5枚ドローして、その5枚をデッキに戻して、5枚ドローなので、条件的にも初手ドローを2回していると同じです。(マリガンも一回シャッフルしているので最初の初手のドローと条件は同じです。)
※全体的に確率を考えれば、違うでしょうがする行為自体は1回目も2回目も全く同じ
1試合1回の初手ドローが、1試合2回になったような感じの程度なのでマリガン方法としては良いのではないかと思います。
・まとめ
私も今までポケカ、ヴァンガード、ヴァイスなどマリガンがあるゲームを経験してきましたが(残念ながらマジックはないです)マリガン自体は対戦を成立させる手段として非常に良いルールだと思います。
5月からはマリガンに加えて、基本6色のトレーニングカードの追加など今までと違ったデジカが始まると思います。
7月までエボカクラスのイベントがないのは残念ですが、ドンドンデジカも盛り上がれたらいいなと思います。
以上です。ありがとうございました。