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2024 10/25のプレイリスト

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思えば子どもの頃から、両親の車で流す音楽をよく考えていた。たとえ聴かれなくとも、プレイリストって作るだけでも楽しい。自己満足でしかないのについつい考えちゃう。今回は何となく記事にもしてみます。

前提として、それぞれの人生にそれぞれのBGMはある。私だって誰かのプレイリストを覗きこそすれ、きちんと聴くことはまずない。あって数曲を数十秒流して、耳にピンとくるかどうか判断するぐらい。

でも、たったそれだけ、その偶然の出会いが、その後の人生を大きく左右することだってある。落ちたハンカチに気づいて渡そうとしたその瞬間から、突然ラブストーリーが始まるみたいに。いや例えが昭和。

これまで何度も作っては消してるけど、絶対同じ曲何度も紹介してる。音楽の趣味って、大体十代で凝り固まるそうです。さもありなん。




そこはかとなく中二。雨に打たれて絶望、それでも立ち上がって歩き出す漫画の主人公みたいな。冷静になるとダサい。でも、そういう気分に一時でも浸らせてくれるのもまた、音楽の面白いところ。

こういうくら~い音楽は聴いているだけで気分も落ちるので、普段は紹介しない(できない)
だからこそ、たまの機会だと捉えて記事にしてみます。実は曲順にもこだわりがあったり。てきとーな時もあるけど。


1.ACIDMAN「空白の鳥」
歌詞を読むに曇り空とマッチするわけではない。でも私はこの曲を聴くと、まるで圧し潰されそうな空の下、もがき、あがいてでも雲を突き破って、いつか青空の下を自由に飛び回る。そんな一匹の名もなき鳥を空想するのです。


2.Tool「Schism」
Toolはたまに聴きたくなる。今がその時。複雑な変拍子は最初聴いたとき「?」しか浮かばなかった。今では癖になるお味。

彼らはライブ、特にVoの挙動が面白くて、いつか生で観たい。客が調子のって舞台に上ってきたとき、バックドロップ(三角締めだったかも)してそのまま歌ってた動画を観たことがある。客じたばた、絶対に離さないメイナード・ジェームス・キーナン。おもろすぎでしょ。


3.downy「adaptation」
曇り空といえば、なバンド。この曲は新機軸の全編英語詞ですが、れっきとした日本のバンドです。もうむちゃくそかっこいい。私は特にドラムの秋山さんが好きです。ちなみに、彼は多数アニソンや、大塚愛のツアーでもドラムしばいたりしてます、こんな世界観で。最高。


4.Low「Tempest」
歌ものバンドが深い森の中に消えていったとき。もはや声もはっきりと聞こえない、霧の中にいるかのような音像が、今日のような天気によく合う。誰にも届かない願い、美しいノイズ。


5.FKA twigs「Water Me」
この曲もただ音像と印象で。曇り空になるとなぜか聴きたくなる。実は歌詞もよく知りません。音楽は9割方そうやって聴いてます。歌詞を調べるのは本当に気になった時だけ。

ここまでがA面としての曲順。アップテンポからじょじょにテンポダウン、最後は女性Voの楽曲で〆。アルバムでよくある流れ。


6.Godspeed You! Black Emperor「We Drift Like Worried Fire」
完全に趣味。見知らぬ一曲20分超えの曲なんて、目の前の米津玄師が勧めてきたとしても「うーん、長い!」って断るレベル。

三本のギターと、ヴァイオリンの響き。循環するリズムと、どこにも着地しないコード進行。あたかも、たゆたってはどこにも辿り着けない曇り空の下にいる私自身に同じ。曲名もまたその通り。しかし後半、決意を決めた炎は目的地もわからないまま移ろい始めて―――

大曲だからこそ表現しえない世界に、私はただただ圧倒されます。このバンドも初めて聴いたときは「???」でしたが、何度も聴くうちすっかり虜。新譜も早く買わなきゃ。


ど真ん中にインスト(長すぎ!)を挟んで、セトリは後半B面へ。


7.envy「A Breath Clad in Happiness」
この天気にenvyは外せない。彼らはいつも絶望の底から希望を叫ぶ。ただそれだけでいい。この楽曲は個人的、何かと戦う時のBGM。ファイトソング。


8.the HIATUS「The Ivy」
プレイリストを探るに辺り、シャッフルから久々に掘り出した一曲。toeというバンドのドラマーから柏倉さん在籍。Voはかのエルレ細見さん。つまり、ナイス。


9.Deftones「Pink Maggit」
メタルトーンの楽曲、バンドはよく北国の寒い地方から生まれることが多い。始終雪が降っていて、外の景色はいつでもモノトーンに近いから、だと私は勝手に解釈している。つまりは、寒い季節や暗い天気によく合うのです。これはばりばりアメリカのバンドだけど。


10.Elliott Smith「Roman Candle」
シンガーソングライターとして彼ほど素晴らしい才能を持った人間はそういないだろう。彼はもうこの世にいない。その事実を踏まえたとき、どうしてもこんな天気の下で聴きたくなってしまいます。


11.Grouper「Children」
どうしてもGrouperはここに入れたかったので。音もなく、誰にも気づかれることなく、ばらばらの砂になって海へと還ってゆく。誰の記憶からも何一つ残らずに。私の理想とする最期の一つ。


B面もアップテンポからじょじょにトーンダウンし、最後は女性Voで物悲しくEnd。今の気分はそんな感じ。



音楽はいつでも心を映す鏡になる。だけど、慰みものにはしたくないという矛盾した気持ちもある。こんなもの、別になくたって生きていける。人生に必須ではない。

だからこそ、いつまでも聴いていたい。ふとした時にライブラリにある「私を裏切らない過去の栄光」に立ち戻っては、「今度こそ私の想像を裏切りまくるとんでもない音」を探して、まだ旅は続くのです。

うん、取り込んで聴けてない曲まだ900曲ある。数日後には数十枚CD届く。多分死ぬまで続くよ。どうすんだろうねぇ。




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