【現地スタッフインタビュー♪】パンデミックでもパワフルな活動を!
いつもLOOBをサポートしていただいている皆さま、
こんにちは♪日々暖かくなってきましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
国内インターン2期生広報チームのみゆき、たかと、くるみです!本日は、私たち広報チーム2期生から送る最後のブログのため、3名でお届けします♡
今回はキッズインタビューではなく、NGO LOOBの活動拠点・フィリピンで活動している二人のフィリピン人スタッフ、SaleさんとVaniaさんのインタビューをお届けします!
今年の春にNGO LOOBを卒業し、それぞれの道を歩み、フィリピンの未来を担う彼女たちのインタビューです。是非ご覧ください☺
【SaleさんとVaniaさんのプロフィール】
Saleさん:イロイロ市在住、LOOBで13ヶ月間勤務。大学ではコミュニティ開発を専攻。
いつも笑顔で、時折冗談で笑わせてくれる☺(写真上段一番右のコマの右側)
Vaniaさん:イロイロ市在住。LOOBで7ヶ月間勤務。趣味はロードバイク。
イベントをてきぱき仕切る!笑顔は忘れず、周囲を微笑ませてくれる☺(写真上段一番右のコマの左側)
*以下、Saleさんの回答をS、Vaniaさんの回答をVとしています。
1.LOOBでの活動について教えて下さい。
V みなさんこんにちは!Vaniaです。7か月の間、NGO LOOBで活動をしました。
S こんにちは。Saleです。13か月間にわたるNGO LOOBでの活動を経て、今年の三月で(LOOBを)卒業します。
2. イロイロ市の好きなところを教えてください。
S イロイロの人が好きです。彼らは “Ilongo (イロンゴ)”(イロイロ市に住む人々を指す)と呼ばれているのだけど、Ilongoのみんなは親切でとてもいい人が多いんです。
V イロイロでサイクリングをすることが大好きです。ちょうど昨日姉妹と一緒にサイクリングをしました。(笑)
-イロイロはサイクリングに最適な環境ですね。サイクリングする人はやはり多いのですか?
V はい、とても多いです!実際にパンデミックが始まってから、サイクリングを始めた人が増えました。(公共交通機関よりも)安く済むし、(感染する)リスクが少ないので。Saleさんいわく、Vaniaさんはかなりのロードバイカーなんだとか☺
3.NGO LOOBに入ったきっかけは何ですか?また、どのようにNGO LOOBと関わりを持つようになったのでしょうか。
S 2019年の8月に、NGO LOOBが主催するボランティア活動に参加したことをきっかけに、LOOBと関りを持つようになりました。日本人と交流するのは初めてだったので、とてもわくわくしたのを覚えています。その中でも一番楽しかったのは、イロイロでホームステイをしたことです。私はイロイロ出身で、生粋のイロンゴであるにも関わらず、プログラムを通して、イロイロについて新たな発見もあったんです。
その後、友人の会社で働き、契約が終わった時にNGO LOOBで仕事の求人があったので、プログラムマネージャーとして働く機会を得ました。大学でコミュニティ開発を専攻していたことが、その仕事に繋がりました。LOOBが脆弱なコミュニティへの支援に特化していたのも理由の一つです。
ーはじめに日本の学生のホームステイ受け入れで参加したんですね、その経験はどうでしたか?
S 全部で40人ほどの参加者がいて、バディシステムだったので私は2人の日本人の担当でした。本当に素晴らしい経験でした。
V 私が初めてLOOBと関わるようになったのは、SDGs Academiaに友人と一緒に参加したことです。私はSDGs達成を促進するボランティア活動がしたかったので、SDGs Academia終了後に、LOOBがスタッフ募集をしているのを見つけたので、応募しました。それがきっかけです。Saleさんとは違って、私は対面でのアクティビティに携わることはできませんでした。
4.NGO LOOBでの主な活動は何ですか?また、一日のスケジュールを教えてください!
S SDGs Academia、Stepの運営
zoomでJL programの企画運営、準備
開催予定のプログラムへの準備
※STEPとは:LOOBが開催する日本の中高生とのオンライン海外交流プログラム
※SDGs Academiaとは:SDGsの達成に向け、フィリピン・イロイロ市でSDGsを英語で学べるグローバル教育プログラム(今年度はオンライン版を運営)
V Saleさんとほとんど同じですが、私は特にアドミニストレーターとしての仕事に力を入れています。プログラムが行われている期間には、ファシリテーターとの連絡もこまめに行い、円滑に進むようにしています。
スケジュールによって異なるそうですが、大体いつも9:00a.m~6:00p.m(PST)まで活動しているそう!SDGs Academiaなど夕方開始のプログラムの時でも、午前10時から活動しているんだとか☺朝早くから日光を浴びながら活動するのが大好きとおっしゃっていました!
5.仕事の中で最も苦労したことは何ですか?
V イベントで予期しないことが起きたとき、特にインターネットの接続です。
一度、JL(ジュニアリーダー)がインターネットに接続出来なかったとき、連絡をしてオフィスに来て接続するように言いました。イベントの20分前だったので大変でしたが、なんとかなりました。
S Vaniaさんの言う通り、私もインターネットの接続が一番苦労したことだと思います。
6.パンデミックの仕事への影響はどうでしたか?
S まず、日本の参加者に直接会えないことが悲しかったです。フィリピンで直接文化をシェアする時間が楽しいからです。良かったことは、多くの仕事がオンラインになったことです。仕事は楽になりました。オフィスに居住スペースがあるので、自分の部屋もすぐ近くで食べものなども全てあり、寝床については心配がなかったです。
V 仕事について、パンデミックの前はプログラムの企画を他の人たちと行っていましたが、今は制約が多くそれが簡単にできません。前回行った、ウェストリサイクラーにギフトを送るギフトギビング活動の時もソーシャルディスタンスなどの要綱に従わなければならず大変でした。けれどその制約もそこまで厳しくはない、とも言えると思います。
※ウェストリサイクラー:ごみ処理場で、ごみを拾いリサイクルに出すことで生計を立てる人々のこと。
―良い点と悪い点、と両方あるのですね。ネガティブな影響に対処する上で最も大変だったことは何ですか?
V JLたちは屋外で活動やワークショップを行うはずでしたが、大勢で集まることができず、ワークショップができなかったことです。フィリピンでは規制が厳しく、最初の5か月は21歳以下が外出できませんでした。
21歳以上でも、ソーシャルディスタンスなどの規定に従わなければいけないため、人が集まる企画をするのが難しいのです。
7.仕事での挑戦は何でしたか?
S たくさんの仕事を並行してこなしていくことです。多くのイベントが予定されていて、運営の仕事やそれぞれのイベントの準備、ユース参加者の招待、そして彼らをトレーニングし日本の参加者にクオリティの高いものを届けること。これらの管理が大変でした。
V Saleさんに賛成です。マルチタスクですね。
-その苦労を乗り越えるためにしたことは何ですか?
S 仕事をこなし準備をするモチベーションを保つことです、それが私たちの仕事でもあります。最高の異文化体験を日本の参加者に届けるためです。
V そうですね、自己鍛錬と時間管理などのスキルが効率的な仕事に役立ちます。
8.日本の人々と働くなかで驚いたことは何ですか?
S 日本人と対面で過ごした経験がありますが、彼らがとてもシャイだということです。でも何日か経つと、いつの間にかエネルギーに溢れいつも楽しい人々になっています。別人のように変わっているんです。
V 私の以前の日本に関する知識は、良くないことなんですが、日本はとても綺麗な国で、すべての人々を一般化してみんなが綺麗で自律していると思っていました。しかしすべての人が綺麗好きで自律しているのではなく、彼らも個人で違うのだと理解しました。これが驚いたことです。
―私はとてもシャイなので、SaleさんVaniaさんに助けられました(^^)/
9. LOOBでの経験を通して、どのように変わりましたか?
S たくさんのチャレンジがLOOBにはあり、そのほとんどが私自身の成長やその他の成長の助けになるものでした。例えば、自尊心とかですね。LOOBで得た経験のおかげで、私自身よりよい一個人として成長したと実感しています。それが現在の私です。
V 私はマルチタスクができるようになってことですね。英語の教師など沢山の仕事を経験してきましたが、コミュニティワークのようなマルチタスクを必要とする仕事をしたのはLOOBが初めてでした。
あとは、私も日本の方のようにシャイだったけれど、LOOBでの活動を通して自信を身につけました。今ではたくさんの方と話ができ、フレンドリーに接することができるようになりました。
S もう少し付け加えると、私はこの団体で働く中で、脆弱なコミュニティとの交流を経験し、たくさんのことを学びました。脆弱のコミュニティとは、例えばウェストリサイクラーやユースの方々との交流です。この経験で将来コミュニティ開発をしたいというモチベーションがより強固なものになりました!
—自尊心やコミュニティへの関りなどで成長したことがあるのですね。
10. LOOBを卒業後、何をする予定ですか?
S そうですね、大学は卒業しているのですが、マスタークラスを取得するためにマニラの大学院に進みます。そこで2年間Master of Science of Community development(コミュニティ開発科学の修士号) を学び、そこで得た知識を活かした仕事を探す予定です。
V SW(ソーシャルワーカー、社会福祉士)になるために、Board Examを受験します。フィリピンではSWの資格を取るためにはBoard Examを受ける必要があるので、試験を受けます。
—Board Examとは何ですか?
V あぁ、Board Examinaton は免許の一種です。
会計士や教師、社会福祉士の資格を得るには、このBoar Examという試験に合格しなければいけないんです。この試験に合格することで、より専門的な部分を訓練することができます。もし、この試験に合格できなければ、再び受験する必要がありますね。
💡日本でいう国家試験のようなものみたいです!
—Saleさんは、修士号取得後の予定はありますか?
S LOOBに帰ってきます(笑) なんてね、冗談です(笑)
取得後は、行政機関に入りたいですね。この街の行政機関で働いて、私の価値観を絶えず追い求めていきたいです。
市長に立候補するかもしれません、投票してくださいね!(笑)
将来機会があれば、政治家になりたいですね。ただ、その土俵に立つ前に、わたしは自分を成長させるために、たくさん勉強しなくてはいけないなと感じます。
S ただ、勘違いしてほしくないのは、大学や大学院での学位が全てではないということです。社会福祉士や会計士、看護師になりたいとしたら、まずその必要な資格を取ることが必要ですね。大学での学位が将来の夢を叶えるための全てというわけではないんです。
V 自分を評価するものの一つですね。
—なるほど、ありがとうございます。
—今後もLOOBの活動に関わっていきたいですか?
S もちろんです!将来はVaniaさんもですが、先の数か月は、ファシリテーターとしてここにいるでしょうね。笑「はーい。こんにちは!」みたいな感じでね。
—それは楽しみですね。ありがとうございます。
11. 最後に一言お願いします。
V NGO LOOB とインターン生も含めたLOOBメンバーからは多くの経験をさせてもらったし、人生を過ごすための1つとして、ここで得た経験はとても良かったなと思っています。また、LOOBでは、本当にたくさんのことを学びました。Joyさんや、その他将来のプログラムマネージャーの方やそしてインターンの方も、LOOBでたくさんのことを学んでほしいなと思います。
S LOOBインターンの皆さん、活動のサポートをありがとうございました。フィリピンで生じている課題について興味を持ってもらってありがとうございます。良い将来、持続可能な将来を迎えるために、それぞれの国々が団結する必要があります。そして、抱える課題について話し合うのです。解決策を提示し、課題の解決に向かうことよりほかに重要なことはありません。私はLOOBがそのことに取り組んでいるということが嬉しいです。Vaniaさんが言ったように、私たちは本当に有意義な経験をさせてもらいましたし、将来にもLOOBという組織は残るでしょう。みなさんのことは決して忘れません。
—ありがとうございます。わたしたちも忘れません!(TT)
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以上が今年の春に卒業される二人のフィリピン人スタッフへのインタビューでした!いかかでしたか?
お二人はとっても明るく気さくな方達で、広報チームの緊張をあっという間にほぐしてくださいました!☺
フィリピンと日本、国や言語は違えど、私たちLOOBスタッフ一同は未来をよりよいものにしていきたいという同じ思いを抱いています。今は気軽に会いに行ける状況ではありませんが、世の中が落ち着いたらすぐに会いにいきますね♪
Saleさん、Vaniaさん今まで本当にありがとうございました!
2021.03.31.
LOOB JAPAN 国内インターン2期生・広報チーム