【高校演劇】山手・城南地区Aブロック(2024.9/22,23@日本工学院専門学校)

 日にちが経ってしまいましたが、9月22日・23日と、蒲田で拝見した「第47回東京都高等学校文化祭演劇部門地区大会/第78回東京都高等学校演劇コンクール 山手・城南地区Aブロック」の観劇記録です。関係者の皆さんに届きますように…!

 正式名称長い…!!簡単に言うと、「高校演劇」の地区大会です!審査員による審査で東京都大会への出場校が決まります。詳しくはこちらをご覧ください→地区大会 | 東京都高校演劇研究会 (tkek.org)

 かくいう私も、高校演劇は、先週別会場で初めて高校観たばかりですが。。

 60分の制限時間内に、セットの準備等も含めて上演する必要があります。既存の戯曲でも、生徒や顧問が創作したものでも、会話劇でも音楽劇でもOK。今年のラインナップをみると、生徒創作が多いです(高校生で中編書けるのすごすぎる、、!となります)


2日間で、全9校(品川エトワール女子は欠場)の作品を拝見しました。審査員には河西さんもいらっしゃいました。審査結果はこちらです。
https://tkek.org/2024/09/17/8149/


1校ずつ感想を記していきます。観劇時にメモしたものではないですし、台本もないので、あらすじは参考程度です。

第1日:9月22日(日)

①都立総合工科「明日、道の駅を作りましょう。」


(あらすじ)
 町役場の職員が、町議会議員や地元住民・農家と調整しながら、道の駅を作る話。当初、住民や町議会議員から、「近くにすでに道の駅があり、建設のメリットがない」「負担がかかる」と慎重意見が出るも、他の道の駅との差別化や農家への収益還元、民間企業とのコラボなどで説得する。

(感想)
 こういうお仕事もの、会議ものとなると、ともすると、バチバチの対立構造から激論を交わして論破する、みたいなのが気持ちよくされがち(そしてそういう会話劇は好きだが)な中、比較的淡々と交わされていたのがリアルだった。「激論」ってそんなにないですからね。真っ向対立で折り合わないようなテーマもあるが、「道の駅」建設って、それだけ考えれば(財政面とか考えなければ)、基本「あったら良いよねー」「あっても良いよねー」という話だと思うので、バチバチで議論してたら、嘘、コメディになっちゃってたと思います。(なので)テーマ設定と描き方に説得力があった。 
 町役場の職員(地方公務員)という「感情を出さない(出すべきでない)」人物を主人公・視点人物にしていたのもチャレンジングだと思った。そして、(自分が公務員だから思うのもあるかもだが、民間でもおそらく)仕事の多くは「調整」であって、「調整」って要は「それならまあいいか(仕方ないも含む)、と「各々の立場の人が言える」ような道筋を作ってあげる」ことだが、町長、議員や農家らの声を踏まえて、企業とのコラボや農業体験、助成金といった案を提示して「調整」する過程が描かれていた。こうした「調整」を描いていたので、公務員や会社員は自分事のように見えたと思う。
 また、物語展開だけでなく、役場職員の所作もリアルであった。PCを広げているのに小さい紙でメモを取ったりとか。(住民や議員には感情を出さない)先輩が、後輩や高校生には感情出したり、「公務員対職業」という社会的立場で接している部分と、「人間対人間」で接している部分の違いに説得力があった。高校生の方の創作で、ここまで社会人あるあるを描けていたのがすごいと思いましたし、もっと観たかったです。

②都立田園調布「花と散る」

(あらすじ)
 4人の高校生バンド(女3、男1)を中心とする物語。ヴォーカル志望が女子2人いて、1人がヴォーカルを勝ち取り、もう1人はドラムとなる。ヴォーカルの子は、「花のよう」な歌と言われて誇りを持っていて、先輩のバンドにも参加して努力していたが、歌の練習を聴いた生徒らからからかわれて、歌えなくなってしまう。実は、ドラムの子が陰口を叩いていじめを煽っていたことが判明する。彼女にも母親からのプレッシャーがあるようで。。結局ヴォーカルの子は立ち直れず、、

(感想)
 ミクロな人間関係の崩壊。最初から不穏な空気が出ているが、表面上ことばには出さない、外野の人間を使って陰湿に揺さぶるというのは、リアル。ドラムの子が、男子生徒ら(複数いそう)を使って悪口を言わせるというのも、「おそらくそうっぽい」くらいに描かれているのも絶妙だったし、よくある「いじめっ子女子3人組」という漫画的なチョイスじゃなくて、男子生徒だったのも現実味があって、ドラムの子のキャラクターを考えるとなおさら納得という、人間描写が素晴らしいと思った。
 「花」というモチーフがせっかく2人に使われていたので、もっと背景をみたかった。特にドラムの子の母親からのプレッシャー(?)についての描写があると、単に嫉妬ではなく、善悪ではなく、「そうなっちゃうのも分からなくもないか」と思えたりしたとも。ただ、時間制限もある中で、詰め込むのが難しいのかもですね。

③都立つばさ総合「クーラーは程よく体温が整う」


(あらすじ)
 百年以上先の未来で追われる超能力者の話。超能力者は「暑さ」が苦手であり、実は「地球温暖化」も「超能力者撲滅」を謀ったものである、という世界。姉妹(妹が超能力者)と知り合った超能力者は、巨大なエアコンに逃げるが、実は、協力者と思っていた科学者に裏切られ、暖房?で、暑くなっていった。彼は、超能力者の母体(マスター)探していた。マスターのみは、脳を撃たない限り死なない。3人は試行錯誤しながらも科学者を倒す。

(感想)
 SFとキャラクターものだった。2人の姉妹の会話(男性がよく使う口調?)から始まり、そこへ酔っ払いが来る。まず、この3人のキャラクターが立っていて、そこで惹きつけてくれた。SFの前にキャラクターで魅せられるのが素晴らしかった。
 そして、この物語の基本ルールが説明される。
・超能力者が追われている。
・超能力者は寒いところで能力を発揮し、暑さに弱い。冷戦は超能力者を利用した派遣争いだったし、地球温暖化は超能力者を滅ぼす陰謀だった。
・巨大クーラーがあり、そこへ逃げようとしている。
 SFでは、ルール設定に乗れるかという部分がとても重要で、そのルールの経緯や合理性がある程度示されないと、最後まで乗れない。この点、冒頭に提示してくれた上に、現実の事象とも絡めていたのがとても面白く、引き込まれた。
 科学者が裏切るというのは予想できたものの、これまた裏切り理由や裏切りの仕掛け、攻防戦の描かれ方が面白く楽しめた。この世界を(実在のもののように)作者がよく理解していて、であればこの立場の人はどういう言動をするのか、という視点で作られていた。キャラクターも役者と合っていた、この辺りが成功の鍵だっただろう。もう少し、人物の過去・未来の掘り下げ、感情を見せる部分を観たかったです。
 最後にタイトルについて。パンフでは「エアコンは」となっているが、チラシでは「クーラーは」となっている。多分、物語にあわせて冷房の意味に限ったものと思いますが、未来・超能力者との取り合わせで、少し昔を思わせる「クーラー」というのは、台詞に古風な口調を取り入れていたのと相俟って、良い雰囲気を醸してると思いました。


目黒日本大学「ヨタヨタしてはいられない!」

(あらすじ)
架空の芸「スタンドアップ落語」で活躍する主人公が、過労(脳梗塞?)で倒れてしまう。呂律や動きがままならなくなり、絶望するが、「もう一度あなたが舞台に立つ姿を観たい」との母の言葉を受けて、リハビリに奮闘、再起を目指す。後遺症克服・復帰の話がベースにありながら、友情・恋愛など、青春群像劇的な要素も絡まり展開する物語。

(感想)
 総勢29名の役者陣ということで、半商業の舞台の感じがした。ただガヤとして大勢いるのではなく、それぞれに役割があったし、それだけの人数がいることで、群像劇としてリアリティがあった。
 この作品は、後遺症の演技に説得力がないと成立しないと思うが、真に迫るもので、入り込ませてくれた。物語としては、母の言葉に背中を押された主人公が同じ言葉で奮起させる「人から受けた影響を第三者に与える」展開と、結末に2人の出会いのシーンが出てくる演劇的な構成、情報の出し順がきれいでした。


第2日:9月23日(月)

⑤國學院「Sparkle」


(あらすじ)
 4人の高校生、ゲーム同好会の物語。2年生(女2,男1)が新入生勧誘を行うも、全然人が来ず、ギリギリで1年生(女子生徒)が見学、入会することとなる。扱うゲームは、なぞなぞ、トランプやウノ、人生ゲームなど。
 会長の提案により、8月31日、 4人で学校に集まってゲームをして、海に行き。花火などで遊ぶ。会長(女子生徒)に想いを寄せる幼馴染の男子生徒は、告白をしようとして、2人も場を作ってあげるが、会長が鈍感なのもあり、うまくいかず。4人は将来の夢を語り、世界一周旅行に行くことを約束する。変わらない日々を変えたい、様々な経験をする「青春」に憧れていた会長は、「こういう普通の日々が青春なのだ」と思うようになる。
 数年後、世界一周旅行をしているところでラストを迎える。全員参加は都合が合わず、2人の参加だったが、4人の絆は続いている。

(感想)
 やはり会話劇は日常会話が一番面白い。劇的・特別な事件がおきるわけではなく、丁寧な日常会話が積み重ねられ、じわじわと人物像が見えてきて、自然に「この4人組好き」となっていった。登場人物全員を好きになる芝居は良い。
 話が逸れたり、思わせぶりで重大な秘密かと思ったらそうではなかったり(早く帰る日が続いて何事かと思ったらバイトをしてた、思い悩んでるのはただ「青春をしたい」ということだった)、幼馴染に告白できなかったり、ゲームの負けが続く子がいたり、片づけをサボる子がいたり、見学しようと思ってなかなか入れない新入生がいたり。どれも経験したことがあったり、「ありそうだよね」ということで、こういう日常をリアルな台詞で書けて、繰り返しも効果的に使いつつ、どんな人物かを浮かび上がらせているのが素晴らしかった。
 また、それぞれの人物像が落とし込まれている演技で説得力があり(特に、片付けをサボる子が好きでした)、4人の活動を顧問が録画していて、それを観ているようなそんな感覚だった。
 月並みな言葉ですが、「等身大」なお芝居で、それは多分とても難しいことで、朝から素敵な時間を過ごさせていただきました。都大会進出おめでとうございます!

⑥都立目黒高校「季節を紡ぐ」

(あらすじ)
 葬儀?の準備をする女性2人(A・B)、険悪そうなところから物語が始まる。ここから、同じ数ヶ月間の出来事を3人それぞれの日記に沿う形で物語が進む。
 まずは、亡くなった紡季と仲良しになったA視点の話。新入生同士で、視聴覚室を探すところで知り合う。2人は昼食や帰り道を一緒に過ごすような仲になるが、次第につむぎから避けられるようになる。そして、ある日、Aは屋上でBと紡季が仲良くしている姿を目撃、怒ってしまう。。
 次に、Bの視点。実は、クラスメイトからいじめられ、屋上から飛び降りようとしていたところを止められたのが、紡季との出会いだった。紡季から「明日日記を読ませて」と言われて約束を交わし、毎日会うようになる。。紡季はそんな彼女に、自分は病気で先が長くないことを告げるのだった。
 最後に紡季視点。Aと仲良くなって嬉しかった紡季は、病のことをAに打ち明けられなかった。Aから「日記に感謝を綴っている」と聞くと、自分も始め、Bにもそのことを教えるのだった。
 そして、場面は冒頭のA・B2人のシーンに。遺品整理をしていると、紡季の日記が見つかる。2人で読むと、そこにはAやBとのことが綴られていて、2人に仲良くなってほしいとの願いがかかれていた。2人は紡季の想いを受け止め、歩み寄るのだった。

(感想)
 構造としては、近年の映画(「怪物」・「さがす」など)でみられる、同じ事象をX視点から描き、次にY視点で、とみていって、事実関係が繋がり、クライマックスが描かれるという手法。謎解き的な面白さと、視点人物の転換で全く違った事実が浮き上がってきて二転三転するところに面白さがあるが、一方で、同じシーンが何度も描かれることになるので、飽きてしまうリスクもあると思う。そのため、視点を変えたときに新しい場面を追加するなどして、飽きさせない工夫が必要になるのかなと思う。
 今回の作品では、「Bの自殺未遂を止めたのが紡季」という大きな秘密があったので、2周目までのB視点はとても効果的だったと思う。少し惜しいと思ったのは、紡季視点のパートが復習みたいな感じになってしまったこと。「日記に感謝を記す」がA→紡季→Bと受け継がれていたというのは紡季パートで明確になったことだった思うが、B視点の段階でも予想はできる流れではあった。
 また、本作では視点転換に加えて、倒叙も使われていて、最初に葬儀の場面がある。これを組み合わせたのが効果的だったのかというのもあると思う。冒頭がなければ、上記の紡季視点パートにもっと引き込まれたかもとも思いつつ、一方で冒頭の不思議な入り方も引き込まれたので難しいところ。各視点パートの重複を減らして、独自の場面を入れたり、視点人物本人の心情を豊かにしたりも考えられたかもしれない。
 …と、惜しいと思ったところを先に書いてしまったが、この作品、とても好きで、紡季視点のパートでは涙が頬を伝った。大学生のときに大切な友人が自死してしまった経験が私の中で大きく、それが影響しているが、「死者を介して、知らない者同士がつながったこと」「感謝を日記に記すという行為が、死者を介して、本人のもとに戻ってきたこと」、この2点がとても沁みわたった。「友人が病死、それで友人の友人同士2人がつながる」というだけでなく、日記のエピソードがあったこと、それがとても自然に巡っていたことが素敵だった。
 加えて、3人のお芝居が、全員役を引き付けられていて、素晴らしかった。特に印象に残ったのが、何度か出てくる紡季の「ありがとう」ということば。「haりがとう」みたいな、はち切れんばかりの笑顔で発していて、それが、目前の死に抗う、不安を殺すかのようで、胸を打たれたました。素晴らしいお芝居をありがとうございました。

⑦東京農業大学第一「ドラマティック・トラ」

(あらすじ)
 一人の男性が殺陣の練習をしているところから始まる。彼は演劇部の部員。以前部員とのトラブルにより、演劇部が一人になってしまったのだ。一人でも芝居を続け、偶然会った人気俳優に演技をみてもらうが一蹴され。。と、次第に現実との境がわからなくなっていき、彼の内面での格闘が表現される。文化祭での彼の演技をみて、新入部員が入ってくれ、更に喧嘩になった元部員達も持ってきてくれるのだった。

(感想)
 一人芝居50分。まず、これをやりきる胆力が素晴らしい。そして、内容も、おそらくご自身の演劇への想いをもとに虚実綯交ぜであっただろう。ゆえに真実味が強かった。途中まで一人芝居という認識がなく観ていたこともあり、これはどうなるんだろう、と引き込まれていった。
 一人芝居は、私もこれまでに何本か観ているが、相手を想像させる表現が必要で、教員や他生徒、俳優といった相手が想像された。また、本作では、内面の動きと現実の言動が連続的につながっていて、どこまでが「リアル」かというのも曖昧になっていたのが絶妙だった。それは芝居の中ででもそうだだし、役と役者の方ご自身との境も曖昧で一体だったと思う。
 少し惜しかったのは、もう少し感情が抑えられるシーンがあって抑揚があったり、全体的にコンパクトにまとめたりすると、より入り込めたかもと思った、が、途切れずにやり切っていて素晴らしい集中力・胆力。
 次世代の演劇界を盛り上げてくれたら熱いな、それくらいの熱量を感じました。またお芝居観たいです。

⑧都立美原「LoveLove かわいい超愛してる♡」

(あらすじ)
 核戦争後の世界に生きている3人。彼女らは「かわいい」ものを求めていた。荒廃した世界の中で、生き延びるため、隣国エデンに逃げ、オーディション番組に挑む。番組で大スターに恥をかかせた彼らは、芸能事務所から無人島(?)の開拓の仕事を命じられる。そこで発見した毒キノコを食べると、脳が冴え、石油の採掘に成功。彼らは一躍脚光を浴びるスターになり、政界進出も狙う彼女らだったが、そのキノコは実は麻薬であった。メンバーの一人に通報され、彼らは投獄。刑期を終え、再起を誓う彼女らだったが…今度は地球に隕石が…?!地球の危機を救うため、再びキノコの力を使うことになる三人…

(感想)
 小劇場でありそうなドコメディ。私は好みでした。「核の炎に包まれ荒廃した世界」で、あちら側の世界にいくという設定や、パロディネタ(旧Jや政治家など)の連発など、「天使は瞳を閉じて」の意識?もありつつ、使われているネタ的には自分よりちょっと上(30代後半~40代)くらいの方が書いているような感じがした(ので、顧問創作に納得)。
 そんな世代ではない元ネタが多い中で、コメディに振り切っていた役者さん達が素晴らしかった。冒頭から只者ではない強烈なキャラクターが出てきて、「可愛い」を連発するし(「可愛い」という言葉のチョイスも世代感ある)、これはミステリーなのか、SFなのか、ナンセンスなのか、何なのかという雰囲気から、独特なキャラクターを演じていて、引き込まれた。
 テンポ良く、コメディとして楽しませてもらったが、せっかく核爆発後の世界という設定を敷いているので、もう少し生かした展開があったらよかったと思った。ベースはコメディでも、こうなる前の世界の3人の様子や、感情の動き、3人の関係を見られたら、より味わい深かったのかなと思いました。役者さん達が素敵だったので、少し惜しいです。

⑨渋谷教育学園渋谷「青い夢をみていた」

(あらすじ)
 時は大正時代。女性の幸せは結婚とされ、参政権がなかった(男子も制限選挙であった)時代の女性作家の話。
 綾子の家を舞台に、龍・香代姉妹を中心に話は進む。女性作家達による雑誌を作っている。龍の幼馴染である新之介は、龍に想いを寄せているようで、女性による執筆に理解がある。一方で、綾子の家に出入りする書生?榎木は、女流作家だった実由紀の文章が好きだったが、いまは女性が作家をするなんて馬鹿らしいと思っている。
 そんな香代に見合い話がやってくる。香代は作家か結婚か選ばなくてはいけなくなるが、龍は自分が見合いを引き受けるから、香代に作家の夢を追ってほしいと、託すのであった。

(感想)
 現代と違う市井の人々を描き、演者本人達とはだいぶ距離があるであろう役として自然に居るのが素晴らしかった。どこから着想を得たのだろう。
 女性の夢・仕事か結婚か、女の幸せは結婚だという話は、当時ほどではないが、いまでもなくなっていないだろう。そして、もっといえば、「ワークライフバランス」といった概念が変に浸透して、男女問わず、「仕事も恋愛・結婚も、趣味もする」のが充実、成功、幸せな人生、みたいな雰囲気も感じるように思う、30代独身男としては。もちろん大正時代と違って、選ぶ自由が格段にあるので現代の方が良いのは間違いないが、違う種の窮屈さのようなものはあって、たとえどれだけ自由や権利が認められても、その中での苦しさがあり、裏を返せば言えばその中での幸せもあるのだろう。そう思うと、全く違う状況に置かれている彼女らの想いも自分事として捉えられる。
 昔の話が時代劇やエンタメではなく。日常の会話劇として落とし込まれていた、という大前提で、一点、少し私がこの時代の話に慣れていないため、場や人物の基本情報が少し理解しづらかった。ただ、顔馴染みの設定なので、会話の中で出てくるのも変になったりすか、とも。フライヤーに役名が書いてあるので、人物の基本情報を添えるというのも考えられるのかなと思った。
 しかし、100年ほどの前の時代の人々を考察されて、違和感なく表現されていて、とても完成度が高いお芝居でした。都大会進出おめでとうございます!


(まとめ)
 9校の皆様、素敵な時間をありがとうございました。公演時間以外でも、はきはきと挨拶いただいて、自分が高校生のとき、こんな立派な振舞いできなかったよな、、と遠い目になっていました。未来は明るいですね。
 拙い文章で失礼しました。誤りがありましたら、修正しますので、教えていただけると幸いです!

(補足)
2日目は、会場の寄せ書きにコメント残す余裕があったので、載せます。

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