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君の心に映る僕の弱さ

自らの胸の中だけで抑えられていたら

何事もなく平穏無事に

君を傷つける事もなかっただろうに

それはするりと僕の口から

飛び出してきて無意識のうちに

君に向けて放ってしまった毒の槍

鋭い切先で切り裂かれた傷口からは

どくどくと垂れ流されていく痛みに

君は耐えられず瞳をぎゅっと押しつぶした

哀しみ色の滴が溢れ出してくる

慌てて謝ったとて既に遅くて

僕は罪人として

君の横で贖罪の言葉を投げかける

どんな風に謝ったとて

乱暴な物言いじゃ伝わらない

ますます事態は悪化の一途

過去に戻れるのならば

僕は僕に黙っておけと

一喝して事を収められるのに

どんなに願っても事態は全く進展はなし

やりきれない気持ちは

自己保身の勝手な言い訳ばかり

君が泣いている理由を君のせいにして

君の震える肩を見つめる事しかできない

僕は僕の想像力の無さと

配慮の無さにため息をつくしかない

それがあったからと言って

きっと何かしら違った形で

君を悲しませていただろう、、

僕が口にする言葉には

大した影響力もなければ

どうせ聞いちゃいないんだからと

、、(僕の劣等感は、

他人が思っているより重く暗いものだ)

ネガティブな感覚は意味のわからない、

だけども争いようがないほどの説得力を持って

僕の中で凝り固まり固く揺るがないまでに

成長してしまっていた

僕の言葉なんて、、

まともに聞いてくれる人なんて

いないのだから

どうせ、

どうせ、、

どうせ、、、

君もどうせ、、、、

他の人と変わらずに

気にしちゃいないし

聞いちゃいないだろうと

思ってしまっていたから

無意識に放ってしまった

未熟で頑固に歪んだ心

あゝ僕は君が僕の言葉を

ちゃんと聞いてもらえていた事に

驚いたし、嬉しかったが

その一方で

君を信じきれない僕の弱さ、劣等感

滲む言葉の数々にも気付かされた

君はしっかり僕の言葉に

耳を傾けてくれていたのに

君の真摯な姿勢を

勝手にいろいろマイナスな

思考で誤解して軽んじていた

自分がたまらなく恥ずかしい

君にどんな風に謝ったら

君は僕をまた見つめなおして

くれるのかな

小さく震える肩に

跳ね返された僕の言葉は

僕が君に対して向けてきた

雑さと軽薄な態度

僕の弱さそのものなんだ

君はしばらくすると泣き止んだが

僕とは目を合わせる事もなく

口を閉ざしたまま

僕は、君に対して告げるべき言葉を

未だに告げられずに

胸の中にしまったまま

あゝ伝えなくても良い言葉は

無意識に吐き出すくせに

伝えなきゃいけない言葉に対しては

怯え塞いで悩んでしまってる

自分の情けなさ

胸の中がちくちくして

君との間に流れる沈黙を

更に重たく暗いものに

仕立て上げていく

君を思えば告げなければいけない

言葉、、

僕自身の弱さそのもの

罪悪感を払拭したいのならば

変わらないといけない自分の弱さ

向き合う時が今なんだ、、

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